史上最速の怪物ラングラールビコン392

Jeep Wrangler RUBICON 392

Jeep Wrangler RUBICON 392

ジープといつまでも!~Stand by me forever~

最高出力470hpを叩き出す

2021年型のラングラーには大きなトピックが2つある。ひとつはPHEVモデルの「4xe」。そして、ラングラー史上最も速い、470hpを発揮する6.4ℓV8HEMIを搭載した「ルビコン392」の登場だ。0→60マイル加速はわずか4.5秒の爆速。ルビコンでこのエンジン搭載は、かなりヤバすぎる!

WHAコーポレーション最速で導入!

ジープは2025年までに全車をハイブリッド化すると宣言し、まずはもっともコンパクトなレネゲードに対して、ジープ史上初のPHEV(プラグインハイブリッド)のレネゲード4xeを、欧州に続き日本へも投入している。

ラングラーも同様にハイブリッドが出ると事前に予想されていたため、2021年モデルとしてジープが発表したラングラー4xeには驚きは少なかった。が、もう1台の新モデルに対しては、ラングラーを知る世界中の人々が驚いたに違いない。

まさかの、チャレンジャー・R/Tスキャットパックと同型の、6.4ℓV8HEMIエンジンを搭載した「ルビコン392」を発表したのだ。最高出力は470hp。しかもグレードは、スポーツでもサハラでもなく、最強オフロードグレードのルビコンに組み合わせた。

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ラングラーR/Tなどの名前で、速さだけをウリにしたグレードにはせず、ルビコンをさらに進化させたモデルにするあたりが、ジープがラングラーだけは特別な存在としているのが伝わってくる。

そんな特別で、怪物のルビコン392を、愛知県のWHAコーポレーションがいち早く導入した。すでに売約済みであるが、オーナーさんが快く撮影に協力してくれ、爆速ラングラーを体感(助手席で)。これはマジでヤバい!

フルタイム4WD や2インチリフトなどエンジン以外にもルビコンとの違いあり

Jeep Wrangler RUBICON 392

ラングラーのV8搭載モデルは、直系のCJシリーズまで遡る。本国のアフターマーケットでは、ラングラーにV8を搭載することは珍しくなく、SEMAショーではその姿を多く見られた。それぐらい、市場ではV8のラングラーが求められていたのだ。

そのニーズに答えるべく、21年モデルで登場した6.4ℓV8HEMIエンジン搭載のルビコン392。最大出力470hp、最大トルク62.2kg-mを発揮し、0~60マイル加速は4.5秒、1/4マイルは13秒。ラムトラックと同型の高トルク対応の8ATに変更され、パドルシフト付きのスポーツステアリング。本格オフローダーには、AT仕様のみというのが気になるところか。トランスファは通常のルビコンとは違い、フルタイム式のセレクトラック4WDとなり、ファイナル比も高めの設定だ。ルビコン標準のFOXダンパーは392のアイコンカラーであるブロンズになり、ルビコンと比べ2インチリフトアップ。

Jeep Wrangler RUBICON 392

他にもグラディエーターにも採用されているエアインテークダクト付きのボンネットや、バンパーフックやロゴの縁取りもブロンズになっているのも392ならでは。ホイールは、ブロンズ仕上げのビートロックタイプ17インチ。マフラーは4本出しで可変バルブシステム。任意での操作も可能で、V8サウンドを最大限楽しめる仕組みになっている。

気になるプライスだが、本国ではすでにプレミアとなり価格は上昇中。ラングラー最速モデルは、本国でも大注目のようだ。

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通常のルビコンのエンジンは3.6ℓV6(284hp)が搭載されている。ルビコン392では、チャレンジャーR/Tスキャットパックでお馴染みの、NAエンジン最強の6.4ℓV8HEMIを搭載。最高出力は470hp、最大トルク62.2kg-mを発揮する。それに合わせてHydro-Guideと呼ばれるエアインテークダクト付きボンネットに変更され、冷却効率を高めている。このダクトインテークは、エアと同時に水が入っても水を排出する仕組みを備えており、最大で水深約82cmの渡河走行が可能という。

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ホイールはブロンズの17ビートロックタイプ。タイヤはBFグッドリッチA/TのLT285/70R17。FOXダンパーもブロンズカラーとなり、通常ルビコンよりも2インチリフトアップされている。前後の牽引フックもブロンズになっているのも細かいアクセントだ。

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ルビコン392のアイコンカラーであるブロンズは、ボディのエンブレムやデカールの縁取りに採用されている。

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ルビコンのレザーシートは本国ではオプションとなるが、ルビコン392ではカスタムステッチ&ロゴ入りで標準装備。ラングラー初となるパドルシフト付きスポーツステアリング。ルビコン392は2WDモードがなく、フルタイム4WDのセレクトラック4WDとなる。通常ルビコンのインパネパネルはレッドだが、ルビコン392はツヤ有りグレーがスタンダードだ。


WHA CORPORATION【ワーコーポレーション】

住所:愛知県名古屋市西区児玉3-38-2
TEL:052-523-3003
https://wha.co.jp

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PHOTO&TEXT:相馬一丈

アメ車マガジン 2022年1月号掲載

RAYSのボルクレーシングTE37 ULTRAをベースとしてチャレンジャー向けをオーダー

2016 DODGE CHALLENGER SXT、2009 DODGE CHALLENGER SRT8

2016 DODGE CHALLENGER SXT
2009 DODGE  CHALLENGER SRT8

過激に進化 -GET A THRILL- OUT OF AMERICAN SPORTS CAR

“こだわりが強い”男と、“ 愛の強い”男

こちらのページで紹介しているガレージダイバンがRAYSにオーダーして製作した限定ホイールだが、製作に至った経緯は2016年型チャレンジャーSXTのオーナーである、あおい氏が発起人なのだ。

