マスタングを語る上で欠かせない存在【カリフォルニアスペシャルパッケージ】

2019 FORD MUSTANG GT Premium Fastback California Special Package

2019 FORD MUSTANG GT Premium Fastback California Special Package

愛されし我らのマスタング Let’s Go with MUSTANG

5ℓV8コヨーテエンジンを進化を遂げた10速ATで操る!

1968年にアメリカ西海岸地域でリリースされたカリフォルニアスペシャルパッケージ。2007年に復活を遂げ、シェルビーGT譲りのエクステリアが話題となったのが記憶に新しい。あれから10数年の時を経て守るべき伝統はそのままに、革新的な進化を遂げた現行モデルの魅力に迫る。

同ジャンルの欧州車に匹敵する魅力を秘めた一台!

マスタングを語る上で欠かせない存在の一つとして紹介したいのが、GTプレミアム・カリフォルニアスペシャル。1968年に西海岸限定で誕生したスペシャルモデルで、シェルビーには手が出せないが、その雰囲気を堪能したい人向けにリリースされた人気モデルだ。2007年に復活を遂げたが2年後にはラインナップから姿を消し、その後2011年から2014年、2016年から2017年と定期的に期間限定で販売され続けており、紹介する車両は現時点で言う集大成にして現行モデルとなる。

2019 FORD MUSTANG GT Premium Fastback California Special Package

大きな違いはブラックアウトされたグリルインサートに専用5スポークホイール。専用バッジ付きのタワーバーにボディサイドデカールライン、パフォーマンスパック1のフロントエアスプリッターを装備する点で、GTの名に相応しいギミックを随所から感じ取れるのが特徴となる。マスタングには多くのスペシャルモデルが存在しており、以前同社で取材したブリットもそんなスペシャルモデルの中の代表作となる。機能だけに目をやるとオリジナルのマスタングと大きな差はないものの、限定モデルやスペシャルパッケージには、それ相応のロマンや所有欲なるモノを掻き立てるから不思議である。

2019 FORD MUSTANG GT Premium Fastback California Special Package

ちなみに旧モデルと比較して革新的な進化を遂げたのが2018年モデルより採用された10速ATである。5ℓV8の自然吸気大排気量エンジンは高圧のデュアルダイレクトインジェクション、そして低圧のポートインジェクションを採用しており、高トルク、高回転までの伸びの良さも非常に魅力となり、V8のパワーバンドを逃すことなく瞬時にシフトチェンジしていく感覚は10速の恩恵を大きく感じ取ることができる。ドライビングモードセレクトも装備されており、モード設定で好みの味付けに設定変更できる点も特筆物だ。

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インテリアに目をやるとカリフォルニアスペシャルのバッジをダッシュにあしらい、レザーとスエードを組み合わせたレッドステッチのアクセントを取り入れたシートが採用され、GT/CSのロゴがあしらわれる。ひと昔前のアメリカ車にありがちな安っぽさは微塵も感じさせず、むしろポルシェやBMW、ベンツ、アウディと何ら遜色のないクオリティーの高さはここ数年のアメリカ車を改めて称賛するポイントとなり、日本はもちろんドイツなど世界各国でも高い評価を得ており、実際の話ドイツでの売れ行きも増加傾向にあるらしい。

限定モデルは男のロマン!とくにこの手のモデルは後に希少価値が高まるケースも多いだけに、見つけた時が買い時であることは言うまでもない。

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丸いメーターを基調とした伝統的なインストルメンタルパネルのなかに、2018年からオプションで採用可能となったデジタルメーターを採用するコックピット。細かい部分ではあるが、エントランスのロゴイルミネーションやドアハンドルの間接照明など、細部までハイエンドモデルに相応しいギミックが盛り込まれる様になったことも、欧州車からの乗り換えユーザー増加に拍車をかける理由の一つと言えるだろう。

 

2019 FORD MUSTANG GT Premium Fastback California Special Package

2019 FORD MUSTANG GT Premium Fastback California Special Package

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GT/CS専用のポニーバッジがあしらわれ、ブラックアウトされたグリルインサートとリアのGTエンブレム& 赤いカリフォルニアスペシャルが所有欲を掻き立てる。可変バルブ式の4本出しマフラーから奏でるコヨーテV8サウンドも実に官能的で好印象。残念ながら現車は入庫後すぐに問い合わせが殺到して完売となったが、現在新たなGT/CSを本国で探しているそうなので乞うご期待!

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搭載されるエンジンは5.0L V8のコヨーテユニットで、カリフォルニアスペシャル専用バッジ付のタワーバーが備わる。高回転までの伸びの良さは特筆物でV8のパワーバンドをキープしながら瞬発力の良いシフトチェンジを可能とする10 速ATとの相性も抜群。ホイールも黒基調の専用ホイールとなる。


2012&2013年の2年間限定で、復刻した伝説の名車BOSS 302

大排気量NAエンジンを6速マニュアルで思いのままに!マスタングシェルビーGT350

1968マスタングGT390ファストバックの現代版復刻トリビュートモデル

BUBU阪神が猛烈プッシュするのは魅力満載のマスタング


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PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

昔からの夢だったリフトアップの2ドアタホは起業のご褒美!

