サリーン・S281のデザインに惹かれ、条件に合うモデルを10年間探し続けた。

2006 SALEEN S281 SC

2006 SALEEN S281 SC

俺たちのアメ車ライフ

憧れのサリーンを求めて10年、遂に念願の愛車を手に入れいる!

10年という長い年月を掛けて車両を探し、初めてのアメ車にサリーン・S281を選択した瓜生さん。撮影数日前に納車され、当日が家族で初のロングドライブ。娘さんも将来はアメ車乗りを目指す!?

納車が待ちきれずに眠れず体調不良に

スーパーチャージャーを搭載し、435hpを発揮する06年型サリーン・S281。そんなパフォーマンスモデルの駐車作業はかなり慎重だ。それもそのはず、初めての左ハンドル、初のアメ車、数日前に納車、そして本日が家族で初のロングドライブという瓜生さん。

2006 SALEEN S281 SC

サリーンのデザインとパフォーマンスに惹かれ、車両を探し始めたのがなんと約10年前。「車両を見つけては悩み、そうしている間に車両が売れる。その繰り返しでした」。それでもサリーンに対する思いは一途に持ち続け、妥協してマスタングに心変わりすることなく探し続けた瓜生さんの前に、2021年春に条件にピッタリハマるサリーンがネットにアップされた。「一度も行ったことのない広島県にあるカーボックスさんでした。ダメ元で、旅行する気分で広島に飛びました」。もちろん、万が一ということも想定し、ハンコを持参して…。

生で見る理想のサリーンを前に、さほど悩むことはなかったという瓜生さん。その場で契約書を交わし、納車の日を毎日数えて待つ日々。風呂場で運転のイメージトレーニングは日課となり、納車数日前には到着が待ちきれず不眠で体調を崩したほど。そして念願の納車は、家族総出で動画を回して待ち構えた。因みに、納車後は興奮し過ぎて熱を出した瓜生さんである。娘さんもそんな父のクルマが大好きになり、将来はアメ車に乗る夢を持ち、整備士資格も取りたいとか。撮影後にはサリーンで整備士学校の下見に行くというから、今後は娘さんに注目かも!

_K2A8674

_K2A8692

_K2A8713_K2A8709

サリーン・S281 SCのデザインが大好きということから、大きなカスタムは予定していないという瓜生さんだが、購入時に装着されていたHREの20インチや、タイヤステッカーはお気に入りの部分。

ただでさえ数少ないS281のなかでも、購入の絶対条件として譲らなかったのがマニュアル仕様。初めてとなる左ハンドルのシフト操作も、風呂場でイメージトレーニングしてきた成果もあり不安はないそうだ。

20年ほど愛車を所有せず、もっぱら会社のクルマを使用していた瓜生さん。サリーン・S281のデザインに惹かれ、条件に合うモデルを10年間探し続けた。家族揃ってサリーンTシャツを着て登場など、家族みんながサリーンを愛する。娘さんも父に触発され、ビンテージのカマロやマスタングの所有を夢見て、仕事も整備士になりたいと語る。

_K2A8751

OWNER : 瓜生さん


CARBOX【カーボックス】

TEL:082-815-8448
HP:http://www.bs-carbox.jp/

カーボックスに関する記事一覧

PHOTO &TEXT:相馬一丈

アメ車マガジン 2021年 9月号掲載

【SRT専用オーバーフェンダー】よりワイドに・よりワイルドにフェンダートップを強調するデザイン

JEEP GRAND CHEROKEE SRT8【SENS CUSTOM BRAND BCD】

JEEP GRAND CHEROKEE SRT8【SENS CUSTOM BRAND BCD】

Jeep 荒野の覇者 Go Anywhere,Do Anything

BCDから待望のSRT専用オーバーフェンダー

グランドチェロキー用ボディキットとして、多くのファンから支持されてきたBCDから、待望のSRT専用オーバーフェンダーが発表された。SRTの強靭さに合わせるようにデザインされ、加工不要で装着可能。

SRTを引き立たせる新設計デザイン

グランドチェロキー専用のボディキットを販売するカスタムブランド「BCD」。一般的なボディキットは、純正との違いを主張するデザインが多い中、BCDは、都会的なグランドチェロキーの性質を加味し、純正デザインを大きく崩さず、それでいて違いを演出するデザインをコンセプトに開発されている。

JEEP GRAND CHEROKEE SRT8【SENS CUSTOM BRAND BCD】

これまでのBCDボディキットのラインナップは、ベーシックグレードの中期型(2014~2016)、後期型(2017~2021)に対応するもので、SRT用は設定していなかった。既存のBCDオーバーフェンダーはSRTにも装着可能だが、オーバーフェンダー自体の加工が必要になり、加工する時間と金額に抵抗があるオーナーや業者も多かったという。

そこで開発されたのが、BCD・SRTオーバーフェンダーだ。既存タイプは幅が30mmでトップが丸形なのに対し、SRT用は35mmに拡大され、ボディラインの流れを残しつつ、フェンダートップを強調するために逆ぞりのデザインとしている。SRTのボディデザインに合わせてスリットも深めに掘られるなど、既存の改良版ではなく、SRTのパフォーマンスに映える新設計デザインだ。これまでのBCDボディキットと比べると、装着感を引き立たせるテイストになっているが、あくまでも基本コンセプトは同じ。装着には、当然ボディ加工が不要。

BCD SRT オーバーフェンダー

既存のBCDオーバーフェンダーを改良したタイプではなく、6.4ℓV8エンジン搭載のハイパフォーマンスグレード「SRT」専用に新しく設計されている。SRTのボディラインを残しつつ、よりワイドに・よりワイルドにフェンダートップをさらに強調するデザインとなっている。オーバーフェンダーのサイズは片側35mm。SRTには純正のフェンダーが装着されているが、ボディの加工は不要で装着可能。日本正規モデルの場合、ハミタイ防止のフェンダーモールを取り外すことになる。

JEEP GRAND CHEROKEE SRT8【SENS CUSTOM BRAND BCD】JEEP GRAND CHEROKEE SRT8【SENS CUSTOM BRAND BCD】

_K2A0574_K2A0459


SENS CENTURION GROUP

所在地:愛知県名古屋市中川区荒子2-14-1
TEL:052-363-1100
定休日:水曜日
営業時間:10:00 ~19:00
HP:http://sens.centurionworld.jp

SENS CENTURION GROUPに関する記事一覧

写真&文/ KAZUTAKE SOMA

アメ車マガジン 2021年 9月号掲載

C7コルベットは伝統のFRとしては最後のモデル

2016y CHEVROLET CORVETTE Z51

2016y CHEVROLET CORVETTE Z51

THE PICK UP TEST DRIVE

ファントム秘蔵のお宝C7を公開!

