1977 CHEVROLET K5 BLAZER
House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-
ピックアップトラックのC10をベースによる元祖SUVの初代K5ブレイザー。その後を継いだのがここで紹介する第二世代K5ブレイザーだ。ショートホイールベース化した2ドアワゴンスタイルならではのクールなルックスと、4輪駆動車としてのドライブフィーリングが魅力大!
アメリカンSUVの血統快適性も確保した4×4
元祖SUVとして69年にラインアップされたK5ブレイザーは、95年にはC1500シリーズのタホとして受け継がれたショートホイールベースの2ドア・ワゴンスタイルが特徴的。4輪駆動のみでデビューし、70年より後輪駆動が追加された。インターナショナル・スカウトやJeep・CJシリーズとの競合を加味して設計されているため、クロカン四駆としての持ち味と、オープントップによる開放感も持ち合わせる。
パワフルなV8を搭載し、フレンドリーに扱えるATトランスミッションも設定。エアコンも装備して、快適性も確保する。ハードな悪路に対応する操舵性ではクロカン車の方が上手でも、同じフィールドで楽しめるだけのポテンシャルが確保されている。より高い操舵性を求める上での社外パーツが充実している点も魅力的だ。脱着式のトップは樹脂製で、運転席からテールゲートまでを含むフルオープンタイプ。76年以降は横転時の安全性の高いハーフキャブにアレンジされた。
77年型のこの個体は、ルーフ部も白でペイントされているが、ドアより後部が脱着可能なハーフキャブ車。外観はC10とほぼ共通だが、ショートホイールベースならではの引き締まったプロポーションが特徴的。内装では、ダッシュやドアパネルが共通でも、センターコンソールのあるセパレートシート、セカンドシートが備わる5人乗車という点がSUVとしてのK5のチャームポイント。ホイールベースが短いため、国内の市街地での取り回しも良いのだ。
バーガンディとウッドによる内装は、当時のトレンドを反映するファクトリーオリジナル。ステアリングのみ社外ながら、全体にマッチするデザイン。純正のエアコンは猛暑でも問題なくクールエアーを提供する。
搭載エンジンはラインナップでは最大の6.6ℓ(400ci)。それに準じてトランスミッションは強化タイプのTH400(3速AT)。パートタイムトランスファーによる4輪駆動。アクスルはフロント10ボルト、リア10ボルトの組み合わせ。
6ラグのスチールホイールは、純正の“トラックラリー”。装着タイヤはBFグッドリッチのホワイトレター、All-TerrainT/A。32×11.5R15とストックよりも大系かつワイドなサイズにアレンジすることで、安定感のある佇まい。
鮮やかなオレンジとホワイトによるキャッチーなコントラストが魅力的。カジュアルかつタフなキャラクターにマッチするファクトリーオリジナルならではのカラースキム。サイドミラーはスタイリッシュな縦型を設置。
なんと、実車と同じ状態のラジコンが販売されている。この個体のオーナーは、愛車と同じミニチュアとあらばスルーできず、なかなかの高額品だったが、思い切って入手した。ラジコンとは思えぬディテールの良さが素晴らしい!
足グルマが立派なカスタムカーに変貌【1981 Chevy K5 Blazer】
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Photo & Text ◆石橋秀樹
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載