全国からダッジ乗りたちが岐阜県に集結してダッジにまみれた

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2020.11.22
DODGE OWNERS CLUB JAPAN 6th DODGE ONLY MEETING

2020年で6回目の開催となるダッジオーナーズクラブジャパン主催による「ダッジオンリーミーティング」。2019年は絶滅危惧種と言われていたマグナムが勢いを取り戻して3台参加していたほか、ラムバンやラムトラック、バイパーなども参加していた。

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安定のチャレンジャー祭りは健在で、2020年も会場を占める割合はダントツのナンバー1!それに続き現行顔のチャージャーも年々増加傾向で旧フェイスのチャージャーを追い越すのではといった様子。何より6年ミーティングを取材し続けていると、独身だったアメマガガールが結婚して旦那さんと一緒に参加していたり、300Cに乗っていた女の子がチャレンジャーへとステップアップしていたり、現役女子高生が将来乗るダッジを吟味しに訪れたり、とにかく色んな意味で女の子の勢いが凄まじい。ダッジにまみれてみたいYOUたち!来年はぜひ!

PLACE:岐阜県ふれあいパークみどりの丘

主催★ダッジオーナーズクラブジャパン


ダッジをこよなく愛するオーナーたちの集い【5th ダッジオンリーミーティング】


PHOTO&TEXT★石井秋良
アメ車マガジン 2021年 2月号掲載

アメ車マガジン2021年4月号 絶賛発売中!

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“人生を謳歌する”アメ車と充実した人生を送れるのであれば最高と考えているオーナーたちに向けてアメリカンライフを総力特集!

アメ車を所有してアメリカンカーライフを満喫する彼らが次に求めること、それはさらにアメリカンなテイストを強めたライフスタイルを送ること。ガレージやバイク、キャンピングトレーラー、雑貨、etc、人によって何を求めるかは様々、しかし断言できるのは“人生を謳歌すること”が一番の目的。それがアメ車と共に送れるのであれば最高ということで、アメリカンライフはこんなにも楽しいにスポットを当てて総力特集します。

その他にも最新デモカーや編集部オススメの新旧車両紹介、アメリカンカルチャーをテーマとしたコラムなどを網羅しているので今月号もお見逃しなく!

最新号はこちらから

ブラックシリーズドミネイターに大注目!クール過ぎるキャンピングトレーラー

BLACK SERIES DOMINATOR

BLACK SERIES DOMINATOR

これが俺たちのAmerican Life
アメ車と一緒に素敵なアメリカンライフ

キャンプを楽しむならカッコイイ方がいい!ワンランク上のキャンピングトレーラー登場

世界的に空前のアウトドアブームとなっているが、オシャレキャンプが日本で大流行している。どうせキャンプをするなら使い勝手だけでなく、カッコ良さも追及したい…そんなオシャレさんに超オススメなのが「BLACK SERIES DOMINATOR」だ!

キャンプの快適さと機動力、そしてカッコ良さも備える

2019年のSEMAショーを見て思ったのは、「オーバーランダー」の大ブーム!JeepもSUVも、ピックアップトラックも。み~んな屋根とか荷台にテントを載せて、ロングツーリング仕様にカスタムしていた。その一方、エアストリームなどに代表されるキャンピングトレーラーは、今ひとつ影が薄かったような…。やはりキャンピングの快適さと機動力の両立となると、テントをクルマに設えたようなスタイルにアドバンテージがあるのだろうか?

ところがここ日本で、ハマーやJeep、SUV&トラックのスペシャリスト「スカイオート」が、新しいオーバーランダー・スタイルを提案してくれた! それは、いわゆるキャンピングトレーラーなのだが、エアストリームやモーターホームとはちょっとコンセプトが異なる。オーストラリア製の『black SERIES(ブラックシリーズ)』だ。

BLACK SERIES DOMINATOR

何が新しいのか?まずはそのアピアランス。ホーム…というより、カーゴトレーラーそのものだ。しかもミルな雰囲気で、Jeepにばっちりマッチする!

ところがフィールドに到着すると、このアピアランスが一変する。トレーラーの「カバー」部分を扇のように展開すると、巨大なテントが現れるのだ!さらにサイド部分からは、ひきだしのようにキッチンも現れるのだ!

