1969 Chevrolet Camaro

1969 Chevrolet Camaro

THE VINTAGE ビンテージアメリカンの魅力

アメ車に敢えて和柄をコンビネーション、見た目だけでなく中身も常に進化を続ける

独特な「和」のイメージを得意とする遊鷹さんのグラフィックを施した69年モデル。こちらのページのラット×エスパイ号に勝るとも劣らない独特な姿だが、その真髄はやはり中身。本気でサーキットのタイムを狙う仕様に進化中だ。

見た目だけでイロモノの様に判断すんなよ!8000rpmまでキッチリ回るフルチューン仕様

「派手なカスタムをすれば目立つかも知れないが、それで遅かったらカッコ悪くない?」と語る東海カーズの細井さん。こちらのページのカマロが洋のスタイルだとしたら、この69年モデルはズバリ「和」がテーマ。以前からペイントを依頼している遊鷹さんに再度依頼。ペイント当日の朝に「よし、鯉と桜を描いてもらおう!」と思ったそうだ。遊鷹さんも東海カーズの車両に複数台描いてきてはいるが、今回の細井さんからのオーダーに対して描くイメージを固めるのに時間を要したことで10日間に及ぶ大作となった。

1969 Chevrolet Camaro

普通のカスタムならここで終了だが、そこで終わらないのが東海カーズ。もちろん中身にはトコトンこだわり、こちらはサーキットでレコードタイムが狙える仕様だと言っても過言ではない。エンジンは302だがフルチューンを実施。パワーを最大限引き出せるようにキャブやアルミラジエーター、電動ファンの追加はもちろんだが、8000rpmまでしっかり回せるよう、クランクプーリーを含めベルトレイアウトを変更。さらにマスターバックのないブレーキは珍しく、前後別系とするなど他では見られないチューニングも盛り込む。

カスタムしたら終わりでなく、そこから走りこみ次なる目標を定める。クルマに求めるものは人それぞれだが、独自の路線を貫き続ける細井さんの姿勢は、まさしく求道者そのもの。決して終わりが訪れることはないのだろう。

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アメ車に星条旗。それは間違いのない王道の姿。だがどこかで見たようなカスタムはしたくないという細井さんは、カマロに桜吹雪と鯉を描いてもらう。シートはもちろんレカロで、こちらもビルシュタインのエナペタルを装着。走りに関する部分は徹底的に重視するが、ミラーは「その辺りに転がっていた適当なものをつけてるよ♪」とのこと。

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302のV8をベースに、フルチューンを実施。昨年一度紹介しているが、Vベルトのままでは8000rpmまで回しきれないので、プーリーキットを装着してレイアウトを変更。またブレーキはブースターがなく、そのままでは扱いにくいので、前後の系統を独立させフィーリングを改善している。デビュー戦は2021年の82カップを目指しているそうで、圧倒的な速さを見せつけてくれそうだ。


THANKS:東海カーズ
TEL:0533-86-8890


PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2021年 6月号掲載

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