Jeep Wrangler RUBICON 392
ジープといつまでも!~Stand by me forever~
最高出力470hpを叩き出す
2021年型のラングラーには大きなトピックが2つある。ひとつはPHEVモデルの「4xe」。そして、ラングラー史上最も速い、470hpを発揮する6.4ℓV8HEMIを搭載した「ルビコン392」の登場だ。0→60マイル加速はわずか4.5秒の爆速。ルビコンでこのエンジン搭載は、かなりヤバすぎる!
WHAコーポレーション最速で導入!
ジープは2025年までに全車をハイブリッド化すると宣言し、まずはもっともコンパクトなレネゲードに対して、ジープ史上初のPHEV(プラグインハイブリッド)のレネゲード4xeを、欧州に続き日本へも投入している。
ラングラーも同様にハイブリッドが出ると事前に予想されていたため、2021年モデルとしてジープが発表したラングラー4xeには驚きは少なかった。が、もう1台の新モデルに対しては、ラングラーを知る世界中の人々が驚いたに違いない。
まさかの、チャレンジャー・R/Tスキャットパックと同型の、6.4ℓV8HEMIエンジンを搭載した「ルビコン392」を発表したのだ。最高出力は470hp。しかもグレードは、スポーツでもサハラでもなく、最強オフロードグレードのルビコンに組み合わせた。
ラングラーR/Tなどの名前で、速さだけをウリにしたグレードにはせず、ルビコンをさらに進化させたモデルにするあたりが、ジープがラングラーだけは特別な存在としているのが伝わってくる。
そんな特別で、怪物のルビコン392を、愛知県のWHAコーポレーションがいち早く導入した。すでに売約済みであるが、オーナーさんが快く撮影に協力してくれ、爆速ラングラーを体感(助手席で)。これはマジでヤバい!
フルタイム4WD や2インチリフトなどエンジン以外にもルビコンとの違いあり
ラングラーのV8搭載モデルは、直系のCJシリーズまで遡る。本国のアフターマーケットでは、ラングラーにV8を搭載することは珍しくなく、SEMAショーではその姿を多く見られた。それぐらい、市場ではV8のラングラーが求められていたのだ。
そのニーズに答えるべく、21年モデルで登場した6.4ℓV8HEMIエンジン搭載のルビコン392。最大出力470hp、最大トルク62.2kg-mを発揮し、0~60マイル加速は4.5秒、1/4マイルは13秒。ラムトラックと同型の高トルク対応の8ATに変更され、パドルシフト付きのスポーツステアリング。本格オフローダーには、AT仕様のみというのが気になるところか。トランスファは通常のルビコンとは違い、フルタイム式のセレクトラック4WDとなり、ファイナル比も高めの設定だ。ルビコン標準のFOXダンパーは392のアイコンカラーであるブロンズになり、ルビコンと比べ2インチリフトアップ。
他にもグラディエーターにも採用されているエアインテークダクト付きのボンネットや、バンパーフックやロゴの縁取りもブロンズになっているのも392ならでは。ホイールは、ブロンズ仕上げのビートロックタイプ17インチ。マフラーは4本出しで可変バルブシステム。任意での操作も可能で、V8サウンドを最大限楽しめる仕組みになっている。
気になるプライスだが、本国ではすでにプレミアとなり価格は上昇中。ラングラー最速モデルは、本国でも大注目のようだ。
通常のルビコンのエンジンは3.6ℓV6(284hp)が搭載されている。ルビコン392では、チャレンジャーR/Tスキャットパックでお馴染みの、NAエンジン最強の6.4ℓV8HEMIを搭載。最高出力は470hp、最大トルク62.2kg-mを発揮する。それに合わせてHydro-Guideと呼ばれるエアインテークダクト付きボンネットに変更され、冷却効率を高めている。このダクトインテークは、エアと同時に水が入っても水を排出する仕組みを備えており、最大で水深約82cmの渡河走行が可能という。
ホイールはブロンズの17ビートロックタイプ。タイヤはBFグッドリッチA/TのLT285/70R17。FOXダンパーもブロンズカラーとなり、通常ルビコンよりも2インチリフトアップされている。前後の牽引フックもブロンズになっているのも細かいアクセントだ。
ルビコン392のアイコンカラーであるブロンズは、ボディのエンブレムやデカールの縁取りに採用されている。
ルビコンのレザーシートは本国ではオプションとなるが、ルビコン392ではカスタムステッチ&ロゴ入りで標準装備。ラングラー初となるパドルシフト付きスポーツステアリング。ルビコン392は2WDモードがなく、フルタイム4WDのセレクトラック4WDとなる。通常ルビコンのインパネパネルはレッドだが、ルビコン392はツヤ有りグレーがスタンダードだ。
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PHOTO&TEXT:相馬一丈