1998 Chevrolet Tahoe

1998 Chevrolet Tahoe

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-
2ドアのショートなボディに魅せられて

一枚物のガラスで後部を覆う2ドアタホのシルエットは至ってシンプル。ドアが2枚しかないことでそのフォルムが際立ち、ショートホイールベースも手伝って実にスマートな印象。そのスマートさを活かして純正車高で乗りこなすも、上げてワイルドに拍車をかけるも、どちらも甲乙付けがたい魅力を放つ。

昔からの夢だったリフトアップの2ドアタホは起業のご褒美!

2019年に建設業を起業して独立を果たしたCHAINONさん。このタホが新車で販売されていた頃は20歳前後だったこともあって、若かりし頃の憧れの一台を手に入れるのが一つの目標でもあった。現車は当時らしさを色濃く感じさせるカスタムが施され、10Jのディープリムなアルコアに、35インチのBFグッドリッチをワイドオーバーフェンダーで履きこなすゴリゴリのリフトアップスタイル。

20年前はアメリカンSUVの全盛期で、こんなスタイルのC/Kが割とトレンドだった。起業して高年式モデルのアメリカンSUVという選択肢もあったが、やっぱり20歳前後で憧れた〝当時のスタイル〟が忘れられず、良い個体を探すなかで発掘したのがこの2ドアタホ。乗ろうと思えばいつでも乗れたが、ターニングポイントとして起業を節目に、若かりし頃からの夢を叶えたカタチだ。

1998 Chevrolet Tahoe

フロントベンチのレザーシートもお気に入りで、アームレストを持ち上げれば継ぎ目のない当時物の純正品も今となっては価値が高い。それに純正ステアリングをストックしている点も特筆物。2ドアならではの絶妙なサイズ感は、リフトアップした際に長さ・幅・高さの黄金比が見事なまでにキマることも、4枚ドアのタホやサバーバンでは味わえない特権。これからもスタイルを崩すことなく、整備やメンテナンスを施して労わりながら、末永く愛用していきたいと語る。

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リーフブロックとリフトアップキットに加え35インチのタイヤで豪快にリフトアップを施しつつも、普段乗りで不便にならない様に全高を2.1m未満に抑えた上げ幅は、撮影場所の半地下駐車場もギリギリクリアする。さすがにここまで上げると乗り降りが厳しくなるのでシンプルなステップを設置。

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整備の行き届いたVORTECエンジンは快調そのもので、納車されてからトラブルらしいトラブルは一度もなし。とはいえ22年も前のクルマなので、こまめにオイル交換を施すなど労わりながら乗り続けていきたいと話す。ヒッチメンバーも付いているので今後、コレを利用してなんか面白い遊びができないか模索中だ。

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必要最低限の枠のみで、サイドからリアガラスが一体に見えるリアフォルムが2ドアタホならでは。現車はオリジナルレザーインテリアをグッドコンディションでキープし、稀少なベンチシートをストック。

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OWNER : CHAINON


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PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

大きなアメ車が大好き!ブロンコは乗っていて楽しいの!

1980 FORD BRONCO

1980 FORD BRONCO

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-

現行モデルの新車なら、欲しい色やグレードは選びたい放題。中古車でも多少は探すだろうが、ビンテージと比べたら遥かにタマ数は多い。ここで紹介する前澤さんは、大好きなグリーンでしかも一番乗りたいのが80 年型というこだわり。でも情熱があれば巡り会うことはあるようで理想のブロンコに手にすることができたのだ。

スタイル良し走りもグッド80年型ブロンコを即決!

元々大きなアメ車、とりわけSUVが欲しかったが、どちらかというと小柄な前澤さん。厳格なお父さんのお許しが出ず、免許を取って最初に乗ったクルマはデミオ。運転していて全然楽しくないし、やっぱり自分が欲しいクルマに乗ろう! と一大決心をし、エクスプローラーに乗り換える。「確かに大きかったですけど一つの挑戦というか、不安よりも乗りたいという好奇心が勝りましたね」と、当時を振り返る。

そんな前澤さんがブロンコに乗り換えるきっかけを聞くと「周りに何人もアメ車オーナーの友人がいるんですが、その多くがビンテージに乗っていて、そこからの影響が大きいですね。2019年の秋からブロンコを探し始め、手に入れたのは2020年の2月です。

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個人的には同じ3代目でも、86年とかは好みじゃなく、たまたま友人が東海カーズによく遊びに行っていて『ブロンコあるよ~』と連絡が。見に行ったら、リフトアップしているし、スタイルも自分の好みに合っていてGOOD!後日試乗させて貰ったらとにかく楽しくて、即決しちゃいました♪」と語る。

