1975 Jeep Wagoneer
VINTAGE AMERICAN SUV
SUVの元祖とも言うべきモデルが30年ぶりに復活する、それが「ワゴニア」。往年の人気モデルがリバイバルすることで歴代モデルの注目が高まることだろう。そんな中、ミントコンディションの1975年モデルを発掘したので紹介しよう!
3月にオンラインで世界初公開され何かと話題な新型ワゴニア
今や全世界的にSUVの人気が高まっており、これまでSUVに見向きもしてこなかったハイエンドブランドまでがこぞってラインナップしている状況。しかし、現在に至るまでのルーツを遡っていくとこのモデルに辿り着く。それがジープ・ワゴニアだ。
周知のとおり、ジープは元々軍用車として開発されたクルマだが、第二次世界大戦後にジープが目指したのが乗用化。1950年代にはレクリエーション用車両の人気が高まり、1960年代に入ると今度は個性や格調の高さが求められるようになったことで、1962年に1963年モデルとして市場に投入されたのがワゴニアなのだ。4WDモデルとしては初となるオートマチックトランスミッションを搭載し、1973年にはフルタイム4WDシステム「クアドラ・トラック」を最初に設定。乗用車風のスタイリングでありながら快適性と利便性に4WDのメリットを融合した革命的なSUVとして29年という長期にわたって生産され、1991年モデルでラインナップから姿を消すこととなったが、プレミアムSUVの礎はまさにワゴニアが築き上げたといっても過言ではない。
今回撮影したのは1975年モデルで、オリジナルの姿をしっかりとキープした1台。しかも45年が経過しているとは思えないほど内外装ともにヤレが少なく、まさに極上と言える。エンジンはキャブからインジェクションへと変更されており、始動も一発。乗り味はこの時代ならではのまさに大らかなものだが、それが〝味〟とさえ感じられて好印象。
ちなみにワゴニアにおける最大のトピックは、30年ぶりに復活を遂げた新型ワゴニア/グランドワゴニアだろう。ここ最近では同じセグメントでブロンコが復活しており、そのフォルムは初代モデルをオマージュして発売前から大人気。一方の新型ワゴニア/グランドワゴニアを見てみるとかつての面影はなく、グランドチェロキーをさらに上質に仕立てたフォルム。とはいえ、往年の名が復活することは喜ばしい限りである。
エクステリアはオリジナルをストックしており、各部のクロームも曇りがなく、さらにボディサイドのウッドトリムにヤレも見られず、状態はグッド!
インテリアもオリジナルの状態がキープされており、モデルイヤーの割にはヤレはなく綺麗な状態を保つ。フロントシートはセパレート式のベンチタイプの3人掛けで、6人乗車が可能。リアゲートの開閉は、電動式のウインドーを下げてから行い、ラゲッジスペースも広く、荷物も十分に積載が可能。
搭載するエンジンはAMC360(5.9ℓ)V8で、エーデルブロックのインジェクションキットにてキャブからインジェクション化が図られている。
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PHOTO&TEXT:編集部
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載