彼は、本場のアメリカ人が目にしたとしても思わずGOODと言ってしまいたくなるようなスタイルを目指してチャレンジャーのカスタムに勤しんでおり、フロント回りにはKNGのフロントリップスポイラーやGTSのヘッドライトカバーを装着し、リア回りにはE&GのウインドールーバーやHARDCORE DESIGNSのリアディフューザー&ウイッカービル、GTSのテールレンズカバーなど、一つ一つのパーツ選択にこだわって日本にはないパーツを本国から取り寄せながらオリジナリティを追求している。

フロント3リヤ

そして最終仕上げはスタイルの要と言っていいボトムス選択。ボディに纏わせるパーツを取り扱っているメーカーやショップは残念ながら日本では数が限られてしまうため、どうしても本国で探さなければならないが、ホイールに関してはジャパンメイドの質の高い物を選択することが可能だけに、RAYSのTE37 ULTRAをベースとしてチャレンジャー向けをオーダーした次第。

ちなみにこのホイールの完成までに要した期間は2年。細かいところにまでこだわりが強い男だけに、待ち望んだアイテムを履かせることができた喜びはひとしおだろう。

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もう一方の2009年型チャレンジャーSRT8はというと、以前にも紹介したことのあるcrazyhemi氏。エンジンブローした愛車をオーバーホールついでにチューニングを施して700hpオーバーのハイパフォーマンスカーへと深化させたほど、チャレンジャーに対する愛の強い男である。

そんな彼もまた愛車のポテンシャルを支えるボトムスとしてTE37 ULTRAをセレクトしたのである。ちなみに両車が履いているホイールカラーは特別色のゴールドとレーシンググリーン。

2016 DODGE CHALLENGER SXT

2016 DODGE CHALLENGER SXT OWNER : AOI

2009 DODGE CHALLENGER SRT8

2009 DODGE  CHALLENGER SRT8 OWNER : crazyhemi


RAYS WHEELS VOLK RACING TE37 ULTRA LIMITED EDITION GM

RAYS WHEELS VOLK RACING TE37 ULTRA LIMITED EDITION DB

ガレージダイバンがRAYSにオーダーしたモデルは「VOLK RACING TE37 ULTRA」。応力分散に優れた6スポークデザインを継承しながら、軽量化はもとより高強度と高剛性を実現。また、タイヤの滑りを抑えるローレット加工など走りの機能は当然ながら、NCマシニングリングや3DマシニングロゴなどディテールにもこだわっているのがULTRAモデルの特徴。

●COLOR :ガンメタ(GM)
●COLOR :ダイヤモンドブラック(DB)
● サイズ:20×9.5J(5H/P.C.D.115/インセット15) 20×10.5J(5H/P.C.D.115/インセット22)
● カラー:ガンメタ(GM)/ダイヤモンドブラック(DB)
● 構造:鍛造1ピース(リバースリム)
● 規格:JWL+R スペック2
● 付属品:バルブ
● センターキャップ別売り
● 適合:ダッジ チャレンジャー(2008y~現行モデル)SRT8/RT SCATPACKなどの純正ブレンボブレーキ対応


Thanks:GARAGE DAIBAN
TEL:043-215-3344
HP:http://www.daiban.com/


Photo:小出薫平
Text:編集部

アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

アメ車マガジン2022年9月号 絶賛発売中!

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アメ車マガジン 最新号 本日発売!

◆巻頭特集「断然JEEP派~ジープのあるライフスタイル~」

現在、日本で一番の販売台数を誇っているブランド、それが「Jeep」。ジープが売れている理由、それは唯一無二なスタイルを誇り、4WDの原点としての存在感が、ここ最近のアウトドアブームと重なって注目されているのだろうと、編集部として推測。いずれにしても、Jeepが楽しいクルマ、ワクワクさせてくれるクルマだということは確か。そんなジープの魅力を余すことなくギュッと閉じ込めました。

◆第二特集「Amemag Girl #アメ車女子のライフスタイル」

女性オーナーたちをフィーチャーする本誌大人気特集「Amemaga Girl #アメ車女子」。彼女たちがどういった経緯でアメ車と関わる様になったのか、愛車を選んだ理由にはどんな思いがあったのか、どんなライフスタイルを送っているのかを紹介します。

もちろんその他にも最新モデルやデモカー紹介、アメリカンカルチャーをテーマとしたコラムなど、今月も充実した内容が盛りだくさんとなっているのでお見逃しなく!

2022年9月号もお見逃しなく!

最新号はこちらから

チャレンジャーとチャージャー、実はこの2台は双子の様な存在と言える。

2019 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK WIDEBODY[SUBLIME]、2018 DODGE CHARGER DAYTONA392[YELLOWJACKET]

2019 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK WIDEBODY[SUBLIME]
2018 DODGE CHARGER DAYTONA392[YELLOWJACKET]

過激に進化 -GET A THRILL- OUT OF AMERICAN SPORTS CAR

せっかくマッスルカーに乗るのなら、メーカー自らがチューニングした様なハイパフォーマンスグレードがオススメ

アメリカ本国のダッジサイトを見ると、基本的には同じクルマなのに、なんでこんなに価格差があるのか…と思うだろう。エンジンや装備の違いもあるが、その中でとくに重視したいのは制動性能。カスタムで疎かにされがちだが、速く走りたいならブレーキは要だ!