現代のクルマは顔回りばかり強調されていて、全部同じに見えてしまう。それに対しビンテージの方がボディラインにメリハリがあるし、しっかり個性が出ているのも魅力の一つだそうだ。撮影が済んで前澤さんの後ろに付いて走ったが、女性らしからぬ思い切りの良い走り。ブロンコのような、トルクフルなクルマに憧れる理由が分かった気がした。

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レカラのステアリングに変更し、ダッシュボードマットなどを追加するが、基本的にオリジナルの車内。シートのモケット部分が擦り切れているが、前澤さんは、これも味わいだと全く気にしていない様子だ。

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エンジンは5.7ℓの351を搭載。トランスミッションはコラムの3AT を組み合わせる。圧倒的な加速力が豪快で、彼氏に一度運転させたら「ど楽しい!」とご満悦の様子だったそうだ。

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FORD独自のツイントラクションビームと呼ばれる独立懸架方式をフロントに採用。いわゆるリジッドアクスルを2本組み合わせたような形状となる。なお、リヤはコンベンショナルなリーフリジッドを採用する。ちなみにショックのブーツは、カーズ細井さんの好意でボディ同色に変更している。

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ライムグリーンが非常に鮮やかで、とにかく目立つことがお気に入りとのこと。フューエルリッドには遊鷹さんによるグラフィックが施される。カスタムなどは興味がないそうだが、テールゲートにも追加したいとか。

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前澤さんが80年型にこだわった理由の一つが、FORDのロゴとフェンダーのBRONCOエンブレム。82年以降はボンネットの先端からグリルに移動し、おなじみの楕円のエンブレムに変更されており、BRONCOのエンブレムは廃止となっている。

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前澤 茉菜実さん
リフトアップし35インチのATタイヤを装着するので、全高は2mを優に超える。そんな巨体のブロンコを易々と運転する前澤さんは、どちらかというと男勝りな性格。天気がよければ、屋根の上は休憩所として活用しているそう。「クルマは乗り物」を、かなり拡大した解釈で活用している。

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大人の男性をも虜にしてしまうアーリーブロンコの魅力とは

ブロンコの第4世代は今が狙い時!

アメ車好きな父の英才教育を受けて、初めて購入したのが同い年のブロンコ

新型ブロンコの登場によって歴代モデルの人気が高まりそうな予感!?


Cooperations:Tokai Cars
TEL:0533-86-8890
E-mail:info@car-s-mm.com


Photo ◆浅井岳男
Text ◆空野 稜
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

GMのマッスルにおいて最もポピュラーで人気のシボレー・シェベル

1970 CHEVROLET CHEVELLE SS396

1970 CHEVROLET CHEVELLE SS396

HOT ROD Ecstasy ホットロッダーの悦楽

ZZ454&TKO600に換装、最凶のパフォーマンスのマッスル

歴代シェベルの中でもルックス、パフォーマンスともに、マッスルカーとして頂点的存在の70年型。ZZ454エンジン&TKO600でアップグレードした現代版ストリート&ストリップ。

マッスルカー本来の楽しみ方を実践するべくドラッグレースに参戦

GMのマッスルにおいて最もポピュラーで人気のシボレー・シェベル。64年のデビューから最終型となる77年までに3世代にわたってラインナップ。67~72年の2世代目の中心でもある70年型は、最も大排気量の454ciが設定されたりと、マッスルカーとしてのポテンシャルにおいて頂点といえる。

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この個体は、330馬力を発揮するSS396に、マンシー製M20 4速マニュアルトランスミッションを組み合わせたオリジナルの車両。リッチなトルクが魅力のマッスルカーならではの魅力を味わうには、マニュアルミッション車が理想的。そんなリアルなオリジナルマッスルカーを当時の最強仕様である454 LS‐6をオマージュして、当時のポテンシャルを再現すべく、現代版としてモディファイした。

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エンジンは440馬力を発揮するGMパフォーマンス 製ZZ454に換装。Crane製1.7ローラーロッカーやDemon製7504xcfmキャブレターでアレンジ。その状態を父親から譲り受けた息子である現オーナーは、ドラッグレースにおいてそのポテンシャルを体感・証明すると同時に、ストリートカーとしてもストレスなく楽しめるために、トランスミッションをオーバードライブ付き5速マニュアルのTKO600に変更。ドラッグに向けて、ファイナルレシオは4.1とかなりのローギアなだけに、オーバードライブは効果的。いまのところ、モテギでの1000フィート(300m)ドラッグにおいて11.7秒がベスト。マニュアルシフトなだけに、タイムを縮めるには経験を重ねるのが重要なため、レースには積極的に参戦中。

