-フリースタイルで行こう- #05 ストリートロッド・ダイキャストの世界

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-フリースタイルで行こう- #05 ストリートロッド・ダイキャストの世界

「フリースタイルで行こう!」は、アメリカンカルチャーが大好き過ぎる男:石橋秀樹氏がリコメンドするアメリカンなモノを紹介していくというもの。今回はザ・ホットロッドな1932年型フォードの「ストリートロッド」の1/18スケールのダイキャストミニチュアにスポットを当てることにしよう。

ストリートロッドのアイコン:1932年型フォード「デュース」の1/18スケールダイキャストを眺める喜び

クルマが好きと言いながらも、ダイキャストやミニチュアはあまり興味がないという方もおりますが、自分からすると、それではまだまだといった感じです。日本では、実車とダイキャストではファン層が異なるケースが目立ちますが、クルマに対する思いが深い人にとって境界線はありません。なので、所有するしないに関係なく、実車もダイキャストも同等に着目してこそのクルマ好き。

実際に触れることのできない車両でも、ダイキャストを通じて魅力を知ることもできるだけに、好みの幅が広がったリします。例えば、自分はカーアクション映画を通じてマッスルカーに魅力を感じ、サメカマを初めての愛車にしたのですが、その時点では戦前のモデルによるストリートロッドは、むしろかっこ悪いと感じていました。しかし、ダイキャストを通じてジワジワとその魅力を刷り込まれ、37フォードや、現在では41ウィリスを愛車にするに至っております。

実車に触れる機会が日常に溢れているアメリカと違って、日本国内におけるストリートロッドの存在は、まだまだマイナーなだけに、その魅力を知る上では、ダイキャストの存在はかなり大きいのです!最も大量にリリースするホットウィールを始め、製作者が実際にストリートロッドを所有するロッダーという点でも、説得力があります。中でも、1/18スケールには精巧な作りの秀作が多いので、ビギナーにとってもリアリティを感じやすいのでオススメです!ストリートロッドのアイコンとして最もお馴染みの1932年型フォードこと「デュース」は、最も多くモデル化されています。初めてV8エンジンが標準で設定されたモデルであることや、均整のとれた美しいスタイリングにして、1年間しかラインナップされなかったという希少性もポイント大です。しかしながら、ストリートロッドとしての格好良さは、実はかなりピンポイントな為、タイヤサイズ、車高、ライトの位置がちょっとしたことで魅力が左右されるのです。

ダイキャストであっても、そうしたポイントを押さえていないものは魅力を感じませんが、その点GMPやACMEの製品にはこだわりを感じます!一見したスタイリングやプロポーションの良さ、ディテールの精巧さ、実車のトレンドとのシンクロっぷりなど、ダイキャスト=トイではなく、「ホットロッド」メモラビリアとしてのも価値があるので、実車ファンにとっても無視できない存在です!

Porkchop’s 1932 Ford “190 proof” 1 of 930:ACME

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ARDUN製ヘッドとブロアーで武装したフラットヘッドエンジンは、更にNOSで加給したハードコアな仕様。MOONタンクやマグホイールなど、王道のパーツを装備しつつ、爆撃機のシートを採用するなど、創成期のHOTRODの面影を残す。長年放置されていた個体を近年再生しつつアップグレードしたというリアルなストーリーで製品化している。

The Rodder’s Journal / Real Steel Series 1932 FORD 3 window 1of 750:GMP

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ストリートロッドの専門誌として最も権威あるTRJでは、アワードを狙うような優れたショーカーの無塗装での仮組み状態を撮影している。このリアルスチール・シリーズは、まさにTRJ の記事を再現しているようだ。3Wと5Wとの違いは窓の数だけと思われがちですが、実際には全くの別物と言えるほど、ボディのスタイリングは大きく異なる。その点も、ダイキャストでしっかりと学べます!!

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このロードスターに他に、フルフェンダーでは↑の3Wクーペ、そしていずれもフェンダーレスのハイボーイでもラインナップ。その他にもACMEからhammered steelとしてベアメタル状態(無塗装)の5Wもリリースされています。

F4 32 1932 FORD 3 window:ACME

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著名デザイナーのチップ・フースの愛車が、デュースロードスターにP51マスタングを落とし込んだように、ここではコルセアをモチーフしている。そもそもHOTRODは退役軍人が始めただけに、ゲージやシートに戦闘機のパーツを流用することが多いのだ。

DEUCES WILD 1932 FORD 3 window 1of 960:ACME

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80年代に入ってから構築したドラッグマシンに特化したスタイル。搭載エンジンは、ルーツブロアーで武装したクライスラーHEMI。F:スキニー& R:ファットなタイヤのバランスがいかにも。黄色のボディとホイールのクロームのコントラストもよく似合う!

Vintage Deuce Series 1932 FORD Roadster 1of 3200:GMP

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ハイパフォーマンスパーツの総合メーカーであるエーデルブロックと、常連客にエリック・クラプトンがいることでもお馴染みの、名門ストリートロッドショップ、ブリジオのロゴがボックスにプリントされた、両社のイメージに見合うオーセンティックなスタイル。ストリートロッドにおいてフレームスは定番にして永遠!

1929 FORD HOT ROD 1of 650:ACME

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デュースが王道なことには変わりませんが、アーリーAこと28~ 29年型モデルAにはマニアックなファンが多い。個人的にもアーリーAが大好きなので、このモデルのように、定番ながらグリルをデュースにアレンジしたものよりも、オリジナルの方が好みではある。


-フリースタイルで行こう- #04 ショーグン・ウォリアーズの世界

-フリースタイルで行こう- #03 サメカマ・ミニカーの世界

-フリースタイルで行こう- #02 ガムボールの超絶カオスな世界

-フリースタイルで行こう- #01 ホットウィールの世界


★石橋秀樹
アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメリカンカルチャーに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。


アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

YouTubeが世界中のアメ車ファンを繋いでくれた

1979 PONTIAC FIREBIRD

GARAGELIFE × 1979 PONTIAC FIREBIRD

アメ車と一緒にアメリカンライフを満喫 AMERICAN LIFE STYLE with AmericanVehicles 01

ガレージは自分の夢を詰め込んだ言わば究極のテーマパーク!