マッスルカーの魅力といえば、いわゆる4人乗れる箱型のボディなのに圧倒的なポテンシャルを秘めていることだろう。黎明期は若者が手を出しやすい様に、リーズナブルな価格で設定されており、その名残からかアメリカ本国でのエントリープライスは意外なほどお財布に優しく感じる。

とはいえ、そのスペックを見るとV6エンジンを搭載していたり、パフォーマンスで物足りなさを感じなくもない。もちろんヘルキャットは雲の上の存在だし、なかには「NAの滑らかな加速の方が好き!」という人もいるだろう。

2018 DODGE CHARGER DAYTONA392[YELLOWJACKET]

そんな人にオススメしたいのが、ここで紹介するトップスピードのチャレンジャーとチャージャーだ。2ドアと4ドアの違いこそあれ、実はこの2台は双子の様な存在と言える。そもそも基本のフレームは共通で、エンジンはともに392のHEMIを搭載。チャレンジャーはワイドで、チャージャーはスタンダードボディとなるが、ブレーキはどちらもブレンボを標準装備。

日本車のグレード設定はエンジンやブレーキは共通で、装備内容の違いで価格の違いが生まれているが、アメ車の中でもマッスルカーの場合、装備よりも性能の違いや、その価値にお金を出していると言える。もちろん後からカスタムをしてブレーキを強化するのもアリだが、ここでピックアップした2台は、言わばダッジ自らがチューニングしたモデル。クルマのトータルバランスの良さは、もはや言うまでもないだろう。

2019 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK WIDEBODY[SUBLIME]

もちろん、走りだけでなくその存在感溢れるカラーリングもダッジの魅力。サブライムのワイドボディは国内にほどんど上陸していないし、イエロージャケットのチャージャーは一般的な目線で見るとなかなか勇気が必要。でも、せっかく個性を主張できるアメ車に乗るのであれば、普通とも言える黒や白だともったいない様に思えてくる。

速くて、スタイリッシュで、圧倒的とも言えるほど強烈な個性を主張するボディカラー。まさに3拍子揃ったその姿は、非の打ちどころがなく、アメ車の中でもモパーに与えられた特権と言っても過言ではない。

トップスピードでは、落ち着いたカラーももちろん在庫するが、やはりオススメはハイインパクトカラーとのこと。色でも愛車の個性を主張したい! そんなユーザーは、迷うことなくトップスピードの扉を開くべきだ。


2019 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK WIDEBODY[SUBLIME]

NAチャレンジャーの至高にして究極の姿と言える!

2019 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK WIDEBODY[SUBLIME]

チャレンジャーの中で最大の排気量を誇る、392(6.4ℓ)を搭載。また約9cmワイドとなるオーバーフェンダーを追加し、ボディサイドにメリハリを与えノーマルボディとの差別化を図る。前後とも305/35R20サイズのタイヤを標準装備。特にフロントは太すぎじゃね? と思えるほどワイドだが、問題ナッシング。ただオーバーフェンダーを付けただけではない!と断言したい。

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2018 DODGE CHARGER DAYTONA392[YELLOWJACKET]

スマートさを残しつつもエンジンフードの中に強心臓が宿る

2018 DODGE CHARGER DAYTONA392[YELLOWJACKET]

チャレンジャーワイドと比較すると、ノーマルボディということもあり少々大人しい印象を受けるチャージャー。だが搭載エンジンは同じく392(6.4ℓ)で、そのスタイルとは裏腹にこちらも暴力的な加速を楽しむことが可能。タイヤは前後とも275/40R20だが十分すぎるほど。4ドアや40偏平タイヤを装着する点を考慮すれば、チャレンジャーよりも実用性は高いと言えるかもしれない。

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2021年8月の末から新店舗で営業を開始したトップスピード。以前の店舗よりもはるかに広大な敷地を誇るが、最大のポイントは屋内型の車両展示場が設けられたこと。アメ車はもちろん国産SUV なども豊富に取り揃えており、具体的に欲しいクルマが決まっていなくても、そのラインナップの中からチョイスできると言うもの。カスタムやオールペンなどにも対応しているので、好みのクルマを探すだけでなく、作り上げてもらうことも可能だ。

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TOPSPEED.inc【トップスピード】

TEL:058-322-7547
HP:https://www.garage-topspeed.com

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PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜

アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

チャージャーはアメリカンスポーツセダンの代表格的な存在である。

2020 DODGE CHARGER SCAT PACK [SMOKE SHOW]

2020 DODGE CHARGER SCAT PACK [SMOKE SHOW]

過激に進化 -GET A THRILL- OUT OF AMERICAN SPORTS CAR

ワイドボディに続く第二弾 新色グレーの魅力に迫る!

数か月前に同色スモークショウのワイドボディを紹介したが、その第二弾として今度は標準ボディのスキャットパックが入庫!新色かつ入手困難な希少色をコンスタンスに仕入れられるのがB.C.Dの強み!

アメリカンスポーツセダンの代表格、最旬モデル!