2014年に第7世代のコルベットとして登場したC7コルベット。ミッドシップエンジンの新型C8の登場で、伝統のFRとしては最後のモデルとなった。それだけに、今後C7の価値が上昇することは間違いない。今回は、ファントムが秘蔵する僅か1600km走行のC7を試乗紹介しよう!

コルベットファンから賛否両論のC8、伝統最後のC7が今後注目される

GMの現行フルサイズバン、ピックアップトラックをメインに販売する埼玉県春日部市のファントム。当然ながら今回も、それらのモデルが登場するかと思いきや、ショップから提案されたモデルは16年型シボレー・コルベット・Z51。たまたま下取りで入庫した車両と想像してしまうが、実はこのC7、代表・岡田氏が趣味で3年前に購入した個人所有車両。自宅ガレージに保管され、驚くことに走行距離がなんと1600kmたらずの超極上車だ。

_K2A9074

C7コルベットは、2014~2019年に生産された第7世代モデル。正式なネーミングとして、68年型C3以来となるスティングレイの名前も付けられるなど、コルベット伝統のエッセンスを残しながら、革新的にリニューアルされた。ただ、伝統の丸形テールレンズがカマロをイメージさせる角型デザインになったことが、ファンからは少々不評だったようだが…。

そして2020年、8世代目となるC8が登場。大きな話題となったのは、66年間守り続けてきた伝統のFRを廃止し、ミッドシップ化したこと。世界のスーパーカーに対抗するスタイリングになったワケだが、コアなコルベットファンからは批判的な意見も多いのも事実。そうしたことから、コルベットの伝統を残す最終モデルとして、C7の価値が見直されている。つまり、ファントムの低走行C7は、まさに秘宝。お宝の詳細を、じっくりと見ていこう!

IMPRESSIONS
一般道では能力は発揮できず…走行安定性は恐ろしく高い

2016y CHEVROLET CORVETTE Z51

466hpのC7 Z51を一般道で試乗とは、なんとも物足りないシチュエーション。案の定、アクセルの半分も踏んでいない。にもかかわらず、クルマはどこまでも加速していくから、楽しくもあり、ちょっと怖い。やや速度を落とし突入した大きなコーナーでは、なんの車体ブレもなくビシっと突き進む。これぞ注目のC7のボディ剛性。自分の運転が上手くなった感覚を持ってしまうが、もちろんこれはC7だからこそ。今ではC7よりも馬力が高いスポーツモデルが多く存在するが、それでもC7は別格な走行を見せてくれる。

REVORIXフルエアロを組み込んで刺激的なフォルムへ

2016y CHEVROLET CORVETTE Z51

ファントム秘蔵のC7コルベットは、ガレージ保管されて走行距離が1600kmという、コンディション的には新車に近い。さらにREVORIXのフルエアロを装着し、刺激的なフォルムへ仕上がっている。

ガレージ保管で最近は観賞用だった!?

今回の16年型シボレー・コルベット・Z51は、ファントムの岡田氏曰く「購入した後、数百km走ったきりで、最近は観賞用としてガレージに置いたまま」と、購入後の3年間のほとんどはガレージ中で過ごされた。それ故に、5年落ちで1600kmという走行距離は、もしかしたら日本のC7のなかで一番低走行かもしれない。外装には飛び石などの傷一つなく、内装をくまなく見ても傷やヘタリを見つけることはできない。

2016y CHEVROLET CORVETTE Z51

Z51は、スタンダードモデルに対し、CPUチューンや専用の強化ブレーキ、強化サスペンション、マグネティックライドコントロール、ドライサンプシステム、電子制御LSDなどが装備されたチューニングモデルだ。ホイールは前後ともに1インチアップされ、F/19、R/20インチとなる。エンジンはスタンダードと同型の6.2ℓV8のLS1。C7の初期モデルはミッションが6ATとなるが、撮影車両は16年型であるため8ATを搭載する。

ホイールこそ純正を装着するが、C7用エアロでは代表的なREVORIXのエアロパーツ(フロントリップスポイラー、サイドスカート、リアディフューザー、トランクスポイラー)を装着する。

コルベットを愛する、ファントムの岡田氏が大事に保管してきたC7。「大切に乗ってくれるなら…」を条件に、初めて車両に価格を付けてくれた。我こそはと思う方は、ファントムに問い合わせしてみよう。

_K2A9080

CPUチューニングが施され、スタンダードエンジンと比べて6hp、0.6kg-mパワーアップしているZ51。C7の発売当初は6ATが設定されていたが、15年イヤーモデルからは8ATへと改良された。6ATでは低速からのトルクが太く発進加速が大きかったが、8ATによってスムーズな加速が行えるようになった。

_K2A9020

_K2A9004

_K2A9035

_K2A9043_K2A9001

_K2A9091_K2A9100

_K2A9107_K2A9125

REVORIXのフロントリップスポイラー、サイドスカート、リアディフューザー、トランクスポイラーを装着する。Z51のホイールはスタンダードモデルと比べ、1インチアップ(F/19・R/20)されている。

