サーキット走行を見据えたメーカーチューンの実力に迫る!

2018 CHEVROLET CAMARO 2SS 1LE PERFORMANCE PACKAGE

2018 CHEVROLET CAMARO 2SS 1LE PERFORMANCE PACKAGE

FUN to DRIVE MUSCLE CAR -マッスルカーに乗る悦楽-

ノーマルのカマロをベースにサーキット走行やワインディングを視野に、足回りや駆動系のチューニングを施した1LE。2013年モデル以降に追加された1LEパッケージはマニュアル一択にもかかわらず、そのニーズは時代に逆行するかのごとく高まるばかり。6.2ℓのV8をマニュアルシフトで操る心地良さは格別。

スーパーカーと何ら遜色のないアグレッシブな走り!

1LEは、マグネティックライドコントロールにチューブダンパー、スタビライザーによる強化や6podブレンボブレーキによる制動力向上、電子制御ディファレンシャルの3.73レシオ採用など、ZL1譲りの足回りに加え、6.2ℓのV8 LT1をマニュアルシフトのみで操るという潔さがマニア心をくすぐる。

1LEの登場は2013年モデルから開始され、当初はV8搭載のSSモデル、MT車でしか存在しなかったが、2017年モデルからV6モデルでも1LEが追加され、2019年からは直4モデルのMT車にも採用された。もちろんZL1にも存在しており、世界的にマニュアル車が減少傾向にある中、1LEに限って言えば逆にバリエーションが充実すると言った逆転現象が起こっている。

2018 CHEVROLET CAMARO 2SS 1LE PERFORMANCE PACKAGE

2018 CHEVROLET CAMARO 2SS 1LE PERFORMANCE PACKAGE

紹介するのは2018年モデルで、翌年にフェイスチェンジが行なわれる直前のモデル。ここ最近は現行モデルよりひとつ前のモデルの人気が高まっており、BCDでは過去にホワイト、ブルーの1LEを入庫したがどちらも即SOLD OUT。本国でも滅多に中古車市場に出回ることのないレア車だけに、日本国内で販売車両として出回ること自体がかなりのレアケースとなっている。

ちなみに455hpは昨今のハイパフォーマンスモデルと比較すると決して最高峰とは言えない数値ではあるが、600hpを超えるZL1譲りの強靭な足回りを採用しており、コーナーやワインディングでの安定感、安心感は凄まじい。馬力やスペックだけで言えばよりハイパフォーマンスなモデルも数多く存在するが、数字では語れない直感的な速さ、そしてV8 NAエンジンの6ℓ超えをマニュアル操作でダイレクトに操る感覚はマッスルカーの醍醐味。高年式で昔ながらのフィーリングを余すことなく堪能できるマストな選択肢として、1LEは走りにストイックなドライバーたちを虜にして止まない。

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マニュアルシフトの古典的なイメージにデジタル表示メーターでは味気ない。計器類も時代に逆行するかのごとくアナログ表示のメーターが採用される。また、クイックなマニュアル操作を可能にするべくショートタイプのシフトが装備され、自動ブリッピング機能や自動で回転数を調整するアクティブレブマッチ機能が追加され、至れり尽くせりの次世代マニュアル車的要素も満載。

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専用の20インチホイールに組み合すのはフロント285/30ZR20、リア305/30ZR20タイヤを装着。ブレンボの6podブレーキを採用しており制動力強化も申し分ない。

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軽量化が施されるマットブラックのボンネットフードを開けると、5代目モデルと比較して50hpパフォーマンスアップを実現した455hpを誇る6.2ℓのV8 LT-1エンジンを搭載。90kg減量したボディも相まって、より軽快な走りを実現している。


BUBU HANSHIN
TEL:06-6427-5151
HP:https://www.bubu.co.jp


PHOTO:竹内公憲
TEXT:石井秋良

アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

ロールスロイスの高級感を演出したダッジマグナム

2006 DODGE MAGNUM

2006 DODGE MAGNUM

EXTREME AMERICAN

見た目は極力シンプルに中身はロールスロイスの高級感を演出

古さを感じるようになってきたダッジ・マグナムを、見た目は極力シンプルにまとめながら、中身はロールスロイスのような高級感がある仕様に変更する。エレガントデザインだからこそなし得た、最高級マグナムが完成した。