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エンジンは本来の402ciからGMパフォーマンスのZZ454に換装。へダースはヘッドマン製のAT車用ショーティーを加工してインストール。ズース式のエアークリーナーはムーンアイズ製。トランスミッションは、マンシー製4速からTKO600 5速オーバードライブにアップデート。

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シートや内張、センターコンソールやダッシュまで、見事にオリジナルのコンディションをキープしている。シフターもオリジナルのマンシー製。ステアリングとゲージ類は、社外品でアップグレード

5スポークホイールはロケットレーシング製

往年の雰囲気にマッチする5スポークホイールはロケットレーシング製(F:15×7、R:15×8)。装着タイヤはBFGラジアルT/A(F:235/60R15、R:255/60R15)。ドラッグレース時はウェルドー・レーシングホイール&フージャー製ドラッグスリック。

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外観は基本的にストックをキープする。オリジナルの396SS車の証として、リアガーニッシュはブラックで化粧される。SSパッケージ車では定番のストライプが入らないシンプルなルックスが新鮮かつクール。クォーターガラスのデカールが、重度のドラッグレースファンであることを物語る。

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トルクフルなビッグブロックエンジン、そのトルクをダイレクトに体感できるマニュアルトランスミッション、そして、最もクイックに伝達する4.1のローギアなファイナルレシオによる乗り味は、まさにマッスルカーといったところ。エンジンがシルキーなうえ、オーバードライブを備えるため、ストリートでもフレンドリーだったりする


Cooperations:ANDY’S Rod Works
TEL:047-713-9122
HP:http://0blogs.yahoo.co.jp/enscustom


アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

ノーマルモデルが多いラムバンはコンバージョンモデルは珍しい?

2003y DODGE RAM VAN

2003y DODGE RAM VAN

USED CAR THE PICK UP TEST DRIVE
ショップがイチオシするアメ車中古車を徹底試乗紹介

フルサイズバンでも圧倒的人気を博したダッジラムバン。流通量も多かったために中古車も比較的豊富だったが、ここ最近はジワリと価格が高騰傾向にある。最終年型の03年型で、マジェスティックコンバージョンのショーティがガレージダイバンに在庫している。これは間違いない掘り出し物だ!

最終年型の03モデルはコンバージョンが唯一の選択肢

アストロを筆頭にするアメ車ブームが起きた2000年代初頭。アストロよりも大きなボディサイズを誇るフルサイズバンの人気も加熱。シボレー・エクスプレス(シェビーバン)、フォード・エコノライン、そしてダッジ・ラムバンがそれだ。中でもラムバンは、ダッジという個性ブランドという側面もあり、特に人気が高かった。

ラムバン(ダッジバン)の歴史は古く、初代モデルは1971年。1981年にラムの名前が与えられた2世代目へと移り、丸みのあるボディへと変わった第3世代は94年からとなる。そして98年には、エンジン・内外装の改良がされ、第4世代ともいえる(正式にはマイナーチェンジ)仕様となり、最終型の03年型まで続く。丸みのあるデザインは94年から03年型まで基本的には同じなので、パッと見はななかな判別できないが、外装で言えば三角窓などの有無が分かりやすいだろう。

角張ったデザインが好みのオーナーも多く、ラムバンの人気の年式は幅広いが、それでも一番人気は最終型の03か02年モデル。中古市場ではコンバージョンモデルも多く出回るエクスプレスとは違い、ノーマル車が多いのもラムバンの特徴。そんな中で、ガレージダイバンに在庫しているラムバンは、人気の最終型03年で、マジェスティックコンバージョンというモデルはかなりのレアモデルだ。

IMPRESSIONS
街乗りは少し持て余すが高速巡航はストレスフリー!

2003y DODGE RAM VAN

ノーマル車高ながら、乗り降りに苦労するのはご愛嬌。フロントも短く、見晴らしもよいので、アメ車初心者でも運転しやすいのでは? 200hpそこそこのパワーだけに、多くの人は加速力に期待しないだろうが、パワフルな出だしから伸びのある加速を見せる。それだけに、ストップ&ゴーが続く街乗りでは巨体を持て余す感じがする。高速巡航でこそ安定した力を発揮するだろう。サスペンションやブレーキのヘタりが多いモデルだけに、試乗ではしっかり確認したいところ。今回の車両では、大きな不満は感じられなかった。

フルサイズはデカイから無理?実はショートは5m未満だ!