撮影車両はディーラー車となり日本語対応。ウェザー、エコ、ツアー、スポーツ、トラックの5種類のドライブモードを選べる。ソフトトップの幌は電動でシート後方に収納される。コンバーチブルに必需品のシートヒーター、シートクーラーは標準装備。中央に配置されるコルベットエンブレムは、コルベットファンにはたまらないデザインだろう。


SPEC

全長×全幅×全高● 4510×1880×1230mm ホイールベース● 2710mm エンジン● V8 排気量● 6.2ℓ 最高出力● 466hp/6000rpm 最大トルク● 64.2 kg-m/4600 トランスミッション● 8AT

2016y CHEVROLET CORVETTE Z512016y CHEVROLET CORVETTE Z512016y CHEVROLET CORVETTE Z51


試乗SHOP:PHANTOM【ファントム】

所在地/埼玉県春日部市金崎656-1
TEL/048-745-4446
URL/http://www.phantom.co.jp
営業時間/10:00~20:00
定休日/年中無休

埼玉県春日部市の国道16号沿いにあるファントム。エクスプレスやサバナの高年式モデルに加え、近年ではハイエースにもチカラを入れている。フルサイズバンのほかにもGM 系トラックも多くそろえ、多様なグレード展開を行なっているのがポイントだ。豊富なパーツ販売も行なっているので、そちらも注目したい。現在本国で唯一販売されているフルサイズバンのシボレー・エクスプレス、GMC・サバナに加え、現行のシルバラード、シエナの4車種がファントムのメイン販売車種となっている。

_MG_7799

_K2A8929_K2A8932

ファントムに関する記事一覧

写真&文/相馬一丈

アメ車マガジン 2021年 9月号掲載

チャレンジャーSRTデーモンの進化「サタン」をLUXZが召喚!

2019 Challenger SRT Demon EDGE CUSTOMS Challenger S

2019 Challenger SRT Demon EDGE CUSTOMS Challenger S

Let’s Enjoy CHALLENGER -かっこいいが一番楽しい

悪魔が“ S ”に身を包みサタンへと超絶進化を遂げる!

究極のチャレンジャーが作りたい。もちろんベースはデーモンで、唯一無二と言える1台にしたい。そんなユーザーの願いを形にしたのはもちろんLUXZ・島澤氏。もはやこれは、悪魔を凌ぐ存在だと言えるだろう。


ダッジチャレンジャーSRTデーモンは異次元の840hpを叩き出す


デーモンを遥かに凌ぐ究極のカタチが降臨!

チャレンジャーのカスタムシーンを牽引し続ける、LUXZのEDGE CUSTOMS。M/R‐LINE、チャレンジャーSという3つの異なるスタイルのオリジナルパーツをリリースしているが、頂点に立つ「S」の完成形と言うべき、パーフェクトスタイルがついに完成した!

ベースとなるのは、同じくチャレンジャーの頂点に君臨する19年型のデーモン。オーナーさんがラグジ・島澤氏に1つだけリクエストしたのは「どれだけ時間が掛かっても良いから、島澤さんの魂が込められた1台にして欲しい」という事。その想いに応えるために、既存の「S」とは一線を画し、渾身と言うべき1台とするために島澤氏が導き出した答えは、スプリッターとそこからフロントフェンダーへ繋がるカナードをワンオフ制作する事だった。

2019 Challenger SRT Demon EDGE CUSTOMS Challenger S

確かに既存の「S」に2つのアイテムを加えただけだが、そのオーラはまるで別格。クルマが止まっていてもフロントからフェンダー、さらにリヤに向かって空気の流れを感じさせる動感が伝わってくる。加えてプラムクレイジーのグラデーション&グラインダータトゥーが施されており、デーモンを超越している。「S」と相まって、悪魔の長であるサタンと形容するのが相応しい!

チューニングも施しクルマの本質も追求!

今回ラグジが製作したサタン(もう、そう呼んじゃいましょう!)は、先述したように究極を目指して制作されているが、それはスタイリングだけでなく性能面についても言える事。本格的なサーキット走行にも対応できるようにエアサスではなく、デーモンの出力特性なども考慮した専用の車高調をチューニングショップHPPで制作。約5cmロワリングを行なっているが、まさにその姿は公道を走るレーシングマシンのよう。

2019 Challenger SRT Demon EDGE CUSTOMS Challenger S

ストック状態で840馬力を誇るモンスターだが、吸排気系はもちろんスーパーチャージャーの容量アップを実施。もちろんそれに伴いベルトやガスケットなども強化しており、一分の隙も見せない程徹底してチューニングも実施。MOPAR純正オプションの6ポッドキャリパーに変更し、DPのスリットローター&強化パッドも装着。走る・曲がる・止まるはもちろんだが、その上スタイリングをも追求している。

究極、至高、頂点…。どんな言葉でも言い表せない、まさに島澤氏が世界に向けて放つ渾身の一撃。この次があるのか、心配になってしまう程パーフェクトな仕上がり。だが、島澤氏の瞳の奥には、きっと次の構想が潜んでいる事だろう。デビューから10年が経過したチャレンジャーだが、まさに今が旬だと言えよう。

スプリッターとカナードを加えSをさらにアップグレード

_N6I7593

チャレンジャーSの最大の特徴というべき、切り落としたようなオーバーフェンダー。フロントのスプリッターとそのまま繋ぐのではなく、カナードを使用してボディラインを構築。単純な形状でなく三次曲線を描くことで空気の流れや躍動感を感じることができる。

_N6I7771

_N6I7678_N6I7689_N6I7765

MOPAR純正6ポッドキャリパー&DPのロータ&パッドに交換。チャレンジャーSの巨大なオーバーフェンダーに合わせて、タイヤはNITTO INVO(F:285/30R20/R:345/25R20) に変更。ホイールは1221の1771をセットし、前後共に極深リムを組み合わせる。

