2006 CHEVROLET CORVETTE Z06
幼稚園の頃に見たC3コルベットが忘れられず、大人になったら絶対にコルベットに乗ることを決めたKDさん。19才でC6コルベットを購入し、いつかはC6と共にC3を所有する夢を追い続ける。
現在のC6は二台目、一台目は事故で全損に
弱冠19才にして、初めての愛車にシボレー・コルベットを選んだKDさん。コルベットとの出会いは、なんと幼稚園時代まで遡る。クルマが好きで、色んなクルマを見てハシャイでいたKD少年は、今まで見たこともないクルマと遭遇し大興奮。同じくクルマ好きな父に聞くと「あれはC3コルベットって言うんだよ」と教えられる。それ以来、KDさんは大人になったらC3に乗ることを決意するのだった。
C3への思いは高校生になっても持ち続け、ネットでC3の情報を追う日々を過ごしていた。すると、近くにC3を販売するアメ車ショップ東海カーズがあることを知り、我慢できずに「見に行ってもいいですか? 免許もない17才なんですが」と、勇気を持ってショップに電話したKDさん。対応した東海カーズの細井さんも驚いたようだが、「いつでもおいで」と快く応じてくれた。初めて見て触ったC3は、エンジンの鼓動、匂い、ドア開閉の音に至るまで「自分が追い求めてきたのはコレだったのか」と、全てにおいて感動。だが、色々な話を教えてもらうなかで、いきなりクラシックな部類に入るC3の購入は難しいと悟り、コルベットの中でもデザイン的に好みである、C6の購入に向けてシフトチェンジ。
C6コルベット購入へ向けて気持ちを切り替えたKDさんは、知り合いであるK-1ファイターの実方さんに相談。実方さんは大のクルマ好きで、行きつけのショップであるアズールモータリングを紹介してくれた。「C6・黒」を希望条件にして探してもらうと、すぐに車両が見つかり、幼稚園時代から憧れてきたコルベットを、モデルこそ違えど19才で手にすることになる。しかしそれから一年半後の雨の日、そのC6は全損。「雨でスリップして制御不能になり中央分離帯に…。奇跡的に僕は軽症で、警察の方にクルマが丈夫で良かったねと言われたんで、コルベットに命を救われました(笑)」。
そんな一大事の話を聞き、病院にコルベット・Z06で駆けつけたのは、カーイベントでコルベット繋がりで仲良くなったOffice Hitの三浦さん。KDさんの無事を確認し「クルマ無いなら俺のコルベット買う?」と冗談で言った三浦さんに対し、真顔で「はい!」と答えたKDさん。まさかの返答に三浦さんも困惑したが、KDさんのコルベット愛に押され売却を決断。一年半で廃車にしたことの申し訳なさもあり、アズールモータリングを経由し、2020年7月に二台目となるC6がKDさんのもとに到着した。
その06年型コルベット・Z06は、BMWのシャンパンクォーツでオールペンされ、サイド・トランクスポイラーがリアルカーボンとなり、前C6で唯一無事だったカーボン・リアディフューザーを形見として移植。ホイールはワーク・グノーシス・19インチを履き、マフラーはワンオフのストレート。
もちろんC3を所有する夢は諦めておらず、いつか絶対に乗ると語るKDさん。そして愛車C6は、手放すこと無く一生乗り続けるとも。KDさんの数年後の未来予想図は、リフトを備えたガレージ付きのマイホームを建て、コルベットに囲まれた生活。予定外はただひとつ、彼女募集中だ!
BMWのシャンパンクォーツでオールペンし、サイド・トランクスポイラー・リアディフューザーはリアルカーボン。このディフューザーは、全損した前C6から移植した形見でもある。ホイールはワーク・グノーシスの19インチ。マフラーはワンオフストレート。もっか、ドラッグレース参戦に向けて準備中だ。
亡き祖父が自由に使って良いと言ってくれたガレージに、C6は保管されている。本格的な装飾は、将来建てる予定のガレージ付きマイホームで実施する予定。リフトも導入してクルマイジリを楽しみたいと語る。ガレージ内のアイテムを見ると、KDさんの過去が少しだけ見えてくる(笑)。今はもちろん卒業し、警察の皆さんご苦労さまである。
OWNER:KDさん
AZZURRE MOTORING
所在地:愛知県豊明市沓掛町前田2-5
TEL:0562-95-1118(アメ車ショールーム)
HP:http://azzurre-motoring.com
Photo&Text:KAZUTAKE SOMA
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載