本名を聞いてピンとくる人はいないかもしれないが、「ジミーさん」と聞けばアメ車好きならすぐ分かるほど、YouTubeで絶大な人気を誇る小島さん。YouTubeを始めたのはちょうど2年前で、キッカケは息子さんの些細な一言。そこから人生が一変したそうだ。

YouTubeが世界中のアメ車ファンを繋いでくれた

幼い頃からクルマが大好きで、小学生の頃は休みになると国産・輸入車を問わず、様々なディーラーを巡り、カタログを集めていたジミーさんこと小島さん。父親がカマロに乗っていたこともあり、その影響を受けて20歳の時に79年型カマロを購入。ただそのカマロはトラブルが続出し、修理も難しく、また経済的な余裕もないので手放したそうだ。その後はハーレーにのめり込むが、バイクの大型免許が簡単に取れるようになり「自分では個性的だと思っていたのに、同じようなスタイルが瞬く間に増殖しちゃったから飽きちゃいましたね」と語る。

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その後、2004年に現在の愛車ファイヤーバード・トランザムを手に入れる。もちろん現在の姿のようなピカピカなミントコンディションには程遠く、最初の数年間はレストアに没頭。ボディの鉄板が出るまで塗装を剥いで、徹底的に修復し、もちろんデカール類も正規品の新品にリフレッシュ。ここまで手を入れたのだから、青空駐車じゃもったいないということでガレージを作ったそうだが、元々クルマ以外にも20年以上バンドを組んだり、アンティーク雑貨をコレクションしたりと多彩な趣味を持ち合わせていた。そのため、単なるガレージではなくそれらが渾然一体となったのが、まさにジミーズガレージライフと言えるだろう。ジミーさんは「ガレージは、言うなれば自分だけのテーマパークなんです!ココが最高だから、外に遊びに行く必要がないんですよ!」と、も語る。

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自由人を絵に描いたようなジミーさんだが、実は父子家庭で、17時過ぎに会社から帰宅した後は家事全般を行ない、それ以降が自分の時間で、ガレージのソファに座りファイヤーバードを眺めることで翌日のエネルギーをチャージするという生活の繰り返し。正直遊びに出かける余裕はなかったそうだが、そんな生活が一変したのは2年前のこと。息子さんの「せっかく変わったクルマなんだから、ユーチューブとかやってみたら?」という何気ない一言が始まりだ。

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幼少期に触れたクルマが今ではビンテージカーと呼ばれ、自分の中で当たり前と思っていた知識が、多くの人に役立つ事に気付いた。でき得る限りその知識や経験を伝えようと、様々な動画をアップしており、現在その数140本以上! 平均化すると5日に1本のペースで更新されており、チャンネル登録者数も確実に増加中だ。そんな繋がりからウイングオートの撮影も行ない、ショールームに展示しているフォード・GTの試乗撮影も行なう予定だそうだ。

以前から地元のアメ車乗りとは繋がっていたが、チャンネルを開設してからは飛躍的に人の縁が広まっており、最近では向こうから縁が近づいてくるとか。とはいえ、ジミーさんのウエルカムなスタンスや、何よりもパーソナリティに魅力を感じるからで、その輪は今後もますます広がることだろう。

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以前紹介した安田さんとは同じクラブに所属しており、二人は旧知の関係。「ガレージを作るのは業者だけど、中身はオーナーの感覚とセンスが重要。眺めるのが好きな人もいれば整備するのが好きという人もいるので、色々なスタイルを見てから作るのがオススメです。でもそれはクルマを買う時にも当てはまり、色々見てから決断して欲しいですね」とジミーさんは語る。子供の頃から集めた当時のカタログや広告も膨大で、以前ガレージセールを行なったら大盛況だったとか。最近は日本だけでなくアメリカの友人からも雑貨が贈られるそうで、人だけでなく物も集まるようになった。

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2020年と2021年はお休みしているが、20年以上バンドを組んでおり、仲間の楽器もガレージに保管。いつでもここで練習ができる設備が整っている。ロックンロールは3コードしか使わないという、独自の練習法を編み出すことで、高校生の息子さんもメキメキと上達。最近では2人でギターを弾くことも多いとか。

1979 PONTIAC FIREBIRD

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ジミーさんの愛車は、17年所有し続けるファイヤーバード・Trans Am T/A6.6。オリジナル派だが、タイヤ&ホイールと排気系をカスタマイズし、シフターも変更。まさにフルレストアと形容するのが相応しいコンディションで、もちろんデカール類も新品に交換済み。ジミーさんは「キバは抜かれてますよ」と語るが、エンジンは6. 6ℓを搭載し、ボンネットのシェイカースロットルが存在感を示す。


Jimmie YouTube@Jimmie’s Garage Life

ジミーさんのユーチューブチャンネル「Jimmie’sGarage Life」。アメ車にまつわる様々な動画がアップされているので、気になった方は下のリンクからアクセスして、一度覗いてみてほしい!

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憧れのアメリカンガレージが欲しいならデッカーへ!倉庫ではない、自分だけの秘密基地が欲しい人へ

アメ車好きがつくり出す、住む人を優先したガレージハウス!

世田谷ベースの影響を受けてガレージライフを実現!


Thanks:WINGAUTO(シボレー名岐)
TEL:052-409-5434
HP:http://www.wingauto.co.jp


PHOTO:浅井岳男
TEXT:空野稜
アメ車マガジン 2021年 4月号掲載

見た目ではない本当のリフトアップ、それがジャオスの提案するジープカスタム!

Jeep JL Wrangler Unlimited Sahara Produced by JAOS

Jeep JL Wrangler Unlimited Sahara Produced by JAOS

Jeep 荒野の覇者 Go Anywhere,Do Anythin

35年という長きにわたり日本の4WDカスタムを牽引してきたジャオス。国産4WD・SUVだけでなくJEEP用パーツも発売中。「アメ車にはアメリカ製パーツ」と思う人も少なくないが、「日本の道には日本のジャオス」というテーマを掲げ、サスペンションを始めとする様々なアイテムをリリースする。

ただ車高を上げるのでなく、しなやかで安定感を追求!

