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Let’s AMERICAN HOME

アメリカではスタンダードであるカット技術を学び、いつかは自分の店を持ちたいと願っていた近藤さん。理想とするのはリアルアメリカのバーバーショップ。その夢を実現するためには、本当のアメリカを知るハウスメーカーが必要だった。

アメ車に乗って訪れる、お客さんが増えてきた

理容師として経験を重ね、いつかは独立して自分の店を構えることを夢見ていた近藤さん。しかも、単なる街の床屋さんとしてではなく、理想とするのはアメリカのバーバーショップ。店構えはもちろのこと、カットもアメリカではスタンダードであるバリカンを使った刈り上げのグラデーションカット「フェードカット」を独学で勉強するなど、本物のバーバーショップを目指していた。

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夢の実現に向けて、まずは動き出したのが店舗を建築してくれるハウスメーカー探しだ。しかし、とりあえずネットで見つけた輸入住宅メーカーを訪れ相談してみたが、「アメリカのバーバーショップ」と伝えても「それは何?」と、イメージを共有してもらえなかった。しかも、自由設計と謳いながらも基本的にパーツを組み合わせるパッケージ設計で、「全然自由に設計できなかった」と近藤さんは振り返る。

いきなり計画がつまづき、ひとり悩んでいた近藤さんだが、地元の先輩でもある同業者が店鋪兼住宅をオープンさせたことを知り、店を訪れたことで計画は再び動き出す。その場所こそ、ジェネラルアメリカンホームで建築デザインされた「ヘアーサロン・SHANBELG」(2021年1月号掲載)だ。「輸入住宅メーカーで見たアメリカンスタイルとは違い、細かい部分まで装飾されているのが分かったし、お店の内装の作りも細かくオーダーできたということを聞いて、すぐにジェネラルアメリカンホームを紹介して欲しいとお願いしました」。

そうして訪れたジェネラルアメリカンホームで代表の杉山氏と打ち合わせが始まると、バーバーショップのイメージはすぐに共有してくれて、本当の自由設計だから要望をどんどん出して欲しいと告げられる。

当初は店鋪だけの予定だったが、住宅兼用にすることでランニングコストも抑えられるとアドバイスももらい計画を変更。予算的にコンパクトな店鋪を考えていたが、「将来的なことを考えて、余裕を持った広さがあったほうが良い」との意見も受けた。最初は躊躇したものの、結果的にこのアドバイスを聞き入れて大正解。

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近藤さんのフェードカット技術は徐々に話題を呼び、その技術を習得したい理容師も多数訪れることになる。7年前にオープンしたバーバーショップ・ブレスは、オープン当時は近藤さん一人でカットを行なっていたが、今では5名にまでスタッフが増え、余裕を持って作られていた空間にカットスペースが増設されている。

完全自由設計は「嬉しい反面、難しい」と語る近藤さん。店鋪に集中し過ぎて住宅側デザインに頭が回らず、「いい感じにお任せ(笑)」したらしいが、不満もなく快適のようだ。

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店鋪で一番こだわったのが、鏡・シャンプー台・収納が一体となる「セット面」。一般的には専用業者から既製品を購入し設置するが、扉の大きさや装飾に至るまでジェネラルにフルオーダー。「ハウスメーカーさんにオーダーして良いのか迷ったんですが、断ることもなく作ってくれて。これは店の一番の自慢です」。アメ車に乗ってリアルアメリカデザインのバーバーショップを訪れ、アメリカでスタンダードのフェードカットを行なう。

そんな粋なアメ車オーナーが、着実に増えているようだ。

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150坪の敷地に店舗兼用住宅(駐車場含む)が建つ近藤さん邸。未使用の土地が150坪あり、全体の土地は300坪にもなる!建物はホワイトのラップサイディングとブラックの屋根のモノトーンで統一。写真にはないが裏手が住宅用の玄関となっている。

アメリカで髪を切るそんな体験ができる『BARBER SHOP BLESS』

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重厚な木製ドアを開けると、ブラックウッドを多くあしらいクラシックなイメージを感じさせる受付スペースが広がる。照明もクラシックタイプを探し出し設置し、店内に飾られる絵も極力既製品ではなく一点物を描いてもらう拘りも。アメリカのバーバーショップではよく見かける、オリジナルTシャツも販売されている。リーゼント用のポマードの種類も豊富だ。

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鏡やシャンプー台が並ぶセット面は、既製品を配置するのが一般的だが、ジェネラルアメリカンホームに依頼してフルオーダー。扉の大きさから装飾までワンオフされ、カスタムペインターによるゴールドリーフまで施されている。同業者からも羨ましがられる、近藤さん一番の自慢の部分だ。

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バリカンなど使用する道具にも拘る近藤さんは、スタイリングチェアも個性を主張。上写真は50年前から変わらないレトロデザインのタカラベルモント製。左はすでに絶版となっている50年前のタカラベルモント製のチェアをレストアしたものだ。

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道路側に面したカットスペースは、元々は待合スペースとして使われていた場所だが、近藤さんのフェードカットが話題となりスタッフも増え、カット場所として増設。将来を見据えて広い空間を備えたほうが良いという、ジェネラルの設計が功を奏した形だ。

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近藤さんが得意とするフェードカットは、バリカンを使って刈り上げをグラデーションでボカしていく高いカット技術。アメリカのバーバーショップではスタンダードなカットで、日本でも流行中。そのカットには細かい調整ができるアメリカ製(アンディス)のバリカンが必須で、ブレスに並ぶバリカンは全部がアメリカ製だ。

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理容師歴19年となる近藤さん。雇われ修行時代から、アメリカのバーバーショップが行なうフェードカットに注目し独学で勉強。独立して出す自分の店は、理容室ではなくバーバーショップとしてオープンすることを決めていた。自身に施すタトゥーはサンダーアレイタトゥークラブ MANO氏によるもので、店のロゴデザインも氏によるものだ。

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OWNER:BARBER SHOP BLESS 近藤さん


BARBER SHOP BLESS【バーバーショップ・ブレス】

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住所:愛知県刈谷市西境町石根25-1
TEL:0566-36-0038
定休日:火曜日
営業時間:9:00~20:00
月曜日:12:00~21:00


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2012 FORD MUSTANG

国産旧車やバイクが趣味だったが、リアルアメリカデザインの店舗兼住宅を建てるにあたり、「国産車では似合わないから」と、初めてのアメ車となる2012年型マスタングを購入。理想はビンテージだったが、故障のリスクを考慮して断念。購入時は大径ホイールを履いた状態だったが、昔ながらのスタイルを求めてアメリカンレーシングの18インチに履き替え。ストライプはカッティングではなくペイントで、マグナフローマフラー&インテーク変更、車高調もセットする。

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HOUSE Maker DATA
General American Home【ジェネラルアメリカンホーム】

所在地:愛知県刈谷市東境町登り坂100
TEL:0566-91-3007
URL:http://g-a-h.sakura.ne.jp/wp


Photo &Text:KAZUTAKE SOMA

アメ車マガジン 2021年 11月号掲載

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