ここ数年、ダッジと言えばチャレンジャーのイメージが根強いが、2019年以降デュアルエアーインテークが特徴的なパフォーマンスグリルに変更してアグレッシブな表情へと進化を遂げたチャージャー・スキャットパックも人気高騰中。SRT392グレードの継承モデルとしてハイパフォーマンスを誇るアメリカンスポーツセダンと言えば、チャージャーはまさに代表格的な存在である。

2020 DODGE CHARGER SCAT PACK [SMOKE SHOW]

ライバルは同じ4枚ドアのキャデラック・CTSではなく、むしろ同ブランドのチャレンジャーを筆頭にカマロやマスタングであり、アメリカンスポーツセダンという括りの中に居ながらマッスルモパーのカテゴリーに入る個性的なキャラクターであり、そこが後部座席に人を乗せる機会は多いけれど、485hpを誇るSRTのパフォーマンス性を余すことなく堪能したい欲張りな層に刺さる。

なかでも白や黒といった定番カラーではなく、ダッジブランドならではの個性的なボディカラーは本国でも人気を博しており、紹介するスモークショウは最旬トレンドカラーで既に入手困難な希少色というポジション。

2020 DODGE CHARGER SCAT PACK [SMOKE SHOW]

わずか数カ月で2回もデリバリーできること自体が凄いことであり、BCDの現地調達力がいかに優れているかを物語っている。現車は2020年モデルの+GRPダイナミクスパッケージで走行距離はわずか5300km。慣らしを終えたレベルのグッドコンディション。安心の車両保証制度を付けて乗れることも特筆物。本国でしか存在しないモデルをお探しの方は、ぜひBUBU阪神に相談してみると良いだろう。

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6.4ℓ、V8 HEMIエンジンを搭載しており、485hp、最大トルク475lbftを発生させるスキャットパック。現車はエアクリーナーを剥き出しタイプに換装して吸排気効率を向上させている。モパーマッスルとしてのハイパフォーマンス性は、マニュアルモードでドライブすると、さらにその魅力を堪能できる。

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ダブルエアダクトを両サイドにレイアウトするフロントグリル、チャージャー特有の雰囲気アリアリなテールデザイン。ブレンボブレーキシステムを搭載して、ブラックの純正20インチとスモークショウの個性的なグレーによるコントラストも映える。

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アナログ感を色濃く残し、デジタルと融合させたメーターに座り心地抜群のホールド背が高いシート。ドライバーズポジションに無理な姿勢を強いられないので、長距離ドライブも快適。


BUBU HANSHIN【BUBU阪神】

TEL:06-6427-5151
HP:https://www.bubu.co.jp


★ PHOTO&TEXT:石井秋良

アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

同じコルベット3LTでも基本設定が違う!トップグレード3LTで比較

CHEVROLET CORVETTE C8

CHEVROLET CORVETTE C8

過激に進化 -GET A THRILL- OUT OF AMERICAN SPORTS CAR

ぶっちゃけ日本正規と本国モデルで何か違いはあるのか

2020年春に日本モデルの受注を開始した新型コルベットC8。遅延こそあれ徐々に納車が始まっている状況だが、素朴な疑問として、本国モデルとの違いは一体どこにあるのだろうか。埼玉のオールインポートに、日本正規モデル、本国モデルが並ぶ貴重なタイミングがあると聞き、両車の違いを探していくことにした。


第8世代コルベット「C8」は革新車として新時代を切り拓く


どちらが買いではなく違いを確認していく

2019年7月、シボレー・コルベットは、7年ぶりとなるフルモデルチェンジを行ない、第8世代となるコルベットC8が登場した。世界のスーパースポーツに対抗すべく、パフォーマンス向上を目指し、フロントエンジン・FRレイアウトを捨て、ミッドシップに変更された。

マグネシウムやカーボンを採用し、軽量化を図りながらもC7より20%ほど剛性が向上。サスペンションは、伝統の横置きリーフを廃止し、4輪ともにコイルスプリングによるダブルウィッシュボーンを採用。

2020 Chevrolet Corvette Stingray

エンジンはLT1の進化版となるLT2を搭載。排気量は変わらず6.2ℓながら、大幅な変更を受け、最高出力は495hpとなり、NAでは歴代最高出力を放つ。

2020年1月には日本への導入も決まり、コルベット初の右ハンドル仕様も大きなトピックだ。同年夏にはデリバリーが始まるとアナウンスされたが、コロナの影響と半導体不足により、現在でも日本や本国でも納車は滞っているようだ。しかし徐々にではあるが、C8を見る機会も増えてきた。

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そこで気になるのは、C8の日本モデルと本国モデルの違いだ。コルベットに限らず、日本正規モデルは本国仕様と違いがあるのは当然だが、右と左の違いの他に、決定的な違いはあるのだろうか。「どちらを買うべきか」ということではなく、あくまでも違いのポイントを紹介していくのが今回の主旨。奇跡的に埼玉のオールインポートに日本モデル、本国モデルの3LTが並ぶということで、まずは見比べていくことにしよう。

日本モデルは標準で本国オプション装備済で本国モデルはオプションを自由に選択できる

オールインポートに並ぶC8は、トーチレッドカラーが本国モデルの21年型3LT。アークティックホワイトカラーが日本正規モデルの21年型3LT。

3LTはクーペモデルのトップグレードで正規も並行も変わらないが、正規の3LTはZ51パフォーマンスパッケージ(ブレンボブレーキ、Z51パフォーマンスサスペンション、フロントスプリッター&リアスポイラーなど)が標準で装着されているのに対し、本国の3LTはZ51パフォーマンスパッケージはオプション装備として任意に選択できる。よって、Z51パフォーマンスパッケージ装備を装着していない3LTが本国モデルには存在する。