「ジープを買ったら車高を上げて、大きなタイヤを装着したい…」と考えるオーナーは非常に多いだろう。国内外から様々なカスタマイズパーツがリリースされており、どれにしようか日々頭を悩ますのでは? とくにアメリカンブランドのパーツは非常にアグレッシブで、独創的な物も多い。それと比べるとジャオスのアイテムは比較的シンプルで大人しいように見えるかもしれないが、最大の魅力は「安心感と車検に適合したスタイル、そしてオンロードからオフロードまで道を選ばないバランスの良さ」と言えるだろう。

Jeep JL Wrangler Unlimited Sahara Produced by JAOS

エクステリアを見てみると、フロントバンパーはスポーツカウルと名付けられたFRP製に変更。オフロード走行を意識したスタイルを採用しつつ、軽さも追求。金属製のバンパーのように回頭性の悪化もない。またサイドシルガードのようなデザインを採用しつつ、踏面部分をフラットとすることで使い勝手も重視したサイドステップや、林道走行などで跳ね上げた小石がボディを傷つけるのを防ぐマッドガードは一目見ただけでジャオス製品と分かるデザインを採用しており、まさにジャオスの「顔」と言えるアイテムだ。

Jeep JL Wrangler Unlimited Sahara Produced by JAOS

カスタムのポイントとなるのは、やはりサスペンション。リフト量は40mmだが、純正にも採用されるモノチューブショックをJLラングラーのためだけに開発。スプリングと併せて交換することで、オフロードでのグランドクリアランスやストローク量を拡大しつつ、ワインディングロードでの高い安定感と快適な乗り心地も追求する。ジャオスならスタイルも機能も両立させたカスタムを楽しむことが可能だ。

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スポーツカウルの特徴は軽さだけでなく、純正のフォグランプやソナーが移植可能。ノーマルの機能をスポイルせずにカスタムが楽しめる。オプションのランプステーにはLEDフォグランプを装着。キズが付きやすいドアハンドル部分にはカーボン調のプロテクターで保護。リフトアップしたら欠かせないのがサイドステップで、スタイリングと機能を見事に融合させた形状となっている。

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純正のリアバンパーにマッチさせた左右4本出しのBATTLEZマフラーZS-4に変更し、スポーティなスタイルとサウンドが楽しめる。もちろん車検適合品なので、安心してカスタムを楽しむことが可能。現在はNA の3.6ℓ用のみを設定するが、2.0ℓターボ用も鋭意開発中。オーナー諸君はしばし待たれよ。

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ADAMAS BL5(7.5J × 17、+ 44) とTOYO OPEN COUNTRY R/T(285/70R17) をセット。ブロンズ調に見えるスモークポリッシュは立体感と妖艶さを演出。デモカーには装着していないが、マットブラックも設定。マッドガードの先端に穴を開けることで高速走行時のバタつきを抑えるなど、細部にもコダワリが込められている。

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チタンを配合し長期間使用しても車高が変わらず、ヘタリ保証も付帯するBATTLEZリフトアップセットMSに前後のラテラルロッドも交換。リフトアップ量は40mmとなっており、オン/オフのバランスを重視した設計。専用開発のモノチューブショックは、しなやかな乗り味を実現しつつ、オフロードでの細かな衝撃もしっかり吸収してくれる。スキッドプレートを装着し、下回りもしっかり保護。


THANKS:JAOS
HP:https://www.jaos.co.jp


PHOTO★浅井岳男
TEXT★空野稜
アメ車マガジン 2021年 5月号掲載

フォードのカタログモデルとしてラインナップされた「シェルビー・マスタング」

1968 SHELBY COBRA GT500KR

1968 SHELBY COBRA GT500KR

過激に挑め!! MUSCLE WARS

SCCAのホモロゲカーとして誕生し後にフォードのカタログモデルとしてラインナップされた「シェルビー・マスタング」

1960年代後半、フォード・マスタングはデビューと同時に爆発的にヒットしたが、スペシャルティーカーとしてのイメージが強いモデルだった。そこで、よりスポーティなイメージを高めるべく、モータースポーツでの名声を獲得するためのプロジェクトをキャロル・シェルビー率いるシェルビー・アメリカンに託した。SCCAの純スポーツカーばかりで競われていたクラスにおいて、市販マスタングをベースとしたワークスカーで参戦することで注目度を高めるという戦略をとったのだ。クラブマンレース色が強く、弱小メーカーに対する配慮もあって、ホモロゲカーの最低生産台数は100台程度と、大手自動車メーカーのフォードには無理のない台数ではあったが、サスペンション、ステアリング関係、ブレーキ、吸排気系、重量配分等、細部に渡りレースでの戦闘力を高めるためのアレンジがされた。

そして誕生した最初のシェルビー・マスタングは、GT350のネーミングで市販されたが、マスタングのスペシャルモデルとして考えると、LSD“デトロイトロッカー”が採用されるなど、街乗りにはタイトすぎて、当時のユーザーのニーズにはマッチしていなかった…。そのため、年々「GTカー」としての要素を高め、マスク&テールに専用デザインを採用して外観からしてスタンダードのマスタングとの差別化が図られるようになっていった。1967年型にはパワフルで豪華さを高めたGT500が追加されたが、1968年からは、キャロル・シェルビーがレースに専念する一環で“コブラ”の商標はシェルビー・アメリカンからフォードに売却された。すなわち、68年以降の「シェルビー・マスタング」はフォードプロデュースとなり、GT500KRがラインナップに加わり、GT350&GT500も含め、いわゆるカタログモデルとしてラインナップされることになったのだ。

力強く神々しい「キング・オブ・ザ・ロード」

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シェルビー・マスタングというと、本国アメリカではとくに65~66年型GT350に人気が集中している。それだけに、雑誌などでの露出やダイキャストのモデル化されるケースにおいても片寄りがちではある…。しかし、実際の出荷台数だけで比較すると、1968 年型がもっとも多いのだ。また、ルックス面では歴代のフォード車の中でも戦闘的でトップレベルのストロングマスクだし、搭載エンジンにおいても、ビッグブロック、コブラジェット428といったストロングモーターが設定されるなど、重要なファクターを持ち合せている。