派手に見せるのは簡単いかにシンプルに見せるか

希少なステーションワゴンとして、近頃は人気上昇傾向にあるダッジ・マグナム。しかし、内外装共に古さを感じるオーナーも居るのは確か。インテリア&オーディオのプロショップであるエレガントデザインは、そうしたオーナーの不満を解消すべく、ロールスロイスのような高級感を備えたマグナムを製作した。

2006 DODGE MAGNUM

2006 DODGE MAGNUM

外装は多くのパーツを組み合わせるのではなく、E&Gクラシックのダブルメッシュグリル、RT純正バンパー、フォージアート・PROMETEO・26インチ、エアサスで極力シンプルにまとめ、あからさまに派手さを主張しないのも狙い。

だが内装は、高級感を最大限に主張するオレンジ&ダークブラウンのコンビネーションカラーを基調にし、ダッシュボードもサイドカメラを映し出すモニターを組み込むなど加工。シートはホールド感を高めるために新たに成形した本革&合皮のコンビ。リアシートはセパレート化&リアセンターコンソールをワンオフする拘りで、後席用のフローティングモニターなども設置。ルーフライニングにはスワロフスキーを散りばめ、夜間は星空のように光るギミックも。ラゲッジには23インチモニターを配置し、エアサスシステムをインストール。他にも職人技の技術が満載されるなど、まさにラグジュアリー・マグナムだ。

2006 DODGE MAGNUM

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ベントレーの純正色のICEでオールペンし、E&Gクラシックのダブルメッシュグリル、RT純正バンパー、マフラーはギミックのスポーツタイプ。リアのみPGウイングを装着しているのは、全ドアを開けた際、車両を横から見て前方から後方にかけて段々と高くなっていくことを考慮している。ダンパーヒンジもブラッシュドペイントするなど、細かい部分にも拘りを注入。

FORGIATO・PROMETEO 26インチ(ブラッシュド& ガンメタ)

ホイールはFORGIATO・PROMETEO 26インチ(ブラッシュド& ガンメタ)。ウィルウッドブレーキシステムを組み、エアサスはユニバーサルエアー。

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ロールスロイスのラグジュアリー感を演出するのが狙いで、インテリアはオレンジ& ダークブラウンのコンビネーションを基調とする。ダッシュボードはレクサスLSのようなデザインに加工し、サイドミラー、フロントバンパーに設置したカメラの映像を映し出す。ステアリングはフォージアートで、装着するホイールと同デザインに加工しインストール。ドアや天井のウッドは、本物のヒノキの木材を削りカラークリア仕上げ。シートはホールド感を高めるために成形し、本革&合皮のコンビネーションで張り替え。リアシートはセパレートシート化&リアセンターコンソールをワンオフ製作。後席用のフローティングモニターや、USB電源ポートを設置し、高級車ならではのおもてなし空間を作り上げた。ルーフライニングにはヒノキを使ったアンビエントに加え、その間にスワロフスキーを貼り、夜間はスターヘッドライナー施工で本物の星空のようにフワフワと光る仕組みだ。トランクルームは23インチのTVモニター1枚に、あえて光物などは追加せずにレザーや木目の素材を活かした設計。また、メンテナンス性も考慮しサイドパネルやフロアは安易に脱着可能な設計にもなっている。内装全体的にあるシルバーパネルは、全てブラッシュドペイント仕上げで、樹脂パネルはアルミにそっくりなヘアラインを入れてリアルを演出。

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ELEGANT DESIGN
TEL:048-556-9855
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写真/犬塚直樹
文/相馬一丈
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

チャージャーGTのトップモデル ワイドボディが遂に登場!!?

2020y DODGE CHARGER GT

2020y DODGE CHARGER GT

FUN to DRIVE MUSCLE CAR -マッスルカーに乗る悦楽-

300hpを発揮するダッジ・チャージャーのV6モデルGT。スキャットパックやヘルキャットにはトップモデルの証としてワイドボディが存在するが、もしGTにワイドボディがあれば…。カーズスパークが、メーカーに先駆けてGT・ワイドボディを製作した!

チューニングモデルGTはカスタムも面白い!