2021y C8 CORVETTE 3LT

ボディカラーは正規6色、本国12色。インテリアカラーは正規2色、本国11色だ。しかも正規は、ボディカラーがゼウスブロンズメタリックのみベージュ系になり、他はブラックしか選べない。

今回の本国モデルのようなレッドインテリアは、正規には設定がない。他にもZ51専用リアスポイラーは正規だとブラック、本国はボディ同色。ボディサイド下部のコンポジットロッカーエクステンションは正規はボディ同色だが、本国では当該モデルのようにブラックも選択可能になっている。

本国モデル 2021y C8 CORVETTE 3LT

今回のトーチレッドの3LTはZ51パフォーマンスパッケージを加えており、装備的には正規の3LTと同じになる。だが、細かいオプションを組み合わせているため大きな違いはある。

もちろん、オプションは無料ではないため価格もその分上昇する。同じC8・3LTでも、トップグレードらしいオプション装備が装着済みの正規、細かい選択ができる本国モデル。右と左以外にもじっくり検討したい部分だ。


本国モデル 2021y C8 CORVETTE 3LT

本国モデル 2021y C8 CORVETTE 3LT

日本モデルでは標準装備だが…
本国モデルの3LTはZ51パフォーマンスパッケージは標準ではなくオプション選択

日本モデルでは当初オプションとして存在していたレッドのエンジンカバーだが、現在は設定されていないようだ。本国モデルにはオプションとしてエッジレッド、スターリングシルバーの2種類があり、撮影モデルにはエッジレッドのエンジンカバー、エンジンアピアランスパッケージを追加装着。

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本国モデルのインテリアカラーは11色。12色あるボディカラーに合わせて自由に選択が可能。また本国モデルではシートベルトカラーも選べる。装着しているコンペティションスポーツバケットシートはオプションで選択可能。

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リアスポイラーはZ51パフォーマンスパッケージ専用タイプ。本国モデルではボディ同色になる。ドア下のコンポジットロッカーエクステンションはスタンダードがボディ同色で、オプションでブラックに変更可能。

ホイールは全5種類あり、装着するのは3LTのスタンダードタイプ。キャリパーはスタンダードがブラックだが、オプションのイエロータイプを装着。カーボンファイバーデュアルルーフもスタンダードではなく、オプションアイテムだ。


日本正規モデル 2021y C8 CORVETTE 3LT

2021y C8 CORVETTE 3LT

日本正規モデルでは、本国モデルではオプションとなるZ51パフォーマンスパッケージ(ブレンボ4ピストンキャリパー、大径ブレーキローター、パフォーマンスエギゾースト、電子制御LSD、パフォーマンスリアアクスルレシオ、Z51専用フロントスプリッター&リアスポイラー、強化クーリングシステムなど)が標準装備。

ボディカラーは全6色で、インテリアカラーはブラックが基本で、ゼウスブロンズメタリックのみがベージュ系のナチュラルディプドになる。選択は不可だ。因みに、本国モデルの2022年型ではゼウスブロンズメタリックは廃止されている。

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Z51専用リアスポイラーはボディカラーに関わらずブラックになり、コンポジットロッカーエクステンションはボディ同色。ホイールは1種類。3LTのブレーキキャリパーはレッドになり、イエローボディのみイエローを選択できる。

コンペティションスポーツバケットシート、フロントの車高を上げるフロントリフトハイアジャスター、エンジンルーム内のカーボンアウトパネル&LEDイルミネーションライトのエンジンアピアランスパッケージ、カーボンファイバールーフパネル、カーボンフラッシュアクセント(スポイラー・ドアミラー・ボディサイド)なども本国ではオプションだが、日本正規モデルの3LTになると標準で装着されている。


東京オートサロン2020でC8は国内初披露された

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2020年1月に開催された東京オートサロン2020で、C8の日本導入が発表された。会場では本国モデルだったが、日本モデルはコルベット初の右ハンドル仕様というのも大きな話題を読んだ。

日本初公開時にはクーペボディの2LT、3LTのみの販売と発表されたが、2020年夏にコルベット史上初の、電動リトラクタブルハードトップを採用したコルベット・コンバーチブルの導入も発表。オープンはわずか16秒でフルオープンにでき、48km/hまでなら走行中でも操作が可能という。


C1 CORVETTE,C1コルベット

C2 CORVETTE,C2コルベット

C3 CORVETTE,C3コルベット

C4 CORVETTE,C4コルベット

C5 CORVETTE,C5コルベット

C6 CORVETTE,C6コルベット

C7 CORVETTE,C7コルベット

アメリカンスポーツの代名詞シボレー・コルベット。1953年に初代コルベットC1が登場し、2020年に新型コルベットC8がデビューを果たす。フロントエンジン・リアドライブからミッドシップエンジン・リアドライブに変更するなど、伝統を守るよりもパフォーマンスを追求。良くも悪くも、世界的なスーパースポーツに共通するスタイリングを取り入れている。


ALLIMPORT【オールインポート】
TEL:048-959-9419
URL:https://www.allimport.jp/


PHOTO&TEXT:相馬一丈

アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

ガレージダイバンがRAYSにオーダーしたモデル【ボルクレーシング TE37 ULTRA】

RAYS WHEELS VOLK RACING TE37 ULTRA LIMITED EDITION Produced by GARAGEDAIBAN

RAYS WHEELS
VOLK RACING TE37 ULTRA LIMITED EDITION Produced by GARAGEDAIBAN

過激に進化 -GET A THRILL- OUT OF AMERICAN SPORTS CAR

ジャパンメイドの品質の高さをアメ車を通して発信

モダンマッスルが絶大なる支持を集めており、ハイパフォーマンスグレードを最初から選択する人が増えただけでなく、さらなるパフォーマンスアップを求めてカスタムやチューニングを施す人たちも増加傾向にある。

