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1963 Plymouth Valiant Signet V-200
THE GREAT PLYMOUTH
華麗なるプリマス
コンパクトなサイズ感や、独創的なスタイリングなど、アメ車離れしている雰囲気の初代バリアント! ブサカワいルックスで、誰とも被らないハイレベルなマニア向け?! 個性派のアナタにはピッタリのバリアントなのである。
時間とともに魅力が浸透するスタイル
アメ車であっても、ヨーロッパでのニーズを踏まえたモデルも存在する。専用設計のモデルはともかく、本国アメリカをメインにしている以上は、当然のようにアメ車らしいデザインとなるのが一般的。ところが、60年代初頭のクライスラーには、アメ車らしかぬ、奇妙とも言えるデザインが少なくないのだ。
一目見た瞬間に、カッコイイものを目指しているとはとても思えない不思議なスタイリングやディテールが目立つ。中には、何度も見ていくうちに、魅力が浸透してきたり、トレンドを先取りしすぎて、評価するのに時間の経過が必要な場合もある。美的感覚には個人差があるので一概には判断できないが、市販車両という点では、当然、ユーザーのニーズやトレンドを意識しているはず。それなのに、どう見ても素直にカッコイイとは言えないモデルが存在するから不思議だ。このセカンドジェネレーション初期のバリアントも、正直そんな1台と言えるのではないだろうか? 初代がスペーシーでより謎めいたデザインなだけに、それと比べると落ち着いた感じではあるが、アメ車というよりは、社会主義国の国営モデルのように感じてしまう…。しかし裏を返せば、それだけの個性とインパクトがあり、代用の効かない魅力があるとも言えるだろう。
実際に、このバリアントのオーナーは、これまでに51年型シェビー・デリバリー、73年型ビュイック・リビエラ、前ページで紹介しているゴールドダスターなど、いわゆる美人と付き合ってきが、あるときにこの個体に巡り会い、心を奪われてしまったのだ。「美人は飽きる」というけれど、この手のブサカワにハマると、どんどん深みにハマり、抜け出せなくなったりする…。そう、見れば見るほど好きになってしまうのだ。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]
基本的にはシンプルな箱型車だが、なんとも微妙な顔つきや、ノーズからサイドに伸びるプレスラインの中途半端っぷりは謎ではある…。テールはある意味モダンで、バンパーと連結するボディのプレスラインは美しいが、全体で見るといわゆるアメ車的なスタイルではなく国籍不明な雰囲気。
プッシュボタン式のシフターは64年型までのトレンド。コンパクトな大衆車とあって、いたってシンプルなデザインだが、クロームを盛り込んだり当時ならではのリッチ感も。赤で統一され、クリーンな状態で素敵。
サスペンションは、クライスラーでは定番のF:トーションバー&R:リジットリーフ。ホイールは純正のスチール&ハブキャップの組み合わせ。同時期のB ボディ車などとも共通のデザインながら、コンパクトなA ボディとあって、F:13” & R:15”の組み合わせ。タイヤサイズはF:185/70R13、R:225/60R15。
エンジンは170ciの直列6気筒。大きく傾斜したレイアウトが特徴で、「スラント6」のネーミングのもの。また“ ピサの斜塔”と呼ばれたりもする。他社の直6と比べて、軽快な上にトルクもあって、現代でも不満ないポテンシャル。トラスミッションは3速ATのA904。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]Thanks:サブライム
TEL:0877-48-3711
HP:http://www.cuda.jp/[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]Photo ◆ Hiroshi Nose
Text ◆ Hideki Ishibashi[/vc_column_text][vc_separator][vc_column_text]アメ車マガジン 2019年 8月号掲載[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]