愛知県一宮市のカーズスパークが今、積極的に導入しているモデルがダッジ・チャージャー・GTだ。GTはスタンダードグレードのSXTと同じ3.6ℓV6エンジンを搭載するが、メーカーチューニングが施されて300hpを叩き出す。因みに、SXTは292hpとなる。エンジン以外にも、ハイパフォーマンスサスペンションへの変更、外観はV8グレードのRTと同デザインのフードスクープ・グリル形状・トランクスポイラーを装着。よって、V8・RTデザインでV6チューニングされているのがGTだ。

2020y DODGE CHARGER GT2020y DODGE CHARGER GT

現行チャージャーには、オーバーフェンダーを追加装着したNAトップモデルのスキャットパック・ワイドボディ、スーパーチャージャーのヘルキャット・ワイドボディがあり、「オーバーフェンダー」がトップモデルの証にもなっている。

2020y DODGE CHARGER GT

2020y DODGE CHARGER GT

そこでカーズスパークは、GTベースのカスタムモデルとして、GT・ワイドボディを製作。約9cmワイドとなる社外オーバーフェンダーを加え、さらにフロントスポイラーでスポーティさを追加。ホイールはブロンズカラーのニッチェ・22インチを履く。ショップの狙いは、スキャットパックとスキャットパック・ワイドボディが存在するように、「純正GT・ワイドボディ」を表現している。ド派手なカスタムで注目を浴びるのも一つの方法だが、まずはベースデザインを崩さずに「見せる」方法を取っているのだ。ノーマルGTも在庫しているので、実際に見比べることも可能だ。

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約9cmワイドのオーバーフェンダーを装着し、フロントリップスポイラーを加えることでスポーティ感は激増。ホイールはブロンズカラーのニッチェ・22インチを装着する。タイヤサイズは265/35R22。

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カーズスパークにはGTのノーマルモデルも複数在庫中。GTは3.6ℓV6エンジン搭載で、同エンジンを搭載するSXTよりチューニングされて300hpを発揮。サスペンションもパフォーマンスタイプに変更されている。また、V8のRTと同じフードスクープ・グリル・トランクスポイラーを装着する。


CARS SPARK(カーズスパーク)
所在地:愛知県一宮市木曽川町外割田伊勢田189
TEL:0586-64-7444
URL:http://www.cars-spark.co.jp/
営業時間:9:30~20:00
定休日:水曜日


写真&文/相馬一丈

アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

感染症対策を万全に行ないアメ車ファンが集結!アメフェス2021

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IKURA’S アメリカンフェスティバル2021
IKURA’S AMERICAN FESTIVAL 2021.05.30 @ FUJI SPEEDWAY

アメフェスが2年ぶりにFSWへカムバック!

まだまだ新型コロナウイルスの収まる気配は見えないが、去る5月30日に、アメ車乗りなら1度は参加したいと思うアメフェスが富士スピードウェイで開催された。2020年は止むを得ず中止となったので、2019年以来の開催ということもあり、主催者のイクラさんはもちろん、参加者全員が待ち望んでいたと言っても過言ではない。

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当日は梅雨とは思えないほどの快晴に恵まれ、まさにイベント日和。全国各地から様々なアメ車やハーレーが集結し、イベント広場を埋め尽くしていた。レアなアメ車はもちろん、個性豊かなカスタムを施したローライダー。さらにはハーレーやビンテージジャパニーズカーと、まさに百花繚乱と言った状態で、クルマを眺めるだけでも楽しい。例年であればドラッグレースも開催されるが、2021年は諸般の事情で止むを得ず中止となったものの、アメ車で思う存分サーキットを走りたい人のために、ショートコースではスプリントショートレースも開催。また、KICKERのサウンドシステムを組んだユーザーズミーティングも同時に開催され、丸1日楽しめるコンテンツも魅力的。

ちなみにアメフェスの見どころといえば、豪華なゲストが出演するライブ。イクラさんと横山剣さのデュオはもちろん、2020年40周年を迎え、オリジナルメンバーが再集結した横浜銀蠅40がトリを飾り、会場の熱気は最高潮までヒートアップし幕を閉じた。

会場には本誌でもお馴染みのガレージダイバン、タイガーオート、クワドロペットが最新デモカーを展示。またグッズコーナーではオープンセサミも出展。フードコートを覗いてみると、アメリカンスクールバスを使用して移動販売を行なうバンブージョッキーの姿も「。アメマガで見たから食べに来た!」というお客さんもいたそうだ。

Car Show & Motorcycle Show

会場を埋め尽くしたアメ車は、ホッドロッドやローダイダー、マッスルカーからバン&トラックまで、まさにオールジャンルが集結。2021年のビンテージアメリカン賞は1977年型マグナムで、イクラさんも実車を自分の目で見るのは初めてだったそう。またモダンアメリカン賞は、2019年型のブリットマスタングが受賞。ディーズクルーのブース前には個性豊かなカスタムを施したユーザーの車両が集結。また、ステージ横にイクラさんプロデュースのJLラングラーの姿も。リフトアップやタイヤ&ホイールを変更し、フェンダーやバンパーをLINE-Xに塗装。シンプルだが品の良さも感じる。