フルサイズバンと聞くと、巨大なボディサイズをイメージするかもしれないが、ラムバンにはショートボディが存在し、全長も5m 未満となる。これもまた、ラムバンが選ばれる理由の一つだ。

レンタカーとしても貸し出しが可能

ラムバンは、商用ユースのカーゴバンを基本として、カーゴバン、パッセンジャーワゴン、コンバージョンといったボディタイプ、全長が違う1500/2500/3500といったシャシータイプに加え、エンジンラインナップも多く設定されている。ただし、日本に輸入されている多くのモデルは、パッセンジャーワゴンの1500または2500で、エンジンは3.9ℓV6がベース設定だが、5.2ℓV8がメインに導入されている。フルサイズバンという名前から、全長がとにかくデカイと思われがちだが、俗に「ショーティ」と呼ばれる1500は、全長が5m未満と、ハイエースロングよりも短い。

2003y DODGE RAM VAN

2003y DODGE RAM VAN

03年型が最終型と記載しているが、正式にはパッセンジャーワゴンが02年型で終了し、03年型にカーゴバンとコンバージョンが終了する。コンバージョンは、アストロでも有名になったように、インテリアをコンバージョンメーカーが豪華仕様に装飾したモデル。今回のモデルはマジェスティックコンバージョンと呼ばれ、ライトな仕様変更となっている。ブラックレザーシートに変更され、2・3列目はリクライニング付きでフラットになるのが大きな特徴だ。

現在この車両は同ショップでレンタカーとしても活躍中。よって、購入を検討する際に、レンタルして感覚を試すこともできる。まずは一度、気軽にレンタルしてみよう!

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コンバージョンモデルの多くはウッドパネルを使ったインパネが多いが、ブラックで統一したシンプルスタイル。SDナビ・地デジ・ETCといった装備もしっかり設置されている。

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一般的なパッセンジャーワゴンモデルではシートはモケットとなるが、コンバージョンならではのブラックレザーシート。豪華な装飾こそされていないが、インテリアはグレーとブラックで統一された仕様に変更されている。ブラインドカーテンが何気に嬉しい装備だったりする。

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フルサイズバンの最大の魅力といえば、やはり広い車内スペース。ベーシックモデルにはリクライニング機能がないシートもあるが、2列目はもちろん、3列目もリクライニングができて、完全ではないがフラットになるのもこの車両の魅力。リアハッチは1枚型もあるが、便利なのは観音開きだ。

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エンジンは3.9ℓV6をベースに5.2、5.9ℓV8マグナムがラインナップする。撮影車両のショートボディには、基本的に5.2ℓが搭載される。ライバルとなるエクスプレスなどと比べると数値スペックは低いが、トルクが太くパワフルな走りを見せてくれる。ホイールは純正の16インチ。ここ最近は純正ホイールをあえて履くオーナーも増えており、純正ホイールの需要は高い。社外品に交換したとしても、大事に保管しておきたい。


SPEC
全長×全幅×全高●4892×2001×2024mm ホイールベース●2776mm エンジン●V8 排気量●5.2ℓ 最高出力●225hp/4400rpm 最大トルク●43.6kg-m/3200rpm トランスミッション●4AT

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オフロード性能を強化し、フェイスも特別仕様となるシボレーシルバラードLT Z71

男のマニュアルミッションでマッスルカーの走りを堪能するべし!

希少価値の高いアメ車ワゴン ダッジマグナム人気が上昇中!?

伝説のモンスタートラック454SS 桁違いの加速を堪能せよ!


試乗SHOP
GARAGE DAIBAN【ガレージダイバン】
所在地:東京都江戸川区一之江8-4-5
TEL:03-5607-3344
URL:http://www.daiban.com/
営業時間:10:00~19:00
定休日:月曜日

■GDファクトリー千葉店
所在地:千葉県千葉市稲毛区長沼町208-1
TEL:043-215-3344

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写真&文/相馬一丈
アメ車マガジン 2021年 4月号掲載

オーバーフェンダーレスのナローボディで魅せるフォルム!【1996y シボレータホ】

1996 Chevrolet Tahoe

1996 Chevrolet Tahoe

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-
2ドアのショートなボディに魅せられて

一枚物のガラスで後部を覆う2ドアタホのシルエットは至ってシンプル。ドアが2枚しかないことでそのフォルムが際立ち、ショートホイールベースも手伝って実にスマートな印象。そのスマートさを活かして純正車高で乗りこなすも、上げてワイルドに拍車をかけるも、どちらも甲乙付けがたい魅力を放つ。

オーバーフェンダーレスのナローボディで魅せるフォルム!

エスカレードにタウンカー、アストロなど、アメ車歴の多いWATARUさん。様々なアメ車に乗るなかで辿り着いた彼の〝キング・オブ・アメ車〟が2ドアタホ…ではなく、実はシングルショートのK1500に恋焦がれているとか。しかし、探せど探せどレアな個体だけになかなか見つからず、奥さんからもリクライニングもしなくてフロントシートしかないトラックはちょっと…と家庭の事情も重なり、ボディサイズや足回りなどシングルショートのK1500に通じるギミックの多い2ドアタホの購入に踏み切った。

スクエアなフォルムを色濃くするため、オーバーフェンダーを潔く取り去って穴を埋めてスムージングしてまで、このナローボディにこだわったのはそんな理由だったりする。また、この手の四駆スタイルとしては割とマニアックな17インチのバドニックを履いたり、スリム&シャープな454SSミラーの換装など、個体こそSUVではあるがカスタムの方向性としては四駆をイメージしたアイテムが多いことも特筆物。