_N6I7695

_N6I7884_N6I7939

サイドスカートやリヤスポイラー、アンダーディフューザーは既に発売中のチャレンジャーSの物。エクステリアパーツは全てFRP製だが、ABSに匹敵するほど高い品質を誇る。マフラーはvibrantの左右出しをセット。後ろからタイコを見せる事で、レーシーさを存分に引き出す。

_N6I7627_N6I7616

実はオリジナルカラーはブラックだったが、島澤氏の「悪魔を象徴する紫以外ありえない!」と言う事でオールペンを実施。単純なソリッドでなく、グラデーションを施しさらにはROHANの特殊技法と言うべきグラインダータトゥーも施され、見る角度によっては禍々しさを感じる程だ。

_N6I7662

_N6I7657_N6I7649

デーモンのエンブレムがあしらわれたシートカバーに、ラグジのオリジナルフロアマットを装着。パワーユニットはafeのエアクリーナーを変更した程度に見えるが、スーパーチャージャーのアンダーサイズのアップやベルトの強化、レーシングサーモスタット&プラグに交換しており、そのままサーキットで全開走行できるまでポテンシャルを高めている。

2019 Challenger SRT Demon EDGE CUSTOMS Challenger S2019 Challenger SRT Demon EDGE CUSTOMS Challenger S

_N6I79572019 Challenger SRT Demon EDGE CUSTOMS Challenger S


LUXZ【ラグジ】

TEL:058-259-3922
HP:https://luxz.jp

ラグジに関する記事一覧


写真/浅井岳男
文/空野稜

アメ車マガジン 2020年 10月号掲載

1/18スケールに凝縮されたチャレンジャーを堪能する。

CHALLENGER 1/18 MINIATURES

CHALLENGER 1/18 MINIATURES

Let’s Enjoy CHALLENGER -かっこいいが一番楽しい

誰が見てもカッコイイのがダッジ・チャレンジャー。大好きなチャレンジャーを複数台所有できるのは一部の選ばれし人…だから僕らフツーのチャレンジャーファンは1/18スケールのチャレンジャーを複数台所有してしまいましょう!そんなわけで、ここでは新旧チャレンジャーの1/18スケールモデルを紹介していきますよ。まだゲットしていない人は要チェックですぜ!

ビッグスケールで集めたいチャレンジャーのミニチュアたち

数あるアメ車ブランドの中で、もっともインパクトがあって強い光を放っている「ダッジ」車、そしてその筆頭モデルがチャレンジャーだろう。そのチャレンジャー人気は、ミニカーにも反映されていて初代1970年型、71年型、09年型、10年型、17~19年型などの1/18スケールでのモデル化が確認されている。

今回はチャレンジャーの絶対にオサエておきたい1/18のレジン&ダイキャストミニチュアを紹介していきましょうかね。

何はなくともこれだけはオサエておきたい!70年型R/Tはマストバイ!!

1/18 HIGHWAY 61
1970 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 HIGHWAY 61 1970 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 HIGHWAY 61 1970 DODGE CHALLENGER R/T

IMG_6011

IMG_6013

IMG_6014

アーテルの上位ブランドとして人気だった「ハイウェイ61」は消滅してしまったが、現在はグリーンライトの傘下で復活。復活第一弾としてリリースされたのが70年型チャレンジャーR/T。あの映画「バニシングポイント」の劇中車と同じ仕様の383マグナム搭載車でホワイトボディ。ダイキャスト製でフード、左右ドア、トランクが開閉、そしてステアリングを切ることもできるぞ。クロームパーツ類の再現も絶妙で、チャレンジャーファンでなくとも絶対にオサエておくべきだ!

www.HIGHWAY-61.com

1/18 HIGHWAY 61
1970 DODGE CHALLENGER T/A

1/18 HIGHWAY 61 1970 DODGE CHALLENGER T/A

1/18 HIGHWAY 61 1970 DODGE CHALLENGER T/A

ハイウェイ61から数年前にリリースされた1970年型チャレンジャーT/A。こちらのモデルはまだ新生ハイウェイ61からも再販されておらず、入手困難となっている。その完成度は文句なしで、ダイキャストモデルならではの重量感を堪能できるぞ。

www.HIGHWAY-61.com

1/18 HIGHWAY 61
2009 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 HIGHWAY 61 2009 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 HIGHWAY 61 2009 DODGE CHALLENGER R/T

ハイウェイ61ブランドの消滅直前にはモダンチャレンジャーのモデル化も積極的に行なっていた。ダイキャスト製なのでボンネットフード、左右ドア、トランクが開閉、ステアリングを切ることもできる。ディテールは少し大雑把なものの、完成度は上々。

www.HIGHWAY-61.com

1/18 HIGHWAY 61
2010 DODGE CHALLENGER SRT8

1/18 HIGHWAY 61 2010 DODGE CHALLENGER SRT8

1/18 HIGHWAY 61 2010 DODGE CHALLENGER SRT8

上のR/Tは5.7HEMI搭載なのに対し、この2010年型SRT8は6.1HEMIと搭載。左上のR/TのようにSRT8はアクメから再販されていないので入手困難か。アクメ版のR/Tとの外観上違いはホイール、そしてサンルーフがこちらにあるのがポイント。

www.HIGHWAY-61.com

1/18 GT SPIRIT
2018 DODGE CHALLENGER SRT DEMON

1/18 GT SPIRIT 2018 DODGE CHALLENGER SRT DEMON

1/18 GT SPIRIT 2018 DODGE CHALLENGER SRT DEMON

史上最強のチャレンジャーである「デーモン」もGTスピリットがモデル化。実はこのGTスピリットというメーカーはフランスのミニカーメーカーなのだが、チャレンジャーをはじめ、ハイパフォーマンスなアメ車の商品化に積極的なありがたいブランドなのだ。

www.GTS-MODELS.COM

1/18 GT SPIRIT
2019 DODGE CHARGER SRT HELLCAT

1/18 GT SPIRIT 2019 DODGE CHARGER SRT HELLCAT

1/18 GT SPIRIT 2019 DODGE CHARGER SRT HELLCAT

チャレンジャーのモデル化に積極的だったGTスピリットが、ついにチャージャー・ヘルキャットもリリース予定!近日発売というアナウンスが出ているが、今秋には日本でも発売されると思いたい。カラーはレッドとブラックの2色をラインナップ予定。

www.GTS-MODELS.COM

1/18 HIGHWAY 61
1971 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 HIGHWAY 61 1971 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 HIGHWAY 61 1971 DODGE CHALLENGER R/T