Special LIVE

メインステージでは恒例のスペシャルライブが繰り広げられ、シークレットシャノワールから始まったライブはイベント終盤に向かうほどボルテージが増し、イクラさん&クレイジーケンバンドが登場するとさらに盛り上がり、トリを飾る横浜銀蠅40がのライブで最高潮へと達した。

主催: I.A.F.事務局
http://amefes.jp/

FISCOがアメリカ一色に染まったアメフェス


同時開催

メインコースでは恒例のバイクパレードランを実施。ショートコースでは年代や車両のカテゴリー別でスプリントレースも開催。バイパーやコルベット、FORD GT が入り乱れる姿はまさに圧巻!KICKERサウンドミーティングは至高のサウンドを求めるユーザーが一同に集結した。

【SCAJ SPRINT ROAD RACE】

【KICKER SOUND MEETING】


PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

シェイカー、ワイドボディ、新色の3拍子揃った最旬モパーマッスル!

2021 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK SHAKER WIDEBODY

2021 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK SHAKER WIDEBODY

FUN to DRIVE MUSCLE CAR -マッスルカーに乗る悦楽-

チャレンジャーはほかと比較してもモデルラインナップが充実しており、2021年モデルも9つのモデルを用意していたのだが、さらに2つのモデルを追加。その内の1台であるR/TスキャットパックシェイカーワイドボディがBUBU阪神に入庫したというので紹介しよう。

21年モデルに追加されたニューモデルが入庫!

初めてのアメ車としてはもちろん、チャレンジャーからチャレンジャーへと乗り継ぐコアな愛好家まで、ここ数年安定した人気を誇るダッジ・チャレンジャー。国内市場においてもファーストモデルは比較的リーズナブルで、手を出しやすい価格帯となってきており、免許を取得してすぐの若い子がチャレンジャーの一択で愛車探しをする姿も珍しくなくなってきた中で、チャレンジャーの最旬をお届けするべくBUBU阪神に入庫したばかりだという、2021年モデルのR/Tスキャットパックシェイカーワイドボディを取材してきた。

2021 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK SHAKER WIDEBODY

2021 DODGE CHALLENGER R/T SCATPACK SHAKER WIDEBODY

何だか心を躍らせるネーミングがズラリと並ぶこのモデル。実は2021年モデルに追加された車両で、R/Tスキャットパックシェイカーワイドボディのほかに、T/A392ワイドボディも追加されている。何しろモパーマッスルを語る上では欠かせない存在と言えるシェイカーフードボンネット、そしてマッスルな印象を高めるワイドボディが、アフターパーツによるカスタムメイドではなく、ディーラーメイドの新車で手に入るとなれば選ばない理由はない。

さらには、2020年より新採用されたカリフォルニアらしさを色濃く表現するシナモンスティックカラーと、この個体はまさに最旬を余すことなくまとったトレンドリーダー。ブラック×キャメルナッパをベースにスーパービーの刺繍をあしらったアルカンターラのインテリアも格別。シェイカーのワイドボディが選択できるようになったとは言っても、スキャットパックのワイドボディは本国でも入手困難な希少モデルだけに、気になる方はぜひ早めに問い合わせして見ると良いだろう。

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フロアMTモード付の8速ATは、退屈なオートマティックシフトを封印して、意のままに操るマニュアル操作で392HEMIの魅力を存分に堪能することも可能。キャメルナッパ&アルカンターラ×ブラックのインテリアはシナモンスティックのエクステリアとの相性も抜群。

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1970年と1971年モデルに採用されたフレッシュエアインテークシステムのシェイカーフードを再現。その名のとおり大排気量の揺れをダイレクトに味わうのが醍醐味だが、現行車両は主に振動よりも吸気効率の向上を図るのが目的だが、性能云々よりもそのビジュアルが堪らない!

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ワイドボディの恩恵を受けて305/35ZR20のパフォーマンスタイヤを標準で装備。フロント6podのブレンボブレーキに専用サスペンションなど特別な装備が際立つ。


BUBU HANSHIN
TEL:06-6427-5151
HP:https://www.bubu.co.jp


PHOTO:竹内公憲
TEXT:石井秋良

アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

アメ車マガジン2022年1月号 絶賛発売中!

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今月の特集は「ジープといつまでも! ~Stand by me forever~」と題して、世界的に流行しているSUVとは一線を画し、4WDの原点としての存在感は計り知れない「Jeep」をあらゆる角度から徹底的に考察しちゃいます!