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乗り始めるまでは、とりあえず2ドアタホで我慢して良い個体に出会えたらK1500に乗りかえるつもりだったけれど、後部座席やリクライニングは便利。また、スクエアフォルムも、乗れば乗るほどに愛着が湧いてきているそうで、最近は整備やメンテナンスにお金をかけて、長く乗るための準備を進めているらしい。

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6穴の4WD用としては珍しいバドニック17インチに285/70R17のオールテレーンタイヤを装着。フェイスだけを切り取ると憧れのK-1500と同じだ。このスタイルも捨てがたいが、せっかくのスクエアボディなのでリフトアップして15インチのアルコアチャレンジャーに隣のタホみたいな35インチあたりを履くのも悪くないかな? とカスタムを構想中。

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ミラーは小ぶりでスマートな454SSミラーへ換装。VORTECはTBIよりも坂道に強い印象で、2ドアならではの軽さも手伝ってパワー的な面での不満は一切なし。カスタムに着手するよりも、まずはコンディションを整えるべきとナオキモータービルドで徹底的にメンテナンスを施している。

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助手席側にエアバックがなく、ダッシュ部分にカップホルダーが備わる96年モデル。ビレットステアリング&コラムシフトのアクセントとモケットインテリアの組み合わせもラフな雰囲気で好印象。

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OWNER : WATARU


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PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

憧れのH2ライフは自分のカースタイルを変えた

2003 HUMMER H2

2003 HUMMER H2

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-

風貌に憧れいつかは乗りたいと思っていたH2を、2020年3月に購入した浅井さん。次々とカスタムに着手するなど、今まで溜め込んだ思いを爆発させている。H2だからこそ味わえるカースタイルは、常に新しい発見ばかりだ。

カスタムはこれからもドンドンやり続けます!

2020年3月、10年ほど前に憧れ「いつかは乗りたい」と思っていたH2を購入した浅井さん。乗っていた愛車が車検のタイミングで、乗り換えのクルマを探すことになるのだが、浅井さんは様々なレジャースポーツを楽しむ趣味があり、荷物を積める広大なスペースは絶対条件。そこで頭をよぎったのがH2だった。「以前からSICさんの前を通るたびに、そこに並んでいるH2を見てかっこいいなぁと思ってたんです。思い切って訪問したら、まんまと営業トークに乗せられ決断しました(笑)」。

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購入後は、今まで雑誌やネットで見てきたH2を参考にカスタムに着手。購入時から引き継ぐパーツもあるが、ホイールはドロップスターズ20インチ、タイヤは35インチのM/T。LEDルーフバーを筆頭に各種ライトはLED化し、グリル・アンダー・ドアサイド・テールベントにはパープルLEDを張り巡らせ、夜はパープルカラーでボディが包まれる。他にアンダーカバー等H2ロゴをパープルペイント、RBPヒッチステップ、クロス4本出しマフラーといった内容。購入から3ヶ月足らずで次々と進化を遂げてきたが、浅井さんの思う完成形はまだまだ先。タイヤは37インチに拡大させフェンダー装着、リフトアップも3~4インチを検討しているとか。

「今まで自分のクルマが埋もれる時もあったけど、H2になったら目立ちまくり。高速ものんびり走るようになったし、カースタイルが変わりました」。憧れたH2ライフは始まったばかり。今後も新しい発見が見つかるはずだ。

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撮影前日にセットしたLEDルーフバー、アンダーカバーロゴなどはパープルでアクセントを注入。クロス4本出しマフラーにRBPヒッチステップを装着する。

ホイールはドロップスターズの20インチ。タイヤはデュラターン・TRAVIA M/T(35×12. 5R20)

ホイールはドロップスターズの20インチ。タイヤはデュラターン・TRAVIA M/T(35×12. 5R20)。しかし今後タイヤ・ホイールを変更し、37インチタイヤ装着を検討している。

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グリルやボディアンダー、ドアサイド、リアベントなどにはパープルLEDが張り巡らせている。夜になれば、かなりアダルトな雰囲気がボディを包み込む。

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OWNER:浅井広行さん


オフ仕様の人気が上昇もハマーH2の王道はラグジュアリーだ!