そうした「GT500KR」ならではの仕様は、正に最高峰のGTカーに相応しく、歴代マスタングの中でもっともプレミアムな存在だ。コブラジェット428の公表スペックは控えめながらも、近年アメリカの自動車専門誌が行なった1/4マイルの実測データでは、13.9秒を記録しポテンシャルの高さを証明している。GT500KRのファストバック(ほかにコンバーチブルも存在する)の出荷台数は、僅か933台と相当希少なモデルとなるが、この個体は、レストアをせずして、工場出荷の点検チェックや、タグ類も含めて完璧なオリジナル状態をキープしている。しかも、新車時から近年まで所有していたオーナーは、フォードの関係者であり、今日までの素性が明確なうえ、オリジナルであることがきちんと証明されている点で極めてレア。従ってそのバリューはスーパーカーを凌ぐレベルなのだ。

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428CJのポテンシャルは、まさに「マッスルカー」だ。ビッグブロックならではのトルクが軽快に立ち上がる独特なフィーリングが得られる。この個体の実際の車重が、ビッグブロックエンジン搭載車ながらも、1.6tを切っているだけに、パワーウェイトレシオは相当高い。コンディションや実際のフィーリングからしても、エンジンは本来のポテンシャルが発揮されていることが体感できるが、装着タイヤが純正のバイアスゆえに、そのパワーを路面にあますことなく伝えるだけのトラクションは得られないし、路面状態によってはキックバックも大きい。それだけに、パフォーマンスを100%満喫するには、ハイグリップのラジアルタイヤへの変更が必須となるが、この個体ほどのファクトリーオリジナル車では、タイヤも含めてストックであることに意味がある。

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68年型のGT500に設定された428ポリスインターセプターの仕様は、それまでミディアムライズのインテークに600cfmのホーリー製シングル4バレルが2機セットされていたのに対し、「GT500KR」には、ハイライズインテークに715cfm の4 バレル1 機にアレンジされた。ちなみに、カタログ上のスペックは5hpアップして360hpとなっている。すなわち、同じ428であってもGT500KRに搭載された428は、新たに投入された「コブラジェット」の愛称を持つ別モノなのだ。

ヘッドやインテークは427 サイドオイラー用を組み合せ、圧縮比は10.6:1に上げられ、コンロッドやクランクシャフトは鍛造製の強化品。カタログデータでは335hpと、GT500を下回るが、実際のポテンシャルは400hpを超えている。これは、ハイパフォーマンス車に対して行政の検査基準が厳しくなる中での配慮で、GT500ではエンジン単体での計測に対し、GT500KRではあえて吸排気系のパーツをすべて装着した状態で計測することで、数値を抑えていた。デビュー時のシェルビー・マスタングは、レースのホモロゲモデルとして純粋に速く走ることに特化したスモールブロックモーターのスパルタンなキャラクターだったのに対し、GT500KRはビッグブロックモーターならでの余裕の走りと、リッチなGTカーとしての要素を高めた最高のストリートカーなのである。

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搭載エンジンは428CJで、ヘッド、インテークを始め、クランク、コンロッドなども強化品が採用されているのが特徴。当時はハイパフォーマンスカーに対して行政が過敏になっていたこともあり、カタログ上では335hpと表記されるも、実際には400hpを超えているといわれる。GT350&GT500がCOBRAの文字が入るキャスト製オーバル型エアクリケースなのに対し、GT500KRは特有のラムエアーシステムによるスチール製なのがポイント。トランスミッションはGT500同様に、4速マニュアルは強靭な“ トップローダー”、オートマチックはC-4を搭載する。

アメ車マガジン 2020年 7月号掲載

新型ブロンコの登場によって歴代モデルの人気が高まりそうな予感!?

1988y FORD BRONCO XLT

1988y FORD BRONCO XLT

USED CAR THE PICK UP TEST DRIVE
ショップがイチオシするアメ車中古車を徹底試乗紹介

1965年に1966年モデルとしてリリースされたコンパクトSUVの初代アーリー・ブロンコを筆頭に、1978年モデルから第2世代、1980年モデルから第3世代、1987年モデルから第4世代、1992年モデルから第5世代へと歩み続けたフォードを代表するSUVであるブロンコ。そして2021年は24年ぶりに復活を遂げた新型モデルの第6世代の販売がスタート! これにより歴代モデルも注目されること間違いなし。

フォードを代表するSUV「ブロンコ」その人気は今なお衰え知らず

ジープ・CJシリーズに対抗するべくフォードが1965年に1966年モデルとして投入したのが「ブロンコ」。この初代モデルはアーリー・ブロンコの愛称で親しまれ、本国はもちろんのこと日本でも高い人気を誇っている。丸目2灯の愛くるしい顔立ちとクラシカルなフォルム、そしてコンパクトなボディが何しろソソるのだ。

1978年モデルから第2世代へとバトンタッチするのだが、シボレーが1969年モデルでK5ブレイザーを、ダッジは1974年モデルでラムチャージャーを投入した後に、満を持してフォードもFシリーズをベースとしてブロンコのフルサイズ化を実施したことでSUV市場は大いな盛り上がりを見せた。

その後は1980年モデルから第3世代、1987年モデルから第4世代、1992年モデルから第5世代、その間の1984年モデルでコンパクトサイズのブロンコⅡをリリースするなどして変遷を遂げていったのだが、1996年モデルを最後にラインナップから姿をけしてしまったのである。

そんなブロンコにおける最大のトピックは、24年ぶりに復活を遂げた第6世代となる新型モデル。初代アーリー・ブロンコのデザインをモチーフとした本格オフローダーで、初の4ドアモデルを設定するなど、発売前から期待が高まっており、SUV市場が活気づきそうな気配。

IMPRESSIONS
5.8ℓの大排気量がもたらすトルクフルな走りは実に軽快

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80年代SUVの多くはリフトアップしてオフロードタイヤを装着したカスタムが施されている場合が多いのだが、撮影車両の足回りはフルオリジナル。そのため、乗り味はやはり往年のアメ車らしいゆったりとしたもの。しかし、スクエアなボディ形状であるため見切りは非常に良く、また、サイズも2ドアのショートだけに取り回しもバツグン。搭載するエンジンは5.8ℓで実にトルクフル。大柄なボディもグングンと軽快に走らせる。

市場に出回っている台数は数える程度、中でも第4世代は超貴重!