もちろんその他にも最新モデルやデモカー紹介、アメリカンカルチャーをテーマとしたコラムなど、充実した内容が盛りだくさん!

2022年1月号もお見逃しなく!

最新号はこちらから

父の影響を受けてアメリカンカルチャーの虜に!

GMC YUKON XL

GMC YUKON XL

彼女たち流のアメ車との付き合い方
#アメ車女子のライフスタイル

カリフォルニアスタイルなオーダー家具、パイン家具を工房で手作りして販売するお店「カントリースタジオ」を営む父、そして自由奔放なスタイルを優しく見守ってくれる母のもとで育ったさくらさん。そんな彼女の選ぶ乗り物は、当然の如くアメリカンに満ち溢れる。

「思い立ったら即行動!」を受け入れてくれる周りに感謝

三重県鈴鹿市、白子駅前のロードサイドにある「ニクバルプロベッチョ」の店長を務めるさくらさん。学生時代に焼肉屋さんでアルバイトしていた時に「新しくお店をやるけど店長やってみる?」と抜擢され、21歳の若さでお店を切り盛りすることに。幼さの残るファニーなフェイスに付いたあだ名は「こども店長」。地元を中心に老若男女を問わず愛されるナイスキャラだ。

そんな彼女の愛車が紹介するGMC・ユーコンXL、そしてアメリカンの王道バルカンクラシック。最初に興味を持ったのはチョッパー系のアメリカンバイクで、ビラーゴから始まり、3年ほど乗った後にもっと大きいのに乗りたい!と親の許可も得ずにピーナツタンクにカスタムされたバルカンクラシックへと乗り換え。急に乗って帰っても温かい目で「あら乗り変えたの?」と優しく語りかける両親。アメリカンカルチャーに精通するカントリー家具を手掛ける父にとって、娘がアメリカの文化や乗り物に興味を持つことはウェルカム。しかしさすがにユーコンを購入して乗って帰ってきた時には驚いたと言う。

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キッカケは、元カレがアメ車乗りだったので、試しに運転させてもらった所、「イケるやん♡」と直感で感じて即座にお店でお目当てのクルマを物色。ベタなシボレーはちょっと違うかなと思っていた矢先に見つけたユーコンを見て一目惚れ。そのまま即決したという。KMCのロックスターは購入当時から装着していたモノで、彼女が足していったのはカスタムというよりもアメリカン雑貨。主にエム&エムズやフィリックス、リッディーなどの大好きなキャラクターたちを無造作に飾り、お気に入りのステッカーチューンで個性をプラス。お店の往復は勿論、近所の買い物からドライブまであくまでもフルサイズSUVを、当たり前に国産車感覚でサラッと乗りこなすのが気分だ。

ちなみにお店の内装もアメリカンで、テーブルやチェアはお父さんにオーダーしてもらった一点物というこだわりぶり。彼女に会いたい方はぜひニクバルへ♡

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シェビーフェイスと比べると少しファニーでキュートなGMCフェイス。それでいてXLのロングなボディに魅せられて購入。3列目シートは取り去って大きなトランクスペースを確保して仲間たちとBBQやアウトドアライフを謳歌していると言う。ボディにマッチするようにリム部分を白でアレンジしたKMCのロックスターホイールもお気に入りで、近々オフロードタイヤに履き替えを検討しているらしい。

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「思い立ったら即行動!」を受け入れてくれる周りに感謝
owner : SAKURA


ニクバル・プロベッチョ
白子駅前店
住所:三重県鈴鹿市白子駅前21-5
TEL:050-5486-9065
URL:https://nikubaru-shiroko.gorp.jp/
営業時間:18:00~24:00(LO 23:00)
定休日:不定休

和牛ステーキ、スペアリブ、ワインがオススメのニクバル。松坂牛を中心に国産の黒毛和牛のとろける美味しさと、それに合うお酒、そしてアメリカンな店内とフレンドリーなスタッフ揃いはまさにアメ車乗りたちにピッタリのスポット。「アメ車マガジン見た!」と伝えればコロナビール1本サービスしてくれるみたいなのでぜひ♡

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PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2021年 8月号掲載