ガレージダイバンでもスーパーチャージャーの装着を始めとしたメニューを積極的に導入して「走りを楽しむ」ことを推進するなかで、走りの質を求めるユーザーの要望に応えられる品質とスペックを備えたホイールを提供したいという思いがあり、レースでの豊富な実績はもちろん、何よりもメイドインジャパンの鍛造ホイールという点でRAYSに製作を依頼。

アメ車をカスタムする上ではアメリカのパーツを用いて行なうことが一般的ではあるものの、日本ブランドの質の高さは折り紙つきで、海外の人たちからも高く評価されているとあって、アメ車と日本ブランドを掛け合わせるカスタムを創出。メイドインジャパンの良さを国内はもちろんのこと、海外にも発信するのが狙いと話す。


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ガレージダイバンがRAYSにオーダーしたモデルは「VOLK RACING TE37 ULTRA」。応力分散に優れた6スポークデザインを継承しながら、軽量化はもとより高強度と高剛性を実現。また、タイヤの滑りを抑えるローレット加工など走りの機能は当然ながら、NCマシニングリングや3DマシニングロゴなどディテールにもこだわっているのがULTRAモデルの特徴。

RAYS WHEELS VOLK RACING TE37 ULTRA LIMITED EDITION GM

●COLOR :ガンメタ(GM)

RAYS WHEELS VOLK RACING TE37 ULTRA LIMITED EDITION DB

●COLOR :ダイヤモンドブラック(DB)

● サイズ:20×9.5J(5H/P.C.D.115/インセット15) 20×10.5J(5H/P.C.D.115/インセット22)
● カラー:ガンメタ(GM)/ダイヤモンドブラック(DB)
● 構造:鍛造1ピース(リバースリム)
● 規格:JWL+R スペック2
● 付属品:バルブ
● センターキャップ別売り
● 適合:ダッジ チャレンジャー(2008y~現行モデル)SRT8/RT SCATPACKなどの純正ブレンボブレーキ対応

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Photo:小出薫平
Text:編集部

アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

日本初導入として組み込んだマスタング用オーバーフェンダー

2013 FORD MUSTANG

2013 FORD MUSTANG

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“やり過ぎ”を感じさせない、日本初導入のオーバーフェンダー

マスタング用の社外オーバーフェンダーは、大胆な幅広と控えめな幅小という極端なタイプしかなく、「そこそこカスタムしたい」中間タイプが存在しなかった。今回ガレージダイバンが導入したのは、まさにその中間タイプといえる幅のオーバーフェンダーだ。

大胆なワイドにしたくないでもワイド化したい

オールジャンルの車両販売を行なう中で、第5世代マスタングの販売数&カスタムでは関東屈指の実績を誇るガレージダイバン。カスタムにおいては、オリジナルパーツを開発してワンオフ製作するというよりも、アメリカ中を探しまくって個性あるパーツを仕入れて組み立てていくのが主流で、ダイバンが日本初導入というパーツは過去にもいくつか存在する。だからといって、オリジナルパーツがないという訳ではなく、TEINと共同開発した車高調はロングセラーアイテムだ。

2013 FORD MUSTANG

今回の13年型マスタングGTプレミアムは、「大人でも乗れるシンプルカスタム」をテーマに、これまた日本初導入のオーバーフェンダーを組み込んだもの。これまで販売されていた専用オーバーフェンダーは、大胆なワイドタイプか、気持ちワイドになる物しかなく、「そこまで目立ちたく無いがワイド化したい」という声に応える中間タイプが無かった。

2013 FORD MUSTANG

今回ダイバンが導入したオーバーフェンダーは、まさに中間タイプ。ワイド幅は5cmで、ホイールは今回のオーバーフェンダーに合わせミリ単位でオーダーメイドしたSSRの20インチを装着。フロント20×9.5J・リア20×10.5Jの設定でツライチが可能となる。デザインはボルトがむき出しのワークススタイルで、装着にはボディ加工が必要となる。

派手なカスタムを望むオーナーだけでは無く、痒い所に手が届くカスタムを作りあげるのもダイバンの魅力といえるだろう。

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マスタング用のパーツを長年探し続けるガレージダイバンが、今回日本初導入として組み込んだオーバーフェンダー。ワイド幅は5cmとなる。素材はFRPでタイヤハウスのインナーも備わる。ボルトが剥き出しのデザインはダミーではなく、固定用のボルトだ。今回はマットブラックで塗装されており、パーツ代(20万円)の他、取り付け加工+塗装代(20万円)が必要となる。

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ガレージダイバンオリジナルの2005~2014マスタング電動格納ミラーは大人気アイテムだ。

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今回のオーバーフェンダーに合わせミリ単位でオーダーメイドしたSSRの20インチホイール。サイズはフロント20×9.5J、リア20×10.5Jで見事なツライチを披露する。オーバーフェンダーに合わせてオーダーが可能で、ホイール4本タイヤ(ピレリ・P-ZERO F255/35ZR20、R295/35ZR20)込みで60万円。


GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン】

TEL:03-5607-3344
URL:http://www.daiban.com/


PHOTO&TEXT:相馬一丈

アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

ナビゲーターのリムジン仕様を惜しげもなくファミリーユースとして愛用

LINCOLN NAVIGATOR

LINCOLN NAVIGATOR

彼女たち流のアメ車との付き合い方
#アメ車女子のライフスタイル

VIP御用達のリムジン仕様を惜しげもなくファミリーユースとして愛用

ここ数年、エスカレードと共にナビゲーターに乗るガールズオーナーが増加中。だが、さすがにリムジンとして実際に使用されていたナビゲーターを、好んで選び乗り回すオーナーは稀。良い意味で“ぶっ飛んだセンスの塊”的なマイコさんのアメ車ライフとは!?