オフロードもへっちゃらな機動力に優れたトレーラー

BLACK SERIESには大小、様々なモデルがあるのだが、今回、スカイオートが持ち込んだのはミドルクラスの「DOMINATOR(ドミネイター)」。トレーラー時のサイズは全長17.38フィート、全幅6.16フィート、重量は約1トンだから、当然牽引するには牽引免許が必要だ。

注目はその全高で、5.25フィート。これならトレーラー上にボートやボード、自転車などの載せ降ろしも可能、つまり運搬もできるということ。これはいわゆるモーターホームと決定的に違うところだ。さらに全高の低さは、林道のような場所でのトレイルも可能にする。クルマとの連結部分はクロスジョイント式で「ひねり」が効くから、モーグルのような凸凹な場所も難なく走ることができる。これもモーターホームにはない機動力だ。

BLACK SERIES DOMINATOR

BLACK SERIES DOMINATOR

そしてこの状態から設営するテントは13.7×6.0フィートの広大なスペース。室内には4人分の就寝スペースと、7~8人はくつろげそうなコの字型のラウンジが用意されるのだ。キッチンは、トレーラー本体のサイドから引きだして設定。もちろんウォータータンクやLPガス用のスペース、またポータブルトイレなども装備される。

ちなみにスカイオートではこのモデルを398万円(税込)で販売を開始。もちろんモーターホームよりも割安だし(装備はシンプルだが)、トランスポーターとしても活用可能。かなり魅力的なのだ!

BLACK SERIES DOMINATOR

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全長約5.3m、全幅は1.8m、全高は1.6m。日本でも取り回ししやすいサイズに、巨大なテントスペースを展開可能。引っ張るには牽引免許が必要になるが、なんといってもヘビーデューティな外観がイカしてるし、トレーラー上にボートなどプレジャーアイテムを積み込めるのも魅力で、トレーラー上のキャリアは最大積載量100kgを誇っている。リヤセクションにスペアタイヤを装備しているのもクールだ。クルマとの連結部分は通常のトレーラーのボールジョイントではなく、クロスジョイントを採用。モーグルなどを走ってもヒネリが効き、山の奥まで引っ張って行ける! 普通のトレーラーホームじゃ、それはムリだよね。

BLACK SERIES DOMINATOR【ブラックシリーズ ドミネイター】
問い合わせ:スカイオート
TEL:048-976-1235
HP:https://www.skyauto.co.jp/

DOMINATORのテントの設営は、まずトレーラーのキャリアを右にスタンドさせ、後部からカバーを持ち上げ、扇のように展開させる。すると、屈強な生地のテントが! 中に入り、フレームを組み上げれば完成だ。収納は、もちろんこれと逆の手順を踏めばOK。生地が外にはみ出さないようにたたもう。ちなみに装備には“ アネックスセクション” のためのサイドタープも付属。キッチンを覆うことができるほか、“ 地面に”テーブルなどを置いてくつろぐことも可能。

BLACK SERIES DOMINATOR

テントをたたんでいると、ヘビーデューティなカーゴトレーラーに見えるDOMINATOR。が、上部にはキャリア、サイドにはひきだし風の大小ツールボックスを備えている。圧巻はやはりキッチンが用意されていること。もちろんウォータータンクやLPガスを収納するスペースもある。メインボックスの中も、テントだけでなく色々な荷物を収納しておくことが可能。もうルーフラックに大荷物やテントを積んで…なんてスタイル、古いかも?

テント内には収納式のステップを使って。入口にはペットや子供用の小さなトビラも装備。入って右側にはコの字型のソファ&テーブルが。ここには7~8人座れそう。ここはベッドにもアレンジできる。一方、右側はベッドスペース。大人4人が就寝できるスペース。もちろん専用バッテリーも備えているので、夜も安心。

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サスペンション交換により、JLルビコンのさらなる走破性アップを実現!

どうしてもショート+MTのJLルビコンが欲しかった!

アメリカンSUVスペシャリストは本国仕様のJLラングラーもストック

新型ラングラーJLのUS仕様をスカイオートが導入!

マニアに根強い人気のハマーH1 今こそゲットしたいハマーH2


Cooperations:スカイオート
TEL:048-976-1235
HP:https://w ww.skyauto.co.jp/


Photo:古閑章郎
Text:高坂義信
アメ車マガジン 2020年 5月号掲載

初代タホならではの2ドアモデルが 引き締まったプロポーションでステキ過ぎる

1997 Chevrolet Tahoe 2 Door

1997 Chevrolet Tahoe 2 Door

THE 90’s STRIKES BACK ナインティーズの逆襲

フルサイズのC/KピックアップトラックをベースにSUV化したブレイザーの血統を受け継ぐタホの中でも、初代ならではの2ドアが今こそアリ!アンチエイジングなスーパークリーンな個体をさらに磨き上げた美魔女的魅力に溢れる奇跡の個体を見てくれ!