ロングルーフのプ ロポーションの良さが際立つコロニーパーク

1961 Mercury Colony Park Station Wagon

1961 Mercury Colony Park Station Wagon

素材を活かしたハイセンスワゴン
絶妙な車高アレンジにより際立つグッドプロポーション

絶妙な車高アレンジによってワゴンならではのロングルーフのプロポーションの良さが際立つコロニーパーク。車種選択の時点でマニアックな印象を受けるレアなモデル。ステーションワゴンが主流でステイタスが高かった時期のモデルとあって、デザインの随所に当時ならではのトレンドやスタイルが盛り込まれている。

フォードの中でもハイエンドなブランドであるマーキュリーのワゴンは、リッチさと真面目さが共存する独特のキャラクターが魅力。それだけに、こんな感じで、サーフィンのお供としても現役活躍するパティーナな状態がフレンドリーで好感が持てる。そしてなんといっても、ロー&ロングな持ち前のプロポーションの良さが、絶妙な車高アレンジによって格段に際立っている。

モデルのイメージやキャラクターにも完璧にマッチするウッド製のルーフラックは、なんともマニアックなVWフリドリン(配達専用車両)用からの流用だったりと、オーナーのアンテナの感度の高さが伺える。オーナーはこのイベントの開催を担当するカークラブ「ストロンガーズ」、そしてショップ「フェローズ」の代表とあって、素材を活かす、さすがなチョイス&アレンジといった感じ。

1961 Mercury Colony Park Station Wagon

本来なら気難しいイメージのクラシックマーキュリーをベースに、ワゴンというキャラクターを活かした飾らないパティーナ状態のルックスがなんともフレンドリーでステキだ。絶妙な車高プロポーションの良さが、この個体の魅力に直結している。

1961 Mercury Colony Park Station Wagon

アイボリーの車体色と、ウッド&ホイールの茶系、そして、ちらっと見える内装の赤系とのコントラストがモデルの年式に見合ったサバイバー的グッドコンディションな個体。全体のやさぐれた雰囲気と、ドライブラシによってリペイントしたウッドパネルの愛称が良い。何はなくとも絶妙な車高アレンジによるプロポーションの良さが魅力大!

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ワイドなホワイトウォールタイヤ、スチールホイール+ハブキャップの組み合わせは、定番中の定番ながら、ここではなんと、ハイエンドなマーキュリーらしからぬ、カジュアルなドッグディッシュ(56年型用)を採用。ドッグディッシュならではの配色がアクセントとしても効果的なのだ。

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当時のフルサイズフォードでは最も主流となっていた390ciエンジン&3速ATの組み合わせ。パワートレインをはじめ、エアコンなどの装備も含めストックをキープ。ブレーキ系でアップグレードを施してデイリークルーザーとして活躍中。

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クロームを多用したダッシュ周辺は、さすがはフォードの最上級ブランド、マーキュリーの名に恥じないリッチなデザイン。ステアリング、コラム部もふくめて赤で配色した贅沢な仕様。状態も機能もストックを保持。追加した社外のゲージ類が、モデルの時代に見合ったデザインで◎。

Coast Line Rod & Kustom Reunion
Sunday April 18,2021 at Rinku north


Photo & Report ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2021年 7月号掲載

【ジェットシティ×ユニバーサルエアー】最強タッグで世界に挑む

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JET CITY DEMO CAR PROJECT SEMA SHOW 2021

be high on MUSTANG マスタングが僕らのハートを高ぶらせる!

ジェットシティが本国ユニバーサルエアーとコラボして、SEMA SHOWに車両を出展すべくデモカーのマスタングをカスタム中だ。今回は、ジェットシティ代表・萩原氏と、日本のユニバーサルエアー次期代表・下田氏を交え、プロジェクトの経緯を語ってもらった。

日本で一番チャレンジするショップはどこだ?

世界最大のアフターパーツの祭典「SEMA SHOW 2020」に、本国ユニバーサルエアーからの単独指名により車両出展が決定し、デモカーであるマスタングのカスタムリニューアルを行っている広島のジェットシティ。新型コロナウイルスの影響で中止となってしまった。しかし、プロジェクトは中止にはならず、逆にスケールアップして継続中だ。今回は、ユニバーサルエアーがなぜジェットシティを指名したのか、車両製作に挑むジェットシティの思いなどを聞くために、ジェットシティ代表・萩原氏、ユニバーサルエアー次期代表・下田氏のトップ対談を開催。下田氏は、カスタム業界に精通している読者ならピンと来ただろう、故・下田代表の御子息である。