復活を遂げたとはいえ、24年前に一旦は生産が終了したことで現存する台数はそう多くはないブロンコ。中でも第4世代は見掛けることが少ない貴重車種と言えるだろう。

貴重な第4世代しかもオリジナル

ブロンコと言って話題となるのはやはり新型モデル。編集部としても「早く実車を見てみたい」という思いがある。しかしそれは、時が来れば見られるためここはグッと気持ちを抑えつつ、当企画のためアメリカンクラシックスへ。

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撮影車両は1987年モデルから1991年モデルまでリリースされた第4世代となるブロンコ。この世代を目にするのは久々である。やはりブロンコと言えば初代もしくは最終を見かけることが多いからだ。クラシックモデルを数多く取り扱ってきた武藤代表でさえ「珍しい」というぐらいだから相当である。フルサイズ化した第2&第3世代は角目2灯式のフロントマスクだったが、第4世代からはFシリーズと同じくフロントグリルと一直線となった異形の角型ヘッドライトを採用したデザインになったことがトピック。現車の状態はフロントにグリルガード、ルーフにバイザー、サイドステップを装着している以外はフルオリジナル。サスペンションもストックのままである。

今回ブロンコを取材したことで、日本で販売されている中古車の台数がどの程度かを把握するため中古車物件サイトで検索してみたところ、全国でも10台に満たない件数しかヒットしなかったことに衝撃を受けたが、中古車はまさに巡り合わせ。気になったのであれば、迷うことなく購入することがベスト!

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手を加えている箇所はフロントのグリルガードとルーフバイザー、サイドステップぐらい。それ以外は当時の面影を残す。ツートンのボディカラーにサイドミラー、それにスペアタイヤラックなどがビンテージモデルらしい雰囲気を漂わせる。

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第4世代のブロンコには4.9ℓ直6、5.0ℓV8、5.8ℓV8の3タイプのエンジンをラインナップしており、撮影車両が搭載するのは、最高出力は210hp/3800rpm、最大トルクは43.4kg-m/2800rpmを発揮する5.8ℓV8。

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サスペンションは先代モデルから導入された、ツイントラクションビーム式の独立懸架システム。車高には一切手を加えておらず、オリジナルをキープ。タイヤは31×10.5R15 サイズのオールテレーンを装着する。

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インテリアはレッドでまとめられ、ダッシュパネルのデザインはFシリーズと共通。モデルイヤーの割にはヤレはなく綺麗な状態を保つ。ヘッドコンソールにカセットラックが備わっている点に時代を感じる。

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レッドのモケットシートにヘタリはなく、この時代のモデルらしいフカフカな座り心地。ラゲッジも十分な広さがあるため、アウトドアの道具なんかもたくさん収納できるため重宝する。


SPEC
全長×全幅×全高●4585×2009×1880mm ホイールベース●2659mm エンジン●V8 排気量●5.8ℓ 最高出力●210hp/3800rpm 最大トルク●43.4kg-m / 2800rpm トランスミッション●3AT

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試乗SHOP
AMERICAN CLASSICS【アメリカンクラシックス】
所在地:神奈川県高座郡寒川町小谷4-1-41
TEL:0467-75-2221
URL:http://www.american-classics.com
営業時間:10:00~20:00
定休日:水曜日

アメリカンクラシックスは「楽しくアメ車に乗る」という単純明快なコンセプトを掲げるアメ車専門の修理屋さん。代表である武藤氏の地元である湘南地区にショップを構え、自分が楽しくアメ車に乗るだけではなく、数多くの人にアメ車を楽しんでもらいたいという思いからアメリカンクラシックスを起こし、いつでもアメ車が集まれる場所を提供し続けている。取り扱うアメ車は店名どおりにクラシックモデルを中心としたラインナップで、SUVやピックアップトラック、バンにセダンとジャンルも豊富。


写真&文/編集部
アメ車マガジン 2021年 4月号掲載

キャロル・シェルビーのDNAを感じる、究極マスタング!

2020 FORD MUSTANG Shelby GT500

2020 FORD MUSTANG Shelby GT500

愛されし我らのマスタング Let’s Go with MUSTANG

“猛馬”遂に見参

故キャロル・シェルビーの遺志を受け継ぎ、マスタングのホットバージョンとしてラインアップされるシェルビーGT。輝かしいその軌跡に恥じぬ究極にして至高のGT500が遂に日本に上陸した!

GT350とはまるで異なる異次元のクルマ

2019年のSEMAショーで、さりげなく、だが只ならぬオーラをまとうクルマがフォードブースに展示されていた。そう、そのクルマこそマスタングを愛する世界中のファンが待ち望んでいた、第7世代マスタングをベースにした、シェルビーGT500だ。その登場から約半年。日本のチャレンジャームーブメントの旗手として知られるラグジが、日本第1号車を早くも上陸させた!

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すでにシェルビーGT350は2016年から販売されており、名前を聞くだけでは単純に排気量がアップしただけでは?と思うかもしれない。だが、GT350はどことなくマスタングの面影を残しているが、GT500は全くの別モノのクルマ。フロントバンパーとフェンダーアーチを一体でデザインした意匠は共通だが、GT500のそれはより彫りが深くなり、グリルの開口部はバンパーに達するなど、アグレッシブというよりも獰猛な印象を受ける。一見しただけでは見分けがつかないが、ワイドフェンダー化が図られており、通常モデルよりも約2インチ、GT350と比較しても0.7インチワイドとなっている。リヤウイングはフロントマスクと比較するとややおとなしい印象を受けるが、オプションでカーボン製のGT4ウイングもラインアップされており、自分の好みのスタイルに仕上げる事が可能だ。

ノーマルでは従順だがスイッチ一つで攻撃的な本性が剝きだす!

