挑戦者の、秘めた想い。-The hidden feeling of a challenger.-
Special Interview LUXZ 代表取締役 島澤 典詳
FUN to DRIVE MUSCLE CAR -マッスルカーに乗る悦楽-
今でこそチャレンジャー専門店の地位を確立したラグジ。2021年で創業18年目を迎えるが、オープン当初はアメ車のセレクトショップ的なスタイルで、当時はSUVが主な販売車種だった。ここではその転機とこれからの展望を語って頂こう。
ないものは自分で生み出す!その結果、時代が後からついて来た!
日本でチャレンジャーのカリスマを5人挙げよと言われたら、間違いなくその中に入るラグジ・島澤氏。現在のスタイルへ切り替わったキッカケを伺うと「2006年のデトロイトショーでチャレンジャーの記事を読んだことですね。見た瞬間、これだ!と確信しました。チャレンジャーは2008年から発売を開始しましたが、恥ずかしながら当時のラグジの経済力では新車を即輸入できず、2009年にアメリカのオークションで3.5ℓモデルを落札し輸入しました。そこから今日まで12年が経過しましたが、正直言ってあっという間でしたね」と振り返る。
それまでの路線をガラリと切り替え、在庫を一掃しチャレンジャーに特化するが、車両輸入のみならず、オリジナルのエアロパーツも数多くリリースする。チャレンジャーをベースにしつつも、よりマッスルカーらしさを強調したアグレッシブなスタイルを提案し続けるが、何故オリジナルのエアロに着手したのか?島澤氏は「端的に言うと、これだ! というパーツがアメリカになかったんです。毎年SEMAショーを視察しパーツを探していましたがチャレンジャーはほとんど展示されていない。当時はSUVと欧州車のスポーツカーばかりで、アメリカのカスタム界もチャレンジャーがここまでヒットするとは思っていなかったんでしょう。そんな状況を見たからこそ『パーツがないなら作ってしまおう!ブームに乗るのではなく、自分が火付け役になってしまおう!』という結論に達しました。中でもRラインを見たユーザーの反応は両極端ですが、無難を攻めるカスタムよりも強烈なインパクトを与えるカスタムをして、色々な意味で人の記憶に残ることをやろうをいう気持ちが原動力でしたね」と語る。
そんな情熱を込めて創り上げたチャレンジャーのRライン。SEMAに出展し、その後北米で某電機メーカーの撮影を行なっていた際に、ワイルドスピードの制作スタッフの目にとまる。その姿がアメリカでも評価され、ワイルドスピード・アイスブレイクに出演を果たしたことは多くのユーザーが知りうるところで、まさにアメリカンドリームを地で行くような話。だが、アメリカ人がプライドを捨てラグジのカスタムを認めた瞬間だと言っても過言ではないだろう。
ちなみに島澤氏にチャレンジャーの魅力を伺ったところ「唯一無二の存在ですね。実用性をキープしつつも走りのパフォーマンスを追求しており、まさにダッジブランドを体現した様なクルマです。さらにカスタムを施すことで、格段に満足感が増して来ますね。カスタムは美容整形で、メンテナンスはかかりつけの内科医だと私は良く表現します。同じカスタムを量産している様に見えますが、実は1台1台少しずつ変えており、オンリーワンな個体を提案していますよ」と裏話も披露してくれた。
そんなラグジでは、Rラインの後継となる新作エアロを鋭意開発中。この号が出る頃には完成しているので、そう遠くないタイミングで紹介できるだろう。また発売されたばかりのチャレンジャーの50周年アニバーサリーモデルも夏前には入荷予定とのこと。まさに、日本一チャレンジャーを愛する島澤氏の情熱は、まだまだ冷めそうにはない!
EDGE CUSTOMS DODGE CHALLENGER R
後付けのオーバーフェンダーはよく見るが、ボディパネルでワイド化する大胆な手法のR-LINE。Rの意味が示すとおり、レーシングな雰囲気が押し出された造形となっている。ちなみにこの車両、多少仕様変更を施しているが、まさにアイスブレイクに登場した個体。現在、ラグジで絶賛販売中だ。
SEMAショー出展後に、某大手電機メーカーからの依頼を受け撮影に協力した際の一コマ。
LUXZ
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電話:058-259-3922
営業時間:9:00-19:00
定休日:火曜
HP:https://luxz.jp/
PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