ハイウェイ61ブランドが消滅する直前に、402個限定でリリースされた71年型R/T。70年型よりもミニカーの生産数が少なかったたため、とても希少なものとなっているが、それなりのプライスを出せるなら入手は可能。ハイウェイ61 ならではの美しい造形がたまりません。

www.HIGHWAY-61.com

1/18 ACME
2010 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 ACME 2010 DODGE CHALLENGER R/T

1/18 ACME 2010 DODGE CHALLENGER R/T

ハイウェイ61の金型を使用し、アクメブランドからリニューアル再販された2010年型R/T。HW61がベースになっているので完成度は高く、塗装の仕上がりも良くなっているのが特徴。パッケージはハイウェイ61と違いクリアボックスでないので傷むことがないのがナイスだ。

www.acmediecast.com

1/18 GT SPIRIT
2017 DODGE CHALLENGER SRT HELLCAT

1/18 GT SPIRIT 2017 DODGE CHALLENGER SRT HELLCAT

1/18 GT SPIRIT 2017 DODGE CHALLENGER SRT HELLCAT

GTスピリットからリリースされている2017年型ヘルキャト。レジン製で開閉ギミックはないがハイディテールなモデルだ。このグリーンの他に、ブルーメタリックをラインナップ。さらに少し前にR/T スキャットパック・ワイドボディもラインナップされたので注目だ。

www.GTS-MODELS.COM

1/18 GT SPIRIT
2019 DODGE CHALLENGER SRT HELLCAT REDEYE

1/18 GT SPIRIT 2019 DODGE CHALLENGER SRT HELLCAT REDEYE

1/18 GT SPIRIT 2019 DODGE CHALLENGER SRT HELLCAT REDEYE

ヤル気満々のGTスピリットは、レッドアイもリリース。まるでダイキャストモデルのような重厚感をレジンで再現している。このシルバーの他に、レッドもラインナップされている。このカッコ良さはハンパないですよ、でもプライスも2万円オーバーとハンパないっす…。

www.GTS-MODELS.COM

1/18 AUTOart
2017 DODGE VIPER ACR

1/18 AUTOart 2017 DODGE VIPER ACR

1/18 AUTOart 2017 DODGE VIPER ACR

かつては人気ダイキャストモデルメーカーだったオートアートだが、ここ最近はコンポジットモデル(複合素材)へシフト。モデル化が遅いのが難点なのだが、少し前にバイパーACRをリリース。インジェクション製ABS樹脂を使用しているが開閉ギミックがあるのが特徴。

www.autoartmodels.com


※今回紹介しているミニカーには絶版品も含まれます。プライスも含め入手できるかどうかは「マリブホビーズ」に問い合わせてみよう。どんなレアモノでも世界中から探し出してくれるのでノープロブレムだ。

◆マリブホビーズ tel:0480-85-7306 http://www.malibuhobbys.com/


Photo & Text: 木村和博

アメ車マガジン 2020年 10月号掲載

「グラディエーター」はJLラングラー・アンリミテッドがベース

2020 JEEP GLADIATOR RUBICON

2020 JEEP GLADIATOR RUBICON

Jeep 荒野の覇者 Go Anywhere,Do Anything

日本で一番グラディエーターが集まる場所

JLラングラー・アンリミテッドをベースにするピックアップトラック「グラディエーター」。日本ではまだまだ在庫を揃えるショップは数少ないが、埼玉県のCPLは現在5台のグラディエーターが並ぶ。今後も追加導入予定で、間違いなく日本で一番グラディエーターが見られる場所だ。

正規販売に先駆けてカスタムで注目を浴びる

1992年モデルを最後にカタログから姿を消した「コマンチ」以来、27年ぶりにジープブランドから登場したピックアップトラック「グラディエーター」(2020年販売)。Cピラーより前方はJLラングラー・アンリミテッドをベースにし、Cピラー後方は新たに専用設計されている。全長は5537mmとアンリミテッドと比べて約667mm大きい。グレードはスポーツ・スポーツS・オーバーランド・ルビコンが当初のラインナップだったが、徐々にグレードは増加し、ウイリス、フリーダム、モハベなどのグレードが追加されている。

2020 JEEP GLADIATOR RUBICON

そんなグラディエーターの大きなニュースが、2021年春にアナウンスされた。なんと、日本でもグラディエーターが正規販売されるという。輸入車SUV部門では販売実績が好調なラングラーだけに、派生版であるグラディエーターに今後注目が集まるのは言うまでもない。だが、導入時期やグレードが未定ということで、正規モデル購入にはまだまだ様子見が必要だろう。

では、今すぐにグラディエーターが欲しい場合はどうすればよいか。ネットで検索すると在庫を持つショップは幾つかあるが、同じ店舗で1台または2台ある程度。だが埼玉県のCPLには、装備充実のオーバーランド、4:1ローレンジを持つロックトラック・パートタイム式を採用し、前後デフロックを装備するルビコンのノーマルとカスタム車を合わせて5台が在庫しており、次期にもう数台が入庫される予定という。間違いなく、日本で一番グラディエーターが並ぶショップがCPLだ。

