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WHY NOT HOT ROD Time Attack Demo
Sunday April 7,2019 at Honjo Circuit
クラシックな戦前のモデルであっても、日常使用からサーキットまで乗って楽しんでこそのHot Rod だ! ルックスや価値などにとらわれず、持ち前のポテンシャルをきっちりと発揮させてこそ、真の愛機と言える! そんなホットロッド愛好家たちによる走行会、それが「Why not Hot Rod Time Attack Demo」だ。
日本の真のロッダーたちが本庄サーキットでタイムを競った!
「クルマ趣味」全般において、こと日本ではアメ車自体は知名度が高い割には、比較的狭い存在だったりする。アメ車のファンという人は少なくないのだが、実際にオーナーになる上では、何かとハードルが高いイメージを持つ人が多いのも事実だ。筆者個人的には、30年にわたってクラシックなアメ車を日常使用し続けているので、他の何よりも、パーツ供給やメンテナンスの面においても不安要素が少ないと思っている。しかも、低年式であっても、比較的ポテンシャルも高く、アップグレードするためのパーツも充実しているだけに、走りのパフォーマンスを楽しむ上でもフレンドリーだ。
そうはいっても…と首をかしげる人が少なくないのも承知しているが、そんな人には、ぜひこのWHY NOTに足を運んで欲しい。ホットロッド・タイムアタック・デモのサブタイトルの通り、ホットロッドによるサーキット走行会である。ホットロッドの定義に則って、1947年以前のモデルをメインに、エキシビジョン枠では全てのアメ車を対象。クラス1/4BANGER(4気筒)、クラス2/フラットヘッド・V8、クラス3/OHV・V8・V6にクラス分けをして、単走での走行タイムで競うといったスタイル。
レースというと敷居が高いが、ここではあくまでも、本庄サーキットにて愛車の全快走行を楽しむのがポイント。近年では、ファッションとシンクロしてホットロッドを所有するケースもあるだけに、ここに参加することで、真の「ロッダー」であることの証明にもなっている!
アメリカではドラッグレースは、バッティングセンターと同じように、誰もが気軽に参加するほど一般的に浸透している。その他のサーキット走行も身近な存在だし、カーショーでもパイロンスラロームなどの走行を楽しむシーンがいくらでもある。Hot Rodに限定した場合でも、歴史あるエルミラージュにおける最高速チャレンジしかり、Hot Rod創世記を再現するように、砂浜でのドラッグレースなども行なわれ、実体験のない若い世代の間でも盛り上がりを見せている。
そうした流れを受けて、日本国内でも千里浜なぎさドライブウェイを利用したレースイベントも実施されている。カルチャーやファッションの延長線上からHot Rodに興味を持ち、所有に至るケースも増えている中、「WHY NOT」は、レースと同義語でもある、Hot Rodの本質を楽しむことにこだわって、発足。Hot Rod系をメインに扱うショップを含め、心意気のあるファン達によって運営されている。
2年ほど前に、まずは試しにプレイベントとして行なった際は、雨天にも関わらず多くの参加者が集結し、天候に左右されることなく、参加者皆が楽しんでいたのが印象的だった。実際に参加した自分としても、雨天でも思いの外楽しかった。参加者が、走りを楽しむことに純粋であることが感じ取れた。それでいて、フレンドリーな雰囲気が心地良く、アメリカ的だ。今回で3回目とあって、少しずつ定着しており、一度参加したことで、楽しさを実感し、リピート参加するケースが多い。楽しむことが何よりの目的ではあるが、回を重ねることで、全体的にタイムアップもしている。参加型のイベントではあるが、Hot Rodの全快走行が観れる希少な機会でもあるので、ギャラリーとしても楽しむことができるのだ。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]
1934 Ford 5 Window Coupe
絶妙なチョップトップによって、スタイリッシュなフォルムを構築する5ウィンドー・クーペ。日常使用を始め、長距離によるイベントの遠征など、惜しむことなくドライブしている。近年は、このWhy not の他にも、ドラッグレースにも参戦するなど、さらに活躍の場を広げている。外観は美しくフィニッシュしていないが、その分、使い方を制限することもなく、気兼ねなくあらゆるフィールドで活躍させていることがカッコイイ。
1936 Ford Slantback Sedan
クリーンなストリートロッドのファットフェンダーも参加。この35年型のセダンのオーナーさんは福島から参加。とにかく愛車でのドライブが大好きなで、全国各地のイベントなどに積極的に参加している。
1941 Ford Coupe
個性的なルックスの41年型は、そもそも希少な上、どちらかというとカスタム系にアレンジされるケースが主流。そんな中、この個体は、ワイルドなフレームスをまとい創世記のHot Rodを感じたさせる!