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共演初披露 スペシャル対談

:ユニバーサルエアーがSEMA SHOWにブースを構えることが決まり、そこに展示する車両を日本からは唯一となるジェットシティを指名した経緯を教えてください。

下田氏(以下:下田) SEMA SHOWには2019年も出展していたのですが、ユニバーサルエアーが2020年で20周年を迎えることもあり大規模な出展決めました。場所はフォードブースの目の前だったので、ホント中止は残念ですね。当社はアメリカ生まれですが、立ち上げたのは日本人なんです。現在は会社のオーナーという立場で、日本のカスタム業界もチェックしています。そのオーナーと「今、日本で一番チャレンジしているアメ車ショップはどこか?」という話になり、ジェットさんの名前が挙がりました。「ここの店はヤバいですよ」と、僕も含めて日本のスタッフも皆、異論は無かったですね。ヤバいって、良い意味ですよ(笑)。他の店なら断りそうな難題のカスタムも、ジェットさんは必ず二つ返事で引き受け、細かい調整の相談をしながら見事完成させる。僕らからしたら、新しい発見も多くパーツ開発のヒントにもなる。でも正直、作業時間を考えたら儲かってるのかなぁって心配になりますが…(笑)

萩原氏(以下:萩原) 確かにユニバーサルエアーの無茶振りばかりで、儲かってませんよ(笑)。だけどプロである以上、依頼された仕事は断りたくない。新しいものに挑戦したいし、それをどんどん発信していきたいという思いはずっとありますね。

下田 そのチャレンジ精神を持つショップって、中々ないんですよね。クオリティも求めるとなると尚更です。だから今回の車両製作の話は、ジェットさんがもし断ったら他に話を持っていくことは無かったでしょうね。

萩原 とはいえ、その話を聞いたのは6月。9月にはアメリカに出発って、ハゲそうになるぐらいの過密スケジュール。でも、今まで色々とこっちの要望を聞いてくれたユニバからの依頼だから、男気をみせないといけんしね。下手なクルマを作って、ユニバーサルエアーの評価を落とすわけにもいかんし、日本のアメ車カスタムも「やるな」ってとこも見せたい

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:ジェットシティにとって、ユニバーサルエアーの魅力はなんでしょうか?

萩原 ユニバはエアサスメーカーではなく、エアバッグメーカーだから、エアバッグの品質は抜群。2重構造ドーナツ型エアバッグで、エアサス独特のフワフワした乗り心地もしない。純正ショックや車高調にもそのまま使える構造なのも魅力。予算的に他のエアサスキットを使っても、エアバッグだけはユニバを使うようにユーザーには勧めてます。

下田 カタログ通りに読んでもらってありがとうございます(笑)。メイドインUSAなので、アメ車へのフィッティングは間違いないです。

:ユニバーサルエアーから出された出展の条件は、完全着地ということですが。

萩原 マスタング用の既製品では完全着地は無理。エアロでごまかすのも邪道だし、ワンオフで作ることになった。

下田 既存のソリューションバッグを改良し、ショートストロークのエアストラットを専用に作りました。ミリ単位の設定をしながらの開発は大変でしたが、僕にとっては良い経験でした。

萩原 少し昔に流行ったパワーサウンドバルブを付けたのもポイント。車高を落としたときにバシュ! という音が出るやつ。やっぱりこの音は聞いたら興奮する。

下田 今は静かに落とす人が多いですからね。音だけでユニバーサルエアーというのが分かるアイテムかもしれません。今までは単品での販売でしたが、バルブやホースをまとめてパック化して復刻販売をすることになりました。

萩原 エアサスの面白さを、もう一度若い人に知って欲しいよね。車高を下げるだけじゃなく、上げるっていう目的にも使えるし。とにかく今後の作業は、細かい部分を煮詰めていく感じ。日本代表の名に恥じないように頑張りますよ。ほいじゃ、この続きは広島の夜の街でやりますかね?

下田 お任せします(笑)

ボディペイントが終了しカスタム作業は順調に進行中まだまだ進化は続く!