FORDが本気で作ったチューンド・マスタング

さて、GT500の心臓部を見てみよう。搭載エンジンはもちろんV8。排気量は5.2ℓで、ボア×ストロークの寸法はGT350と基本的に同一。これにスーパーチャージャーを架装する事で、760馬力というモンスターマシンへと進化を遂げている。もはや公道走行を許されたレーシングマシンと言っても決して過言ではないスペックを誇る。これほどまでに獰猛な暴れ馬なら、本来4WD化という方法で調教するのが一般的。だが敢えてFRにこだわるあたりが、フォードのマスタングに対する美学というか矜持さえも感じさせてくれる。もちろん最新の電子デバイスを搭載しており、ローンチコントロールでしっかり制御。通常のマスタングの様にスノーモードも搭載しているので、真冬の買物もOKだ。

2020 FORD MUSTANG Shelby GT500

ここまで強力な心臓を与えられたなら、通常のミッションではもはや制御不能。フォードGTにも搭載される7速のDCT(クラッチレスMT)をドッキング。シフトはダイヤル化され、操作はパドルシフトのみとなる。またブレーキも可能な限り大径化され、20インチホイールの内側を埋め尽くすかの様な巨大なブレーキディスクを装備。ブレンボのブレーキキャリパー(フロント6ポッド/リヤ4ポッド)を組み合わせており、見ただけでそのハイパフォーマンスさが伝わって来るようだ。

ラグジ・島澤社長も「モパー贔屓な私ですが、こいつは別次元のクルマですね」とのこと。暴れ馬を乗りこなせる自信があるなら、一度ラグジに行ってみるべきだ。_N6I4144

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5.2ℓのV8エンジンを搭載し、そのVバンクの内側にスーパーチャージャーを搭載。ボディ剛性をさらに高めるために、ストラットタワーバーも標準装備。エアクリーナーボックスの形状からラムエアーを採用している事が見て取れるが、ボルトで固定しているのはサーキット走行時のトラブルを防ぐためか、はたまたFORDからの「開けるんじゃねえよ!」というメッセージなのか。エンジンフードはもちろんカーボン製で、中央に大型のバルジを設け、排熱性能をアップ。雨水が直接かからないように、インナーも備わる。

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空気の流れを意識した専用バンパーやスポイラーを装備。マフラーは4本出しで、もちろん可変バルブ機構を採用する。フロントブレーキは6ポッド、リヤでさえ4ポッドキャリパーを装備。760馬力を確実に止めるには必要不可欠だ。専用のアルミホイールはフォード自らツライチを実現させ、可能な限りワイドトレッド化を図る。サイドスカートは島澤社長も唸るほどで「メーカーがここまでするかぁ」と、驚きを隠せない。ちなみにカーテシイルミはマスタングマークから、しっかりシェルビーマークに変更されている。

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基本的なレイアウトはマスタングそのものだが、一般的なシフトノブのMTではなく2ペダル7MTを採用。シェルビーロゴがあしらわれるレカロシートはスウェード素材を採用し、ホールド性能だけでなく高級感も感じさせる。スタータースイッチの右側にはモード切り替えの他にマフラーの切り替えスイッチも装備されており、4つのモードが選択可能。ドライブモードを選択するとメーターの表示が切り替えられ、シフトアップポイントを表示することも可能。極めつけはブレーキフィールを調整可能で、100-0km/hと200-0km/h2 モードから選択可能だ。

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色褪せぬ圧倒的存在感『EDGEカスタムズ マスタング R-LINE』

【マスタング 50YEARS EDITION】マッチペイントで統一感を強調 ノーマルとは異なる個性を放つ!

アメ車デビュー!今からチャレンジャーを誰よりもお買い得にカッコよく乗る方法!


Thanks:ラグジ
TEL:058-259-3922
HP:https://luxz.jp


Photo: 浅井岳男
Text: 空野稜
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

ルビコン的ディスクブレードな斬新ボトム!【JEPPESEN MJCR#012】

JEPPESEN MJCR#012【ジェプセン エムジェイシーアール#012】

JEPPESEN MJCR#012【ジェプセン エムジェイシーアール#012】

AWESOME JEEP 4WDの原点として存在し頂点としての実力を融合する「ジープ」

ルビコン的ディスクブレードな斬新ボトム!

デザイン、機能性ともに純然たるアップグレード感にこだわるのが新進気鋭のプロデザイン集団であるTUSジャパン。そんな同社がプロデュースしたブランドがJEPPESEN(ジェプセン)である。そのプロダクツとして発表されたのがアルミホイールである。オフでの逞しさと街中で映える上質さを見事に融合させたデザインとなっている。ビードロックをイメージしたリムデザインや控えめに配されたピアスボルトやスポークとリムに施された繊細なデザインを際立たせるダイアカット、どの角度から見ても美しい立体的なデザインなどこのホイールのポイントは多いのだが、最大の魅力はその美しいほどの存在感だろう。ラングラーを選んだオーナーをも引き立てるホイールだ。

FLAT BLACK/DMC・GROSS BLACK/ORANGE

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ピアスボルトが配されたビードロックデザインのリムと、スポークに施された繊細なダイアカットのコントラスト、ハブやスポークの立体的な造形もこのホイールの魅力。走行時でもラングラーを華麗に彩ってくれる。なお16、18インチに加え、17インチもリリースされた。

JEPPESEN MJCR#012【ジェプセン エムジェイシーアール#012】

装着ホイール:JEPPESEN MJCR#012(18×8.0J インセット38) FLAT BLACK/DMC 装着タイヤ:YOKOHAMA GEOLANDAR M/T G003 LT285/65R18


MJCR#012

サイズ:18×8.0J/インセット+38
カラー:FLAT BLACK/DMC・GROSS BLACK/ORANGE
構造:鋳造1ピース
規格:JWL、VIA
付属品:バルブ、センターキャップ

JEPPESEN MJCR#012【ジェプセン エムジェイシーアール#012】JEPPESEN MJCR#012【ジェプセン エムジェイシーアール#012】

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お問い合わせ:JEPPESEN【ジェプセン】
TEL:042-520-8720
URL:http://jeppesen.jp


アメ車マガジン 2020年 7月号掲載

ジープの魅力を深リムで引き出す!【SKY OFFROADホイール】

JEEP WRANGLER、SKY OFFROAD

JEEP WRANGLER SKY OFFROAD

AWESOME JEEP 4WDの原点として存在し頂点としての実力を融合する「ジープ」

オーバーフェンダーに合わせた最適なホイールを専用開発!