オールブラックのH2は安定した走りでトランスポーターとして活躍

曲名にH2と入ったヒップホップを聞いたのがキッカケ

愛車ハマーH2と楽しむ、極上アウトドアライフ


SIC
TEL:048-929-2222
HP:https://www.sic-jp.com/


写真/古閑章郎
文/相馬一丈
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

ふくよかで独特の優美さを誇るEボディ・バラクーダ

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HOT ROD Ecstasy ホットロッダーの悦楽

大人のための贅沢でカジュアルなアップグレードされた美しきカマス

箱型クーペ車において最も美しいスタイリングのE ボディ・バラクーダ。希少マッスルの象徴的な存在のコレクタブルカーとオリジナルを保持しながらも、EFI&5速マニュアルでアップデートした贅沢にしてカジュアルなストリートカー。

ふくよかで独特の優美さを誇るEボディ・バラクーダ

コレクタブルな希少マッスルカーを代表するMOPAR系の中でも、70年型のバラクーダは希少性、人気、パフォーマンス、そして、スタイリングの美しさでもトップレベル。ダッジ・チャレンジャーとはプラットフォームを共有する兄弟車でありながら、ディテールやキャラクターに明確な違いがあり、マニアなファンこそ好みがはっきりと割れる。直線基調のシャープな印象のチャレンジャーに対して、バラクーダはルーフの形状や「ダブルバブル」なフードなど、ふくよかで独特の優美さがある。

しかし、販売店の少なかったプリマスブランドということもあり、出荷台数はチャレンジャーよりも少ないため、とりわけ希少な存在。スタンダードなバラクーダに対して実質的にハイパフォーマンスな「クーダ」の中でも340エンジン搭載車は、スモールブロックという点で、実際のパワーや値打ちの面でもビッグブロック車に劣るが、マニュアルミッションとローギアなファイナルレシオとの組み合わせによって、V8ならではのトルクと、V8らしからぬ軽快なフィーリングが味わえて魅力的。

しかも、この個体は、本来のキャブレターを4バレルタイプのスロットルボディによるEFIにアレンジ。マニュアルミッションはオーバードライブ付きの5速に、エアコンも社外品でアップデートしていることで、軽量で軽快な340クーダの持ち味を最大限に引き出しつつ、フレンドリーに楽しめるのがポイント。外観では、リアのリム幅がワイドになっている以外は、すべてオリジナルのデザインを保持。希少なMOPARマッスルを現代において楽しむ最良のアレンジといえるのだ。

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340ciならではの軽快さをEFI によって極めてシルキーに体感できる。トレメック製5速マニュアルならではのスムースなシフトフィーリングを“ピストルグリップ” で味わえるとは、なんとも羨ましい!ローギアによるクイックさも最高に気持ち良い!

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ロー&ワイドに特化したスタイリングは兄弟車のダッジ・チャレンジャーと共通だが、ドーム状のルーフや、“ダブルバブル” なフードなど、切れ味の良いカーブの美しさが魅力。クォーターからデッキにかけてのエッジを際立たせる“ ホッケーストライプ”もMOPARらしいチャームポイント。

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4連装&ウッド調のメータークラスターは、オプションのラリータイプ。EFIのインジケーターの設置と、エアコンのコントロール部、オプションの“タフ” ステアリングは社外品ながら、その他はストックを保持する。

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MOPARマッスルでは定番中の定番であるラリーホイール。唯一の15インチによる純正オプションということもポイント。現車はリアのホイールをワイド加工している。装着タイヤはBFGラジアルT/A(F:235/60R15、R:255/60R15)。

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MOPARマッスル=ビッグブロックというイメージが強いが、340エンジンは、軽快でスポーティな走りをマニュアルミッションで楽しむには最高。3.9のローギヤによる加速感とオーバードライブよる高速走行が両立する理想的な仕様。


アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

桁違いの個性を魅せるモデルが、エレノア仕様のサンセットゴールドカラーのマスタングGT

2010 FORD MUSTANG GT ELEANOR Ver

2010 FORD MUSTANG GT ELEANOR Ver

愛されし我らのマスタング Let’s Go with MUSTANG

大胆不敵な20歳、極上モデルを指名買い!

様々なマスタングが並ぶカーボックスにおいて、桁違いの個性を魅せるモデルが、エレノア仕様のサンセットゴールドカラーのGTだ。その強烈な個性により購入をためらうオーナーも多い中、一発即答で購入を宣言したのが、20歳の高良さんだ。

夜になると一段と輝く姿に笑いが止まらない

カーボックスを訪れるユーザーなら、必ず目が奪われるマスタングがある。それが、40台限定で正規販売されたアピアランスパッケージ・サンセットゴールドカラーの10年型マスタングGTをベースに、CERVINIS社製のエレノアボディキット、ボンネット4インチカウルなどで武装したモデル。強烈な個性を発揮するゴールドボディでエレノア仕様ともなれば、さすがに所有するには強いハートが必要かもしれない。現に、これまで多くの問い合わせがあったものの契約までには至らず、ショップも「カスタムダウン」を検討したほどだ。

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しかしそこに現れたのが、熱烈なアメ車ファンでありマスタング好きの20歳の高良さん。友人の父がカーボックスユーザー(こちらのページの升谷さん)で、頼み込んでショップに連れてきてもらい「就職したらマスタング買います」と宣言。その言葉通り、就職して2ヶ月後にショップへ訪れマスタングを物色。当初は違うモデルを候補に上げていたが、目に飛び込んできたのが、あのゴールドモデル。「メッチャかっこいい!」。