運転席と後部座席の重厚な壁を潔く取っ払って愛用!

極艶の漆黒ボディにクロームの煌びやかなカラーコントラストが、ラグジュアリーなキャラクターの雰囲気にマッチするマイコさんのナビゲーター。これまでアメ車と縁はなかったが、サーフィンやスノーボードが趣味の彼女にとって、大きなSUVは大本命。

とくに車種は限定していなかったものの、「サーフボードが積めて、スノーボードなら横に並べて積めるフルサイズが良いかな?」なんてざっくりした希望のもとでクルマ探しする中、たまたまブルーリバーに入庫したばかりの新車並行かつリムジン仕様で低走行の極上モデルを発掘。

LINCOLN NAVIGATOR

実際にリムジンとして使用されていたので室内はセレブリティーな仕立てとなり、オットマン付の贅沢なシートが二脚。広大なフットスペースは足を伸ばし切っても余裕で、天井から内張り、オーディオシステムまでフルカスタムされていた。しかしひとつ難点だったのが、運転席と後部座席を塞ぐ重厚な壁。

受話器はドライバーと会話する際に使用するモノで、受話器を介さないと会話できないほど防音処理が施されていたと考えると、いかにコストをかけてリムジン仕様に仕立てていたかが分かる。大抵は同じような使い方をする次のオーナーの手に渡るものだが、彼女はコストコのスタッフだけに誰かを送迎することなんてないためオーバースペック!

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ストレートに言えばその壁が邪魔であるため、迷いなく「壁は取っ払っちゃってください!」と伝え、完全に撤去してオーディオに手を加え、綺麗に仕上げての納車となった。乗り始めてからはほかのアメ車にも敏感に反応するようになり、コストコで勤務している間も駐車場付近で作業している時は、音でアメ車が来たって分かるくらいアメ車の虜に。

元々アメリカンカルチャーや雑貨、食文化が好きということでコストコに勤務し始めた彼女。現在は職場から愛車までどっぷりとハマり、よりディープなアメリカンカルチャーを堪能。普通に無難に、では面白みに欠ける。リムジン仕様を本気でファミリーカーとして乗り回すなんて最高の贅沢である。

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電動サイドステップ完備で乗降性も上々。セカンドシート部分がフラットになり、元々運転席を仕切っていた壁を取り除くことで、開放感溢れる贅沢な室内空間に一新。シートはオットマン付きで、もちろんリクライニングも電動のセレブな逸品。友人を載せた際はVIPごっこと称して、受話器を取って「おいキミ! ちょっとそこのコンビニ寄ってくれたまえ(笑)」なんてお遊びも可能。

いつもは運転席のマイコさんに、滅多に座ることのない後部座席に撮影目的で座ってもらうと、「受話器取りたくなる気持ちわかるわー♡」と。

LINCOLN NAVIGATOR

owner : Maiko


撮影協力:BLUE RIVER

PHOTO&TEXT:石井秋良

アメ車マガジン 2021年 12月号掲載

-フリースタイルで行こう- ♯20セダンデリバリーに萌えてしまう理由。

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-フリースタイルで行こう- ♯20セダンデリバリーに萌えてしまう理由。

2ドア・セダンのシルエットのままでパネルバンというミクスチャーなボディスタイルの「セダンデリバリー」。ユーロなシューティングブレークとは違って、特徴的な横開きのリアゲートがカジュアルでアメリカン!だから妙に萌えてしまうのです。

パネルバンというカジュアルさがいかにもアメリカ的でセダンデリバリーってなんとも素敵なのです!

アメ車を象徴するボディスタイルといえば、なんといってもピックアップトラック。働くクルマでありながらも、パワフルなV8エンジンによって走りのパフォーマンスをカジュアルに楽しめるキャラクターを持ち合わせているのがポイント。

また、近年になって人気が沸騰し続けるビンテージマッスルは、平均的なファミリーセダンをベースにメーカー純正ホットロッドとして走りのポテンシャルを高めたいかにもアメリカンな仕様。

そんなわけで、アメリカ依存症の自分としては、これまでにマッスルカーをメインにピックアップトラックも含めてアメ車を乗り継いでいます。そして現在はホットロッドやドラッグレースでの象徴的な存在でもある41年型ウィリスのピックアップが愛車。

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アメリカでも希少なモデルながら、手頃な状態を運良く入手できたのは本当にラッキーなことだし、段階を踏んで理想的な状態に進化させたので大満足しています。

いろんな意味でいわゆる上がりクルマのようにも思えるのですが、ストリートロッドとして走りのパフォーマンスを追求すると軽量なロードスターが究極となるでしょう。それこそ上がりクルマとしてとっておくとしても、アメリカらしさという点で「セダンデリバリー」は憧れの存在なのです。

