1980 FORD BRONCO

1980 FORD BRONCO

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-

現行モデルの新車なら、欲しい色やグレードは選びたい放題。中古車でも多少は探すだろうが、ビンテージと比べたら遥かにタマ数は多い。ここで紹介する前澤さんは、大好きなグリーンでしかも一番乗りたいのが80 年型というこだわり。でも情熱があれば巡り会うことはあるようで理想のブロンコに手にすることができたのだ。

スタイル良し走りもグッド80年型ブロンコを即決!

元々大きなアメ車、とりわけSUVが欲しかったが、どちらかというと小柄な前澤さん。厳格なお父さんのお許しが出ず、免許を取って最初に乗ったクルマはデミオ。運転していて全然楽しくないし、やっぱり自分が欲しいクルマに乗ろう! と一大決心をし、エクスプローラーに乗り換える。「確かに大きかったですけど一つの挑戦というか、不安よりも乗りたいという好奇心が勝りましたね」と、当時を振り返る。

そんな前澤さんがブロンコに乗り換えるきっかけを聞くと「周りに何人もアメ車オーナーの友人がいるんですが、その多くがビンテージに乗っていて、そこからの影響が大きいですね。2019年の秋からブロンコを探し始め、手に入れたのは2020年の2月です。

1980 FORD BRONCO

個人的には同じ3代目でも、86年とかは好みじゃなく、たまたま友人が東海カーズによく遊びに行っていて『ブロンコあるよ~』と連絡が。見に行ったら、リフトアップしているし、スタイルも自分の好みに合っていてGOOD!後日試乗させて貰ったらとにかく楽しくて、即決しちゃいました♪」と語る。

現代のクルマは顔回りばかり強調されていて、全部同じに見えてしまう。それに対しビンテージの方がボディラインにメリハリがあるし、しっかり個性が出ているのも魅力の一つだそうだ。撮影が済んで前澤さんの後ろに付いて走ったが、女性らしからぬ思い切りの良い走り。ブロンコのような、トルクフルなクルマに憧れる理由が分かった気がした。

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レカラのステアリングに変更し、ダッシュボードマットなどを追加するが、基本的にオリジナルの車内。シートのモケット部分が擦り切れているが、前澤さんは、これも味わいだと全く気にしていない様子だ。

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エンジンは5.7ℓの351を搭載。トランスミッションはコラムの3AT を組み合わせる。圧倒的な加速力が豪快で、彼氏に一度運転させたら「ど楽しい!」とご満悦の様子だったそうだ。

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FORD独自のツイントラクションビームと呼ばれる独立懸架方式をフロントに採用。いわゆるリジッドアクスルを2本組み合わせたような形状となる。なお、リヤはコンベンショナルなリーフリジッドを採用する。ちなみにショックのブーツは、カーズ細井さんの好意でボディ同色に変更している。

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ライムグリーンが非常に鮮やかで、とにかく目立つことがお気に入りとのこと。フューエルリッドには遊鷹さんによるグラフィックが施される。カスタムなどは興味がないそうだが、テールゲートにも追加したいとか。

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前澤さんが80年型にこだわった理由の一つが、FORDのロゴとフェンダーのBRONCOエンブレム。82年以降はボンネットの先端からグリルに移動し、おなじみの楕円のエンブレムに変更されており、BRONCOのエンブレムは廃止となっている。

1980 FORD BRONCO

前澤 茉菜実さん
リフトアップし35インチのATタイヤを装着するので、全高は2mを優に超える。そんな巨体のブロンコを易々と運転する前澤さんは、どちらかというと男勝りな性格。天気がよければ、屋根の上は休憩所として活用しているそう。「クルマは乗り物」を、かなり拡大した解釈で活用している。

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Photo ◆浅井岳男
Text ◆空野 稜
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

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