METHOD17インチホイールに、ニットー・トレイルグラップラー(37×12.50R17)を装着

5台の中からピックアップしたのは、オレンジカラー(ナチョ)の20年型ルビコン(レザーパッケージ)。レディリフトで2.5インチリフトアップ、METHOD17インチホイールに、ニットー・トレイルグラップラー(37×12.50R17)を装着するカスタムモデル。ノーマルでも珍しいだけに、誰よりも先駆けてカスタムが施された姿は大きな注目を浴びるのは間違いない。

2020 JEEP GLADIATOR RUBICON

2020年型グラディエーター・ルビコン(レザーパッケージ)。仕様はコールドウェザーグループ、LEDライティンググループ、外装色:ナチョ。ノーマルからの変更点は、READY LIFT2.5インチリフトアップ、METHOD 305 NV Bronze 17インチホイールを装着し、NITTO TRAIL GRAPPLER 37×12.50R17タイヤを組み合わせる。


CPL

所在地:埼玉県本庄市児玉町蛭川288-1
TEL:049-571-5955
HP:https://www.cpl.jp.net

埼玉県本庄市にあるCPL。市場のニーズに合わせ、豊富なバリエーションのモデルを導入して販売する。紹介したオレンジのルビコンの他にも、ノーマル&カスタムのルビコンとオーバーランドが並ぶ。今後も複数台追加で仕入れるということなので、気になる方は要チェックだ。

_K2A9661


Photo&Text:KAZUTAKE SOMA

アメ車マガジン 2021年 9月号掲載

スモールピックアップ『マーベリック』フォードが大きな期待を寄せる

2022 Ford Maverick Hybrid XLT

2022 FORD MAVERICK ALL NEW MODEL

AMERICAN TRUCKS -ピックアップトラックの無限なる可能性-

ハイブリッドモデルも設定

フォード・レンジャーよりもコンパクトなピックアップトラック、マーベリックが2022年に登場する。端的に言えば復活したブロンコのSUTモデル。フォードがマーベリックに対する期待は大きく、ハイブリッドモデルも設定し、グローバル展開を目指していく新世代モデルだ。

復活したブロンコのSUTがマーベリック

フォードがスモールピックアップトラック市場に参入した。その名もマーベリック。

スモールといっても、これはフルサイズピックアップトラックのF-150、そしてミッドサイズピックアップのレンジャーに対する表現であり、ボディサイズは全長5072mm×全幅1839mm×全高1745mmと、それなりに大きい。ただし、日本でも最近人気のトヨタハイラックスが全長5340mm×全幅1855mm×全高1800mmと比べると、確かに少し小さい。

では、なぜこのタイミングでマーベリックといえば、それはブロンコが最新型として復活したからだ。端的に言えば、マーベリックはブロンコのSUT(スポーツユーティリティ トラック)なのだ。

SUTという発想は2000年代にアメリカで生まれた。90年代中盤にジープチェロキーやGMシボレータホ/サバーバンなどがSUVブームの火付け役となり、2000年代には欧州や日系メーカーのSUVシフトが加速。これと同時に、ピックアップトラックの乗用化が進み、日系メーカーでもトヨタタンドラ、日産タイタンなどフルサイズピックアップトラック市場参入が続いた。

そんな頃、SUVとピックアップトラックの「いいとこ取り」をするイメ―ジの商品企画として誕生したのがSUTだ。その筆頭は、ハマーH2 SUTであり、その流れでH3のSUTであるH3Tも登場した。また、キャデラックエスカレードEXT然り。日系ではフルサイズピックアップトラック向けのV8導入に最後まで踏み切れなかった、ホンダが導入したV6搭載のリッジラインがある。

ブロンコのSUTとしてマーベリック、という横転換を理解した上で、フォード全体の商品構成と新規事業戦略を俯瞰してみると、主力のFシリーズでは、F-150ライトニングでEV化し、カリフォルニア州

での商用トラックを含めたZEV法強化に対応していく。一方で、レンジャーはもはやアメリカ市場向けにとどまらず、世界戦略トラックとしての需要が拡大している。日系メーカーの場合、新興国や中東向けと、北米向けでは異なるミッドサイズピックアップトラックを市場導入する手法とは違う。

2022 Ford Maverick Lariat

そうなると、マーベリックはこれからどうなるのか? あくまでも私見だが、アメリカではレンジャーの市場を脅かすほどの需要が見込まれると思う。結局、商用や上質な乗用としてピックアップトラックを選ぶアメリカ人は、F-150を好む傾向が定着している。

一方のレンジャーで、フォードはアメリカ市場でのアウトドア感覚な需要も取り込もうとしてきたが、そうした観点では、やはり中途半場な商品戦略になってしまっていた。そこで、ハードユースに対応できる車体と足回りを徹底的に開発したブロンコのSUT化を考案した。むろん、ブロンコの商品企画が始まった時点でマーベリックが並行して開発されてきたからこそ、このタイミングでのマーベリック量産となっている。

ピックアップトラックを主力事業し、自他ともに認めるトラックカンパニーであるフォードとして、マーベリックは新規事業の「虎の子」だと言える。

2022 Ford Maverick Lariat

マーベリックのパワートレインは2つ。ブロンコとも車体を共有するエスケープとの共通性が高い。2. 0ℓ直列4気筒ターボ(出力250hp)と8速AT。さらに、2.5ℓ直列4気筒ハイブリッド(合算出力191hp)とCVTの組合せだ。ハイブリッドでの燃費はアメリカEPA(連邦環境局)の規定計測で市街地40MPG(マイル パー ガロン)で、日本での燃費に換算するとリッターあたり16.9kmに相当する。フォードとしてはマーベリックを北米含めたグローバル展開するとなると、企業別平均燃費(CAFE)対応から2.5ℓハイブリッド車の販売強化に重点を置くことが考えられる。

2022 Ford Maverick Lariat

2022 Ford Maverick Lariat2022 Ford Maverick Lariat


TEXT/桃田健史

アメ車マガジン 2021年 9月号掲載

スタンダードなポストセダンのビスケインをHotにアレンジ

1960 CHEVROLET BISCAYNE

1960 CHEVROLET BISCAYNE

RUSTY ヤレこそ粋なラットスタイル

見事なまでのパティーナルックとしていながら、Hotにアレンジされたヤル気のあるビスケイン

バブルトップで人気のインパラに対して、スタンダードなポストセダンのビスケインをHotにアレンジした個体。外見はやさぐれていても、パワートレインはビッグブロック427エンジン& 4速OD・ATでアップグレード!

