1957y CHEVROLET BELAIR【シボレー・ベルエアー】
世代によって異なる0ビンテージの世界を凝縮
AMERICAN DAILY VINTAGE CAR
気軽に、楽しく、毎日乗れるアメリカンビンテージカー
クラシカルでオシャレなルックスと往年のアメリカ車ならではの深い味わいを求めて、ビンテージカーに注目する人が増えてきている。憧れだったあのクルマも、現代の技術を駆使すれば、気軽に、毎日乗れるクルマとしての信頼性を持っている。世代によって異なる個性を解説しながら、カジュアルに乗れるビンテージカーを紹介していこう。
1950-1960年代
戦後の好景気によってアメリカ車の生産台数は増加し、ラインナップが拡大していった時代。テールフィンなどアメリカ車のイメージが確立されたのも大きなトピック。
50sをストレスなく乗るための現代仕様
50sを代表するビンテージ・アメリカン、といえば、ベルエアーをあげる人も多いだろう。デザインの美しさ、そして今なお手に入れやすいパーツ群。フレームやボディパネルまで揃う現状は、まるで新車への蘇生も可能。さらに乗り味も現代的にキャッチアップできるのだ。
1950年に発表されたベルエアー、シボレーの名を冠した高級モデル
First Impression
大型のテールフィンは’50sアメ車を象徴する装備
ベルエアーに関しては、日本のナンバーワンショップと言っていいだろう、「ドリームマシーン」がコンプリートしたのが、この’57年式ベルエアー・ハードトップだ。こちらで同じドリームマシーンの、’55ベルエアーも紹介しているが、ボディラインはエッジの利いたものになり、とくにリヤフェンダーから伸びる大型のテールフィンは、’57モデル最大の特徴。’50sのアメ車を象徴するボディワークであり、ビンテージの何よりの魅力の部分だ。もちろん、車齢60歳を超えるクルマを、ここまで美しく仕上げたドリームマシーンの腕前も、お見事と言うしかない。
さらに内外装の高い完成度だけでなく、中身、パワートレーンについては、現代風のアレンジが利いている。エンジンはコルベットのLT1、インジェクション仕様なのも見逃せない。流線型の、美しいスポーティフォルムを採用した’57年型。タイヤ&ホイールは現代的な17インチを選択。
Topic!
エンジンはC3コルベットに搭載された350LT1エンジンをチョイス。ATは4速、コンピュータ制御式の4L60Eを組み合わせている。その走りは、はっきり言って速い!そして4輪ディスクブレーキで安全性も確保する。
ボディカラーに合わせてインパネもコーディネイト。パワステ、エアコン、4輪ディスクブレーキなど、現在の道路事情でも安心、快適な装備が整えられている。必要とあればカーナビや最新オーディオなどのオーダーもできる。
シート生地はオリジナルのコンバーチブルモデルに採用されたもの。今でも手に入るのだ。
ドリームマシーンでは見えないところから、しっかり手を入れる。フレームや床下、ネジ1本まで、当時のパーツが使われている。
’55~’57ベルエアーのパーツはとくに充実している。アメリカでは各メーカーのパーツが1冊のカタログになっていて、オーダーが可能。エンジンやボディ、フロアパネルなど、部品はいつでも手に入るという。
Profile of the car
「ビンテージだけど新しい」憧れのカーライフも夢じゃない
アメリカで行われるビンテージカーのイベントに足繁く通い、程度の良いベース車を購入してくるという「ドリームマシーン」オーナーのシェビー山田さん。お店をオープンしてもう26~27年になるが、本国との信頼できるルートも出来上がっているわけだ。「基本は曲がっていない、腐っていない、ぶつかっていないもの。あと、本当のクルマの相場価値を知ることも大事。ビンテージの場合、安くていいもの、は絶対にありません」
そして日本にやって来たクルマは、ドリームマシンの手によって新車同様にまで仕上げられる。パーツの使い方、カラーリングは、アメリカのデザイナーと相談して決める、というから、こだわりはハンパではない。「古いクルマでも、今どきのセンスを加えてあげることは大事。もちろんエンジンをどれにするかとか、ほかにも細かい仕様はお客様と相談して決めていきます」とのこと。古くても新しい。ドリームマシーンはそんなビンテージカーの提案をしてくれるショップなのである。
色使いはプロのデザイナーが行う。ちなみに電装系のパーツは、より信頼性の高い日本製のものを使うのだとか。普段の足としても十分に乗れる。
取材協力:ドリームマシーン
所在地:埼玉県草加市西町457-2
TEL:048-929-1802
http://www.dream-machine-emo.com/
■Text & Photos|アメリカンビンテージカーマガジン