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本国ユニバーサルエアー社長:ザック・レッドクリフ氏(写真中央)、オーナー(創設者)の大石譲氏(写真右)。


完全着地に向けてワンオフモデルを共同開発

マスタング用の既製品では完全着地が不可能だったため、既存のソリューションバッグを改良し、ショートストロークのエアストラットを専用に共同開発。インナー加工を施し、エアロでごまかさない完全着地が可能となる。加えて、車高ダウン時に迫力ある音がなるパワーサウンドバルブキット(価格:¥95,000)を装着。これまでは単品販売していたが、キット化(バルブ・ホース・フィッティング)して復刻販売されたものだ。

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SinglePlay Mini / Micro

① AeroSpots 9inc ② SinglePlay Micro(価格:¥35000)
③SinglePlay Min(i 価格:¥35000)
④SinglePlay 8inc(価格:¥25000)
サイズ/ SinglePlay Micro 高さ12.5cm・横幅12cm・最小時5.7cm・ストローク量10cm
サイズ/ SinglePlay Mini 高さ13.5cm・横幅13cm・最小時5.5cm・ストローク量11cm
サイズ/ SinglePlay 8inc 高さ15cm・横幅15cm・最小時5.7cm・ストローク量17cm
車種によって細かく選べるように3タイプに拡張。近年足回りが狭いクルマが多くなった為、仕様用途に応じて変更できるように対応。

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注目新アイテム登場!
nshifted マネージメントシステム

従来のマネージメントシステムから携帯アプリのみの操作が可能。エアサスマネージメントの新時代アイテム。

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特注エアサスを組み込み 広島カープの本拠地で完全着地

“悪さ” を追求してたどり着いたアウトローダークスタイル クライスラー300C

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UNIVERSAL AIR
www.universalair-jp.com
所在地:大阪府堺市西区北条町1丁30-14
TEL:072-279-8878

_MG_1927 次期代表:下田竜弘 氏


JET CITY
www.carshop-jetcity.com
所在地:広島県安芸郡海田町国信2-6-43
TEL:082-820-0377

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代表:萩原克弘 氏


Photo&Text:KAZUTAKE SOMA
アメ車マガジン 2020年 12月号掲載

-アメカルにまつわるエトセトラ- #14「 誠実で尊敬すべき愛の戦士 」

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et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ-
#14「 誠実で尊敬すべき愛の戦士 」

アメコミ最古のヒーローとしてお馴染みのスーパーマンとバットマンですが、彼らと遜色ない歴史を持っているのがワンダーウーマン(WW)。彼らがアメコミヒーローの始祖といっても過言ではないのですが、なかでも少し変わった出自をもつのがWW。実は漫画家によって産み出されたキャラクターではないのです。

生みの親は、DCコミックス社の前身である出版社でコンサルタントを担っていたウィリアム・モールトン・マーストン。彼はポリグラフ(ウソ発見器)を発明した心理学者でもありました。マーストンは、当時すでに人気を博していたスーパーマンやバットマンをみながら、まだまだコミックス発展の可能性はあると考え、男の子から女の子にまで尊敬されるヒーローとして産み出したのがWWでした。そこで、時に頑なすぎるスーパーマンや、恐怖で人心をコントロールしようとするバットマンとは異なり、スーパーパワーを持ちながら、誠実で尊敬すべき愛の戦士として描かれたのでした。ちなみに、WWの有名なアイテムに「真実の投げ縄」があります。武器としても有効ですが、最大の特徴は、この縄に捉えられたものは真実を告白せざるを得ないという力…そう、マーストンが発明したポリグラフに通じてもいたのです。

ところで、アマゾン…と聞いて何を思い浮かべますか? そもそもはギリシャ神話に登場する女性だけの部族の名称(諸説あるそうですが、あのアマゾン川もこちらから命名された模様)。1973年に「アマゾネス」という映画が公開されて以来、強い女性の象徴として用いられるようにりましたが、ダイアナはそのアマゾン族の王女で戦士。人界から隔離されたパラダイス島で生活していたアマゾン族でしたが、そこに軍人スティーブ・トレバーが偶然に不時着するところから物語は始まります。時は第一次世界大戦。トレバーから世界の窮状を聞いたダイアナはアメリカに渡り、世界平和に助力する過程でスーパーマンやバットマン達とジャスティスリーグを結成することになるのです。

さて、スーパーマンやバットマンが何度も映画化されているにもかかわらずWWは40年ほど前にTVシリーズ化されただけで、その後の映画化は頓挫していました。個人的には、あのコスチュームもメジャー化に踏み切れなかった原因の一つじゃないかなぁと想像します。それでは満を持して登場したDCエクステンデッドユニバース版はどうだったかというと…コスチュームはうまくアレンジされた上に、ガル・ガドットの容姿と熱演によって、誠実で尊敬すべき愛の戦士というコンセプトを体現した素晴らしいWWだったと思います。80年前に彼女を創造したマーストンの目にはどう映るのでしょうか。ぜひ聞いてみたいものです。
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TEXT & ILLUSTRATION : JIN HATTA
アメ車マガジン 2021年 4月号掲載