ヤレた雰囲気の見た目にハイパフォーマンスを投入

一見すると、ローライダーやカスタムのフィールドで人気のインパラとおもいきや、Bピラーがあり、窓枠の分一段ルーフが高いベーシックグレードのビスケインなのだ。Bピラーをもたず、各ピラーが極力細くデザインされたハードトップのいわゆる「バブルトップ」に人気が集中しているが、安くて速い、が基本理念のホットロッドのフィールドでは、チープにして軽量かつ強靭なポストセダンなビスケインはアリだ。

1960 CHEVROLET BISCAYNE

この個体は、見事ともいえるほど、全体的に錆びたパティーナなルックスながら、ビスケインのキャラクターに見合うホットにアレンジされているのがポイント。サイドマフラーも伊達ではなく、搭載エンジはC2コルベットで採用されたハイパフォーマンスな427ci。ホイールはクレーガーSSを装着したオールドスクールな雰囲気ながら、CPP社製チューブアームや、ウィルウッド社製ディスクブレーキ、オーバードライブ4速AT(700R4)などのアップグレードを実施。60年以上前のモデルなうえに、パティーナなルックスとあって、まともに走るのか?と思われそうだが、ビッグブロック搭載のストリートカーとして年式を忘れさせるパフォーマンスを発揮。希少なビンテージモデルの中にも、グレードや仕様によっては価格や扱いにおいてフレンドリーな個体も存在。この個体もそんな1台で、アメリカより輸入し、現オーナーによって新規で登録。コレクションとしてではなく、純粋に愛車として気兼ねなく付き合うには不満なしだ。

60年以上前のフルサイズセダンでやさぐれたルックスではあるが、マッスルなビッグブロック427エンジンや、オーバードライブ4速AT、チューブラーアームを採用したHot Rod。色んな意味でギャップ萌えな要素が多い魅力的な個体。好みの割れるタイプではあるが、コスパが良いのも大きな魅力。

1960 CHEVROLET BISCAYNE

Bピラーのある2ドア・ポストセダンは、“バブルトップ” なハードトップに比べて、窓枠の分ルーフが高い。そのため、美しさではハードトップに劣るため、人気と価格は低めだが、Hot Rod 的にはアリ! 丸形のテールレンズがインパラは片側3連装なのに対して、ビスケインは2連装となる。

IMG_5068

C2コルベットで設定されたビッグブロック427ciに換装。オレンジのブロックやクロームのバルブカバー&エアークリーナーがオールドスクールで雰囲気あり。エアコンをはじめ、ブレーキ&ステアリングのパワーアシストのないドラッグマシン的な仕様。

IMG_5085

IMG_5050

リアシートを撤去して、樹脂製バケットシート2脚にロールケージといった、ドラッグレース向けの仕様。ロールケージはレースのレギュレーションを踏まえたと思われるしっかりとした造り。カーペット、ヘッドライナーは撤去、ドアパネルの独自なアレンジは軽量化に向けたアプローチ。

IMG_5093

IMG_5154

クロームの5スポークホイールは、オールドスクールのド定番、クレーガーSS。スポークの形状がなめらかなデザインのビンテージ品。タイヤはホイールに見合う高扁平なホワイトレター(F:215/70R15、R:255/60R15)。アーム類は、フロント、リア共に、CCP社製のチューブタイプを採用。リアエンドは、インパラ用でアップグレード。


PHOTO&TEXT:石橋秀樹

アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

ラグジュアリーばかりじゃない、オフロードカスタムのGMCキャニオン

2017 GMC CANYON

2017 GMC CANYON

AMERICAN TRUCKS -ピックアップトラックの無限なる可能性-

オフロードのAZRが快進撃を続ける!

ZERO DESIGNに新作パーツが登場するなど、先端カスタムを突き進むアズールモータリングだが、オフロードカスタムも続々と製作中。今回はGMC・キャニオンがベースだ!

ラグジュアリーばかりがAZRじゃない

アズールモータリング(AZR)のオリジナルカスタムブランド「ZERO DESIGN」から新型のC8コルベット用エアロが登場し、さらに新型エスカレードのエアロも開発中というAZR。まさにカスタムの先端を走るショップらしい動きだが、それと並行して現在AZR・アメ車ショールームが力を入れて取り組んでいるのが、オフロードカスタムだ。

今回新たに製作したのは、ラフカントリーショックを組み込んで約3インチリフトアップを施し、KMC・XD820・20インチホイール、ニットー・リッジグラップラー(33×12.5R20)タイヤを装着する、17年型GMC・キャニオン・オールテレーン。リアベッドにはLEDバー&ブラックホースオフロード・アトラスロールバーも加わり、アメ車ピックアップトラックの強靭さを引き立たせている。

2017 GMC CANYON

本国のピックアップトラックはフルサイズが主流だが、最近ではダウンサイジングされたミッドサイズの注目も高く、日本でも復活したハイラックスの人気は想定以上となっている。こうした市場傾向も踏まえAZRが目を付けたのが、14年に登場したGMCのミッドサイズピックアップトラックのキャニオンというわけだ。兄弟車のシボレー・コロラドではなく、GMCを選ぶあたりも「人とは違う個性」に拘るAZRらしいと言えるかもしれない。ラグジュアリーのイメージが強いAZRはもはや昔の話。ビンテージあり、オフロードありと、オールマイティがAZRの一番のウリだ。