1929 Ford Model A Roadster
Hot Rod 創世記を地でいく4BANGER(4気筒)クラスは、V8設定のなかったモデルA(31年型以前)が主流。ストックのグリルをキープするこの個体は、ストックのサイドバルブをOHVにモディファイしたHot Rod。そのモディファイの手法をはじめ、アレンジしたヘッドライト、車高スタンス、タイヤ・ホイール、やさぐれた状態のペイントなど、総合的に創世記を意識したスタイリング。ストリートカーとして活躍させていながら、クラス2位を獲得。
1927 Ford Model T Track Roadster
フラットヘッドV8クラスには、イベントの趣旨にぴったりの、「トラックスタイル」のモデルT がエントリー。オーナーさんは、これまでにデュースの3Wクーペを引っさげて、姫路より皆勤参戦する生粋のホットロッダー!今回は、このイベントに向け、この個体を新たに入手しての参戦。デュースはスーパーチャージャーで武装したマッシブすぎる仕様なのに対し、このT 型はマイルドなフラットヘッド。パワーこそ低めでも軽量なだけに、全快走行を満喫!
1941 Willys Coupe
超がつくほど希少ながら、Hot Rodを象徴する存在のウィリス・クーペ。セオリーに則って、プロストリートスタイルのドラッグ仕様にモディファイ。エンジンのポテンシャルこそ高くても、ロードコースにおいては逆に持て余すと思いきや、OHV・V8クラスにおいて、見事ウィーナー!乗り手のガッツと経験値が貢献しているかも!
1929 Ford Model A Roadster
搭載エンジンが4気筒のモデルAにV8を搭載した29年型ロードスター。フレームレールごとV8エンジンが設定された32年型の物にアレンジする手法は、Hot Rod 創世記からのセオリー。ハイボーイ・スタイルとしてフェンダーが撤去されているので、デュース特有のプレスラインが露出している。フラットヘッドV8クラス3位。
1932 Ford Model B 5Window Coupe
国内に存在する5ウィンドーのデュース・クーペにおいて、もっとのスタイリッシュなプロポーションを構築する個体。チョップトップや各部のディテーリングにおけるアレンジは微妙なさじ加減がポイント。そして、ルックスの良さだけでなく、アップグレードしたシェビー350エンジンにはマニュアルミッションを連結するHotな仕様!
1927 Ford Model T Roadster
08年にリリースされてから27年までラインナップされた、様々な意味で最も有名なT型フォード。最終型の27年型のロードスターをベースにフラットヘッドV8にアップグレード。デュースグリルにアレンジされすっきりとしたルックス。T型ならではのコンパクトなサイズが魅力。ウィンドシールドを撤去したハードな仕様ながら、ストリートカー!
1932 Ford Model B 5Window Coupe
トラディショナルなストリートロッドとしてクリーンにフィニッシュしたデュースで参戦する方も! こうした綺麗な個体でも参加するという心意気がカッコイイ!
1929 Ford Model A Roadster
フラットヘッドV8に換装したモデルA。フレームレールもグリルもストックを活かしたトラッドな仕様。レーシーなスクリーンが特徴的。ストリートカーとしても都内で元気に活躍中。
1931 Ford model A Victoria
セダンとクーペの中間的なボディースタイルのヴィクトリア。微妙な立ち位置とあって、かなり希少な存在。4バンガークラスにエントリー。チョップトップを施しているだけに、今後はさらに進化するかも?![/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text]Photo ◆ Hiroshi Nose
Report ◆ Hideki Ishibashi[/vc_column_text][vc_separator][vc_column_text]アメ車マガジン 2019年 8月号掲載[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]