戦前のフォード車を基準にすると、トラックはコマーシャル(商業)、セダンやクーペはパッセンジャー(乗用車)とそれぞれ異なるグリルで差別化されていたのですが、セダンデリバリーはあくまでもセダンなのでパッセンジャー。一見したシルエットは2ドアセダンと共通。それでいてクォーターガラス部はパネル状態で、リアゲートはリアガラス部も含めた縦長の1枚扉による横開き式なのがポイント。

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コマーシャルとしてのパネルトラックの場合は、そもそもルーフが高く、リアのオーバーハングも長く、リアゲートは観音式の2枚扉。2ドアセダンの2ndシート部分をラゲッジスペースにしているので、乗車定員は2人。

ユーロのシューティングブレークに通じるスタイルにも思えるますが、パネルバンというカジュアルさがいかにもアメリカ的で素敵なのです! 実用性としては微妙なだけに、どの年式もそもそもの出荷台数が少なかっただけに、なかなかお目にかかれないほど希少な存在。

それでもアメリカのダイキャストやモデルキットにはちょいちょいラインアップされているので、その魅力を刷り込まれてしまうのです…。

1931 Ford Model A Panel Delivery Truck 1/18 Signature Models

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1/18ビッグスケールならではのサイズによるドシッとしたボリューム感がナイス。ホットロッドの仕様も欲しいところです。1/18スケールではなぜかセダンデリバリーのラインナップはこの31と40年型ぐらい…。

1934 Ford Sedan Delivery / Hot Wheels

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下のオレンジのホットウィールとは別キャストによるチョップトップなフォルムが特徴の34SD。ちなみに、このキャストの流用版と思われる同等のセダンもラインナップされている。

1934 Ford Sedan Delivery
2004 Larry Wood’s 35th Anniversary Set

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実車よりも縦長なフォルムなうえ、車高も高めでイケてないふりしながらも、細かなプレスラインもきっちり表現されてらしさ全開で魅力大なのは流石ホットウィール!!!

1940 Ford Pickup
Neet Streeter ,A-OK

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理想とする37年型SDのリリースがなかったので、36年型クーペをベースに頑張ってカスタム!同様に40年型をピックアップからSDにアレンジ。A-OKこと28年型のSDは、自作デカールと社外ホイールよるアレンジで、HOT WIREのショップカーを表現。

1931 Ford Model A Panel
AURORA AFX HO-slot car

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アーリーA(1928~1929)とデュース(1932)のはざまでデザイン的に微妙な31年型ながらも、モデリングの素晴らしさで魅力炸裂のAFX!!

A-OK / Hot Wheels

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“A-OK”のネーミングでリリースされたアーリーAセダンデリバリーのストリートロッド。スタイリングも素晴らしいし、70’s Hot Rodのトレンドが反映されたカラーリングも最高!

1940 Ford Sedan Delivery
Racing Champions 1:64 Hot Rod Collectibles

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下の2台とは別キャスティングでラインナップ。バンパーを装着した状態でボディのシルエットもストックながら、フードからスクープが突き出たHOTな仕様。

1940 Ford Sedan Delivery
Racing Champions 1:64 Hot Rod Collectibles

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表面積の広いパネルは様々なバリエーションでリリースされる中、こちらは実車のトレンドを反映させたシリーズ。わずかにチョップしたシャープシルエットが特徴。1/25でもラインナップ。

1933 Ford Delivery Johnny Lightning

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激しいチョップトップで一見するとシャープなシルエットながら、グリルの傾斜角度やリア部の微妙な逆反り感がいまいちだったり…。

’32 Ford Delivery/Hot Wheels

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デュースのセダンデリバリーとしてレイト80’sにリリース。当時の実車ホットロッドのトレンドとの絶妙なシンクロっぷりは、リアルなホットロッダーであるチーフデザイナー、ラリー・ウッド氏の仕業ゆえ。

Haulin’ Horses Hot Wheels Revvers Series

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73年にりりーされた全車オリジナルデザインによるゴム動力走行の激レアシリーズ。T型をスーパーモダンにアレンジしたスタイリングの素晴らしさは今こそ評価できる秀作!! 実車で欲しい!!!

1940 Ford Sedan Delivery/AMT 1:25 kit
1926 Ford T Delivery/Revell 1:25 kit

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フレンドリーなマスクとパネル部分がクォーターガラスの面影が全くないスムースなデザインになるのがポイント。実車でも比較的多く見かけるポピュラーな存在なだけに、最も多くモデル化されている。26年型T Deliveryもいいカンジなのです。

1932 Ford Delivery / ERTL 1:25 Pete & Jakes

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オーダーでパネル部に会社名を入れる事ができるノベルティ製品の貯金箱。ベース車は王道のデュース。造りは微妙だけど、伝説的なショップPete & Jakesアイテムとしてお宝。

1937 Ford Sedan Delivery
Spec Cast 1:25 / Motorcraft
Racing Champions 1:24 /custom paint

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ティアドロップなライトと美しく尻窄みするフェンダーが魅力的な37年型。Motorcraft仕様はノベルティ品。RCのダイキャストはルーフのカーブが微妙だったので自分で削ってグリーンで再塗装したカスタム。

Chrysler Panel Cruiser Matchbox Superfast

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現代版ファットフェンダーとして誕生したPTクルーザーのパネルバージョン。リアゲートは流石に横開きではないけど、ちゃんと2ドア化されているので、最も欲しい足クルマとしてお気に入り。

★石橋秀樹
アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメリカンカルチャーに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。


アメ車マガジン 2021年 12月号掲載