愛車をカスタムする場合、一番頭を悩ますのはやはりホイールのサイズ。しかもワイドフェンダーやオーバーフェンダーを計画しようものなら、まさにその組み合わせは無限大。そんな悩みを解消するのが、ライオンハートがJK/JLラングラー専用にアズールモータリングと共同開発した、SKY OFFROADホイールだ。

JEEPの魅力を深リムで引き出す!

JLラングラーだけでなく、歴代モデルに当てはまるが、ラングラーの場合は各社からオーフバーフェンダーやワイドフェンダーキットと呼ばれるアイテムが、数多くラインアップされている。国産メーカーの製品ならサイズが明確に記載されているものもあるが、US製だとインチ表記だったり、個体差もありがち。

そこで様々なアメ車やUSトヨタ、さらには最近ラングラーに積極的に力を入れているライオンハートでは、フェアリーデザイン製の50mmワイドフェンダーを装着した場合にジャストフィットするSKY OFFROADホイールを新発売した。純正ホイールは+45のインセットという事もあり、かなりフラットなデザインを採用。強度や軽さを重視してかも知れないが、正直言って面白みにかける。そこでSKY OFFROADは「JEEPに似合う、JEEPらしさを際立たせる」というテーマの下で開発。17インチでありながらスポークをリムまで可能な限り伸ばすことで実際のサイズ以上に大きく見せつつ、リムのアウターには本格的なオフロード走行に適したビードロック風のデザインを採用。7本のスポークはエレガントさを、リム部分のボルトはワイルドさを見事なまでに両立。グロスブラックに敢えてクロームのボルトを配する事で、立体感を際立たせている。

ラングラーを買ったけど、ノーマルじゃ物足りない。そんな悩みを抱いている人は、トータルでコーディネイトしてくれるライオンハートに相談してみよう。

JEEP WRANGLER、SKY OFFROAD

前後バンパーやサイドステップを強靭なスチール製に変更。リフトアップを行い、ノーマルよりも大きくアグレッシブなMTタイヤを組み合わせる事で、ラングラーのあるべき姿を実現。ノーマルのままではオフロードでヒットしかねないリアナンバープレートも、左端に移設。スッキリとまとめている。

フェアリーデザインのオーバーフェンダー

50mmワイドで、タイヤとのクリアランスを拡大したデザインを採用するフェアリーデザインのオーバーフェンダー。他にはない特徴として挙げられるのは、トップ部分に設けられたダクトで、スポーティさも演出する。ノーマルとは比べ物にならないほど豊かな立体感を実現したSKY OFFROADだが、フェンダー内にしっかり収まるように設計される。

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リフトアップは2.5インチ。フェアリーデザインのオーバーフェンダーは、ノーマルと取り付け位置は変わらないが、より薄く、フェンダーの開口部も大きく設けられているので、数値以上に車高が上がって見える。ワイルドな雰囲気を実現しつつ、実用性も損なわない。またラフカントリーのインナーフェンダーも装着し、美しい仕上がりにもこだわる。

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前後のバンパーはXRCを、サイドステップはスミッティビルドを装着。ラフカントリーのサスペンションキットで2.5インチリフトアップする事で、ノーマル車高のままでも35インチタイヤは入らないことはないが、ちょっとしたオフロードではボディにヒットしてしまうので、大径タイヤを装着するなら、リフトアップは欠かせない。


50mmワイドフェンダーにジャストフィットするホイール【SKY off-road ホイール】

ライオンハート流スタンダード、ここから始めるJKラングラーカスタム

パッケージを基準に提案する ライオンハート流のJKラングラーカスタム

本格的な走破性に快適性を備えた、アンリミテッドをよりワイルドに


Special Thanks:LIONHEART
URL:http://www.lionheart2005.com
TEL:0586-67-1711

マッスルカーやピックアップトラック、SUVと、様々な車種を取り扱うライオンハート 。ラングラーはUSモデルも日本仕様もラインアップ中。ノーマルはもちろん、カスタム済みの車両も多数取り揃えているので、これから車両を購入しようと考えている人から、カスタマイズを予定している人まで、幅広く対応してくれる。

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Photo ★浅井岳男
Text ★空野稜
アメ車マガジン 2020年 7月号掲載

-アメカルにまつわるエトセトラ- #7「 I am IRONMAN 」

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et cetera about AMERICAN CULTURE -アメカルにまつわるエトセトラ-
#07「 I am IRONMAN 」

米国巨大軍需産業の若き天才CEOが、居並ぶ記者を前にして「I am IRONMAN」と告げるところから、世界で最も興行的成功を収めたと言われる映画シリーズが幕を上げました。そう、マーベル・コミックに登場するスーパーヒーローを一堂に会したマーベル・シネマティック・ユニバース(МCU)の第1作、「アイアンマン」です。