だがショップ側は過去の経験から「さすがに…」と思ったようだが、まさかの「これ欲しいっす!」と。とはいえまだ20歳。ショップも「親御さんと相談して」と保留したのだが、数日後には両親を連れて来店し、彼の熱い思いに両親もショップも納得して購入となったのだった。実はそんなやり取りはつい最近の話で、まだ納車もされていない(笑)。納車までの時間もまた、楽しい時間だ。

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ボディカラーは40台限定で正規販売されたアピアランスパッケージのサンセットゴールド。そこにCERVINIS製エレノアボディキット、ボンネット4インチカウル、シェルビーボンネットピン、サイド出しマフラー、アイバッハダウンサス改、BC FORGED・HCS151の20インチホイール、マットブラックデカール、LEDアンダーネオンが組み込まれる。

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OWNER:高良さん


誰でも乗れるクルマには乗りたくない、目指すは究極のシェルビーGT500

波乱万丈のマスタングライフは、すべて笑顔で乗り切る!

マスタング&カマロ好きが広島CARBOXに増加中!個性的な5台をピックアップ!

アメ車に乗って「楽しく走る」ために、面白い企画をドンドンやりますよ!【カーボックス】


Thanks:CARBOX【カーボックス】
TEL:082-815-8448
HP:http://www.bs-carbox.jp/


写真/高原義卓
文/相馬一丈
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

自身の趣味と家族への思いやりを天秤に乗せた時「THIS is ちょうど良いタホ!」だった。

1995 Chevrolet Tahoe

1995 Chevrolet Tahoe

House of American SUVs -アメリカンSUVに魅せられて-
2ドアのショートなボディに魅せられて

2ドアか4ドアかで好みが分かれるタホ。もっと追求していくと2WDか4WDかでも悩ましいところ。ロワード向きは間違いなく2WDだが、5穴のホイールと6穴では変えるホイールのジャンルも異なってくる。2WDならではの魅力を紐解いていこう。

子供が生まれたとしても、絶対に2ドアだけは譲れない(笑)

2019年GMC・ジミーに乗って本誌に登場したSHOWさん。あの時に公約したとおり、お付き合いしていた彼女と結婚。愛犬と一緒に仲睦まじくドライブしていたジミーは残念ながら長男の妊娠中にサヨナラしてしまったが、すぐに新たなアメ車を物色。人生で二度目となるタホをゲットした。実は彼、4thカマロ→2ドアタホ→エルカミーノ→ジミーとアメ車遍歴を遡るといつも2ドアばかり。国産車が小さいボディでも3列シートでスライドドアまで付ける時代、もっと言えばあのラングラーですら4枚ドアがヒットしているのに、4枚ドアには目もくれず、気になるアメ車は2ドアばかりだと言う。

ジミーから乗り換えた経緯は、車高の高いクルマの後部座席にチャイルドシートを設置して、産まれたばかりの子供を乗せたり降ろしたりする妻の姿を想像した時に、非現実的だったことも多少なりとも影響しており、車高の低い2WDのロワードフォルムは自身の趣味と家族への思いやりを天秤に乗せた時「THIS is ちょうど良いTAHOE!」だった。

1995 Chevrolet Tahoe

ちなみにジミーで真ん中に子供を乗せてドライブすることはかなわなかったが、このタホもジャンプシートが装着されているので、もう少し大きくなれば親子3人並んで後ろに愛犬を乗せてみんなでキャンプなんてシーンも期待できる。元々アウトドアが大好きな彼なので、これからどんな風に仕立てていくのか実に楽しみである。

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2ドアタホは二度目となるだけに、純正の良さは活かしつつ的を得たカスタムが際立つ。小ぶりなSSミラーは車幅や長さに対してスマートかつすれ違いの際ヒットしにくくなる利点も。モノトーン基調で然るべきところのみクロームを残した大人っぽさと、モケットインテリアのカジュアルさが好印象。

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デイトナのメッキホイール×ホワイトレタータイヤで納車されてから急ピッチで履き替えたバドニックマーキュリーの20インチ。仲間と共に夜な夜な磨いて輝きを取り戻した往年のバドニックホイールは、心なしかその輝きも二割増しに見える。エンジンはメキシコ産なので97年でもTBIが搭載される。

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撮影前日にぎりぎり間に合ったバドニックのステアリングがホイールと絶妙にマッチ。97年型以降のモケットインテリアは譲れないポイント! 後ろにはしっかりチャイルドシートを設置。ファミリーカーとして活躍中。

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OWNER : SHOW


Thanks:Naoki Motor Build
TEL:072-236-7300
HP:https://naoki-mb.co.jp
Thanks:BLUE RIVER
TEL:0725-56-6400
Thanks:STARKEY’S
HP:https://www.starkeys-ilf.com


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載