1988 CHEVROLET CHEVY VAN G20 OWNER:たーくん
Wonderful VAN Life -素晴らしきバン生活-
アメ車乗りが集う関西のバーガーショップ STARKEY`Sの2ndシーズン始動!
C-1500のワークトラックスタイルがアイコンだった天保山の名所STARKEY`Sの店主が店舗形態を変更、さらには愛車も様変わり!セカンドシーズンは、今まで以上にフリーダムに、そしてピースフルに!VAN LIFEの盛り上げ番長として再始動!!
廃車寸前のクルマを蘇らせる、壮大なプロジェクトを敢行!
関西のアメ車乗りの間で話題のハンバーガーショップ「スターキーズ」。残念ながら2020年1月に諸事情で閉店となったものの、わずか数カ月の休止期間を経て、堺漁港のとれとれ市のテナントで日曜日の昼間のみ営業するという異例のスタンスで復活。毎週末、駐車場にはアメ車が溢れる店として人気を博している。ボリューム感溢れるハンバーガーの美味しさはもちろん、店主たーくんの人柄に魅了されて通い詰めるファンも多い。
ハンバーガーショップの早期復活劇を見ても分かるとおり、彼の場合どんな状況に陥っても笑顔を絶やすことなくしれっと這い上がり、再び表舞台に舞い戻るタイプ。もちろんそこには人間ドラマがあってブルーリバーにお世話になったり、BBQツーリングを共同主催するナオキモータービルドとタッグを組んだりと、とにかく良い意味で〝人たらし〟なキャラクターがどんな逆境にも打ち勝つ常套手段だ。そんな彼とリンクするかの如く奇跡の復活劇を繰り広げるのが紹介する88年型シェビーバン。
完全な不動車をリフトで無理やり積載車に載せてオークション会場から持ち帰ったものの、ナオキモータービルドでは「あかんやつやろ…」と呆れ顔で言われる始末。ドナーカーとしてストックしていたハイルーフのバンデューラを屋根切ってロールーフにした方が早いと言われながらも、そのバンデューラのエンジンを降ろし、移植して再生するという手間暇かかる作業を開始。話だけを聞くと、まるで米国の人気番組「ガスモンキー」のプロジェクトの様ではあるが、その作業はあまりに地味で壮絶。ナオキモータービルド、ブルーリバーのそれぞれが仕事を終えてから深夜にその作業にかかる日々、エンジンルームからビルダーのフジモンがぬるっと飛び出したり、エンジンを降ろしてからもっと簡単に降ろせる方法があったことが判明したり、実に生々しい再生プロジェクトとなった。
その甲斐あって2020年の夏、スターキーズの新たなアイコンとしてシェビーバンが誕生。面倒なことをわざわざやるからこそ得るものがある。一緒に作業してくれたことで深まる絆、そして廃車寸前のシェビーバンを再生すべく注いだ情熱は、どんな逆境にも立ち向かう勇敢な姿勢と絶妙にリンクする。愛車はオーナーを映し出す鏡、シェビーバンは間違いなく新生スターキーズのアイコンそのものだ。
天保山の店舗の時に仲良くなった大正区のサインペインティング、ピンストライプショップのBIG SIGNに入れてもらったドアのSTARKEY’Sロゴと赤いルーフをアクセントに過剰なカスタムを避けつつも個性引き立つ仕立てが際立つシェビーバン。良く見るとボディサイドにリフトで積み上げる際にヒットした凹みや傷も見受けられるが、それも勲章。トリプルAのバッジが何だか誇らしい!
エアコンクリーニングを出張で行なうLOVE JUNCTIONのゆうき氏が所有していたバンデューラをドナーカーに、そのエンジンを移植して再始動を果たしたSTARKEY’S号。ホイールはクレーガーでリアのみディープリムスタイル。フロントのみエアサスをインストールするも、スタイリング向上とは別の意味を持たらす辺りが粋!
インテリアはセカンドシートレスのフローリングスタイル。サイドテーブルを兼ねたウーファーは高音質重低音で、フロント二脚は贅沢にRECAROをインストール。回転対座でまるでリビングの様で使い勝手も上々。ムーディーなルームランプは車中泊でも大活躍。エアサスタンクはリアゲートサイドにレイアウトしており、SUPや浮き輪を膨らませる際にも活躍。
マットブラックがワイルド過ぎるラムバン。本気の愛犬家の頼れるトランスポーター
THANKS:とれとれ市
HP:http://www.toretoreichi.com
★PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 3月号掲載