それまで、日本で古くから親しまれたヒーローといえば、マーベルのライバル誌であるDCコミックのスーパーマンとバットマンでした。それぞれももちろん何度も映画化されているのはご存知の通り。特にバットマンはティム・バートン版が「大人が観られるアメコミ映画」の先達となり、クリストファー・ノーラン版三部作は「アメコミ映画」の枠を超えた高い評価を受けました。しかし、どれも1タイトルの枠を超えた広がりはなく、また、なまじ馴染んだキャラクターだけに、どことなく古いイメージが付きまとっていたようにも感じます。そこに突如現れたニューヒーローがアイアンマンでした。この場合、知名度が低いのが幸いしたともいえます。白黒時代から映画化されていたDCの2大ヒーローがどうしても全身タイツのイメージがぬぐえないのに対し、アイアンマンは初めから最先端フルCGで描かれるパワードスーツ。更に、スーツや武器無しでは「超裕福な生身の人間」という基本要素は同じながら、キャラクターは陰(ブルース・ウェイン/バットマン)と陽(トニー・スターク/アイアンマン)。映画もそんなキャラクターに合わせ、アイアンマンはPOPかつスタイリッシュに作られています。しかし、ただPOPなだけでは10年以上の長きにわたるМCUの軸にはなりえません。シリーズが進むにつれ、トニーが抱える障壁や苦悩が物語の深みの一つとなっていきます。

その名の通りに理想と友情に頑ななスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ、暴走すると手が付けられないブルース・バナー/ハルク、神様だけにマクロ的視野の欠けるソーなど、団結すると最強ながら一筋縄ではいかないヒーロー達のなかでは、ある意味で最も現実的・人間的なのがトニー。結局、最初の人外との大戦「アベンジャーズ」でも、最後の決戦「アベンジャーズ・エンドゲーム」でも幕を引いたのはトニーの決死の覚悟でしたから、「インフィニティ・サーガ」と呼ばれるМCUフェーズ1~3は彼の成長物語だったのではないかと個人的には思っています。

ところで“マーク3”から続くパワードスーツのダークレッドとゴールドのコンビネーションて、トニーのホットロッドのカラーリングをモチーフにしてるってご存知でした? 恥ずかしながらこのコラムを書くために観直した3度目の視聴で初めて気が付きました。さて、原作ではどうだったんですかね。

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TEXT & ILLUSTRATION : JIN HATTA
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載

ドリフターが選んだアメ車はフルサイズSUT「シボレーアバランチ」

2008 CHEVROLET AVALANCHE

2008 CHEVROLET AVALANCHE

絶対アメ車主義 WE LOVE AMERICAN VEHICLES

クルマ好きはごまんといるが、競技会にまで本格的に参戦している人はごく一部。ドリフターとして2019年まで参戦していたHIKARUさんが人生初となるアメ車を手に入れたのは2020年の2月。

アメ車を敬遠していた彼を一変させた出会い

2011年に土屋圭市氏と稲田大二郎氏が起ち上げた「ドリフトマッスル」。2018年に「ドリフトキングダム」へと名称を変更して2019年まで開催され、2020年からはD1グランプリと統合したドリフト競技会。ドリフトがどういったものかを説明せずともクルマ好きの読者諸兄であればご存知のはずだが、白煙を巻き上げながらクルマを横滑りさせる様は実に迫力があり、見る者を熱狂させる。何でこんな話からスタートしているかと言うと、今回紹介するHIKARUさんはこの競技会に参戦していたから。彼の愛機はニッサン・180SX。20代の頃からそっちの世界にドップリと浸かり、平日は仕事、休日はドリフトという生活を送ってきたと言う。

180SXは競技専用車両ということで、普段乗りにはVIPカーを愛用。当初はとくに手を付ける予定はなかったものの、やはりクルマ好きの血が騒ぎ、いつしかショーにエントリーするまでにカスタム。「スイッチが入っちゃうと止まらなくなっちゃうんですよね」

だがそのVIPカーも〝やりきった〟ところで手放し、現在の普段乗りは欧州車ということで、これまでアメ車とはまったくの無縁。「やっぱりアメ車って壊れるっていうイメージが強くて…。それに身近で触れる人もいなくて…。」

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まさに多くの人がアメ車に対して抱きがちなイメージそのままが一番の理由。しかし、そんな彼の思いを一変させるコーストモータリングとの出会いによって、今はシボレー・アバランチを愛車としている。ちなみに2020年の2月に購入したばかり。購入時にはほかにも何台か候補があり、その写真を奥さんのMISAKIさんにも見せて相談したところ、ベッドを有するトラック形状が決め手となって選択したそうだ。ちなみにHIKARUさんは現在、板金塗装会社を経営しているため、機関系以外の修繕はお手の物。今はまだシンプルなフォルムを留めているけれど、これがいつ豹変するかは彼のスイッチ次第。

ちなみに話を伺っている際にはほかにも目移り。どうやらチャレンジャーが気になっているようで、やはり速いクルマに目がない。チャレンジャーを購入した際にはぜひドリフトを披露してもらいたいなぁ、なんて(笑)。

28インチのビッグリム(LEXANI・LUST)

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ボトムスにはボリューミーなボディに負けず劣らずの28インチのビッグリム(LEXANI・LUST)に25偏平タイヤを組み合わせて彩るとともに、マフラーも志村工業にてワンオフ製作したデュアルで心地いいサウンドを響かせ、ホワイト×クロームでコーディネイト。

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板金塗装が本業だけに、ボディのキズや凹みを修正すること、色を塗ることなどは朝飯前。まだ購入して半年足らずではあるが、早くも内外装のアチコチが気になったようで、ダッシュパネルやトノカバー、サイドステップをペイント。

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2008 CHEVROLET AVALANCHE

コーストモータリングで紹介してもらった女性オーナーをこちらで紹介しているが、彼女の愛車は2009年型タホ。HIKARUさんの愛車は2008年型アバランチ。世代が同じなのでフロントから見たら瓜二つ。ジョークで同じポーズのショットをパシャリ(笑)。残すはサバーバンだけだなぁ。

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OWNER : HIKARU & MISAKI & MEI


オトコ勝りなカスタムでメイクされたタホが相棒

夜な夜な集まった10人は全員がアメリカンSUVに乗り、ボトムスは28インチを装着

2019年の夏を締めくっくたサマーコースト、オールジャンルのUSカスタムモデルが集結

すべてのクルマ好きが楽しめる 熱い情熱をかけたイベントが再び『サマーコースト2018』


Thanks:COAST MOTORING
TEL:04-2946-7203
HP:http://coast-jp.com


PHOTO&TEXT:編集部
アメ車マガジン 2020年 9月号掲載