_K2A9464_K2A9400

KMC XD820の20インチ。タイヤはニットー・リッジグラップラー 33×12.50R20LT

_K2A9488_K2A9384

ブラックホースオフロード・アトラスロールバーにLEDバーをベッドに装着。グリルも社外に変更されている。ミッドサイズとはいえやはり車体は大きいが、フロント・サイド・リアカメラが運転をサポート。ラフカントリーショックアブソーバーを組み込み、約3インチのリフトアップを施す。ホイールはKMC XD820の20インチ。タイヤはニットー・リッジグラップラー 33×12.50R20LT。


AZZURRE MOTORING アメ車ショールーム

所在地:愛知県豊明市沓掛町前田2-5
TEL:0562-95-1118
HP:http://azzurre-motoring.com

AZZURRE MOTORING アメ車ショールーム

アメ車ショールーム前に止まるのは、ZERO DESIGNフルエアロを身にまとったC8コルベット。そして両脇には新型エスカレード。この話題の車両たちを一度に見られるのは、日本ではアズールモータリング・アメ車ショールームだけだろう。エスカレードも現在、ZERO DESIGNのエアロが開発されている。


Photo&Text:KAZUTAKE SOMA

アメ車マガジン 2021年 9月号掲載

見た目はカジュアルながら機関は良好なカマロIROC

1989 CHEVROLET CAMARO IROC-Z

1989 CHEVROLET CAMARO IROC-Z

RUSTY ヤレこそ粋なラットスタイル

身の丈に合った愛車とのスキンシップを満喫

ビンテージの領域に突入した3rdカマロは、人気が高いわりに現存数が少ないのが実情。ドナーとして大半が廃車となってしまうなか、リアルなサバイバーとして、3rdカマロを最も理想とするオーナーのもとで活躍する貴重な個体。

気兼ねなく日常使用できる、今や希少な存在のIROC

アメ車の中でもとりわけポピュラーな存在の第三世代カマロも、もはやビンテージカーとしてオリジナルでレストアされる時代に突入。国内でも相当数が存在したものの、安価な中古車時代には、旧車に移植するためのパワートレインのドナーとして大半が廃車となった…。

この個体も、筆者の友人がドナーとして入手したのもので、機関系の状態が良く、稀に見るほどオリジナルをキープしていたのでした。そんな個体は貴重な存在ではあるものの、内外装のダメージをクリーンにするには手間もコストもそれなりにかかるため、結局はドナーとなってしまうのが実情。そうこうしているうちに、その希少性がより高まり、「モッタイナイ」の一心から、筆者が里親会として引き上げたのだった。機関系の状態は問題なかったため、即路上復帰。そして、里親募集の情報を聞きつけた知人がオーナーに。

1989 CHEVROLET CAMARO IROC-Z

最も理想とするモデルとして3rdのIROC‐ZのTバールーフを、いつかは所有したいと考えていたが、確認した販売車両の殆どが、外観はきれいにリフレッシュしながらも、機関系に不安を抱えていた。外観にダメージがあっても、機関が良好であれば、気兼ねなく日常使用できるのでむしろ理想的と考えていただけに、この個体とのめぐり合わせをチャンスと受け止め、予定外ながらも入手。

当初はフードやフェンダーなどはサフェーサー状態で、ルーバーも外れていたが、今回の撮影前に、自宅でローラー塗りし、ルーバーも装着。おかげで、一見するとそれほど悪くないようにも見えるが、塗りムラなどもありDIY丸出しの状態。それはいい加減な対応ではなく、オーナーの身の丈に合った付き合い方であり、愛車とのスキンシップでもある。素性が悪くない個体なだけに、将来的にはクリーンなストック状態にフィニッシュすることも可能なのだから。

1989 CHEVROLET CAMARO IROC-Z

ファイナルレシオが3.27とスポーツモデルとしては平均的な数値なだけに、特別なパンチは感じ無いが、オーバードライブ4速ATとの組み合わせによって、最高速度は230km/hを超える。十分なトルクがあるだけに、ストリートでは扱いやすく、日常使用にも問題なし。

1989 CHEVROLET CAMARO IROC-Z

ストックのIROCホイールは、メーカー純正ホイールの中でもとりわけ人気が高く、ビッグインチの社外品もリリースされている。後期型のデザインはよりシャープな印象。現在ではマイナーな16 インチとあって、タイヤはサイズありきでのチョイスとなってしまう(F:225/60R16、R:245/50R16)。安価な中古車時代に、ほとんどの個体がカスタムやモディファイされたり、パワートレインを旧車のドナーとするために廃車になったため、ストックの状態を保持した個体はアメリカとて希少。そんな価値を十分理解する、IROC-Zこそが理想のモデルというオーナーのもとに収まったという意味で、オーナーにとってもこの個体にとってもラッキーなめぐり合わせだ。

IMG_5298

エンジンは、87年から92年にラインナップされた5.7ℓ(350ci)L98。最高出力は225hp。エンジンの前方にスロットルボディがレイアウトされる特徴的な形状のインジェクターによる、TPIこと“ チューンドポートインジェクション”。

183532001_4135615103197252_3501416373871680133_nカマロ2

元々サフェーサー状態だったフードやフェンダーは、撮影前に自宅にてローラーでペイント。IROC-Z&ストライプのステッカーが残った状態なだけに、一見するとスッキリとしたストックに見えるのが◎!しかし、実際のペイントの状態は艶もなくムラだらけだが、そんな状態も含めて、アメリカの西海岸にいそうなリアリティが感じられていいのだ!

IMG_5372IMG_5296

入手当初はステアリングが社外品にアレンジされていたが、それ以外はストックを保持。筆者がカマロファンの友人から譲り受けたストックのステアリングに戻した。年式相応のヤレもあるが、BOSEのオーディオシステムや脱着ガラスのケースも含めてファクトリーオリジナル。近年では内装の細かなレストア用のパーツも続々とリリースされている。


PHOTO&TEXT:石橋秀樹

アメ車マガジン 2021年 8月号掲載