ルックスの良さや機動力の高さはショートが魅力的

GMにおける元祖SUVとなるブレイザーは、C/Kシリーズのフルサイズトラックをベースに、ショートホイールベース化したSUVとして1969年にデビュー。ブレザー/ジミーのモデル名でミディアムサイズのS10を含み2つの異なるサイズで2005年までラインナップされていた。フルサイズによるショートホイールベースな2ドアSUVという本来のスタイルは、91年よりシボレー・タホ、GMC・ユーコンとして引き継がれた。

SUVがホビーユースよりもファミリーカーとしてのニーズが高まるなか、4ドアが主流となり2ドアは、GMC・ユーコンが97年、シボレー・タホは初代最終99年でラインナップから消えてしまった。ファミリーとしての使用であれば、4ドアの方が何かとカバーできるが、ホビーカーとしてなら、ルックスの良さや機動力の高さで、断然2ドアが魅力的。ベースモデルのC1500のショートボックスよりもホイールベースが短縮されて引き締まったプロポーションは、初代ブレイザー同様に独自の魅力がある。

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この個体は、いわゆるサバイバーとしてモデルイヤーを感じさせないクリーンな状態を保持している。修理や状態の保持が難しい樹脂類が多用されているが、いずれも全く劣化していないのが素晴らしい。

機関系も含め、基本的にストックをキープしながらも、エンジンはハイアウトプットな383ciにモディファイ済みという、スリーパー的なホットトラックとなっている。オレンジカウンティーによって最近アメリカより輸入され、細かなアレンジを加えてオーナーの元で活躍中。ホイールや車高のアレンジも絶妙で、アーバンユースなSUVとしても違和感のないフォーマル感も兼ね備えた万能な1台なのである。

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白い部分はくすみひとつなく、黒い部分も劣化などのない見事な状態を保持して、白 / 黒コントラストがパキッと映える。ショートホイールベースならではの引き締まったプロポーションは2 ドア・タホ特有の魅力。

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ストックで搭載されるVortec5.7ℓ V8は255hpを発生する十分なポテンシャルだが、この個体では383ci(6.2ℓ)に拡大したホットな仕様にアレンジ済み。トランスミッションはストックの4L60E(4速AT) だが、新品に換装している。

ど定番なアメリカンレーシング製5スポークど定番なアメリカンレーシング製5スポーク

ホイールはホットロッドではど定番なアメリカンレーシング製5スポークにアレンジ。車高アレンジとのバランスを踏まえて、フロント17、リア18インチの組み合わせ。この個体の装着タイヤはNitto Extreme ZR(F:255/50R17、R:295/45R18)。

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シート、カーペット、ヘッドライナーなど、すべてがオリジナルかつクリーンな状態を保持しており、四半世紀の経過を全く感じさせない。シフターは、コラムからフロアに変更。バドニック製ステアリングも含めホットなこの個体に見合うアレンジ。


Special Thanks ◆ Orange County
TEL:0561-64-3888
HP:www.orange-county4u.com/


Photo & Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載

【It’s ONLY JEEP 6th Meeting】ジープが好き。ただそれだけで幸せな時間が流れる

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2020.11.08
It’s ONLY JEEP 6th Meeting ASAGIRI

Jeepを愛する人たちと語り合う時間を持ちたい……そんな理由から始まった、Jeeper たちが集まるイベント「It’s ONLY JEEP」。年に1度の開催で、2020年で数えて第6回。コロナの影響でこれまでと会場を違えての開催となったが、そこにはやっぱり、Jeeperたちのつくりだす穏やかな時間が流れていたのだった。

ソロでの参加者も多い大人のミーティングだ

SNSで知り合ったJeepオーナーたちと直接会って、語り合う場を持ちたい。そんな思いから始まった、年に1度のオフラインミーティング「イッツ・オンリー・ジープ」。その第6回が、コロナ禍で揺れる2020年も無事、富士山の麓、朝霧高原で開催された。

このイベントの主催者であり、SNSグループの管理者でもある山口等さんは言う。「1年目、2年目は100台以上も集まったし、ちょうど開催日が台風と重なった年は、5台だけ、なんてこともありました。2020年はこんな状況なのに47台が集まってくれて、本当にうれしいんです」

コロナの影響で、これまで使えた会場が使えなくなった。またイベントにはコンボイ走行や、周辺施設内での撮影も含まれるため、各所に使用許可のため奔走しなければならない。こちらこそ、山口さんはじめ、スタッフの皆さんの情熱には頭が下がる思いなのだ。

ちなみにレポーターも歴代ラングラーを乗り継ぐ、自称Jeepファンなのだが、今回が初めての参加。他の4WDイベントより、若干(?)年齢層の高さが印象的、それにファミリーやグループより、参加者さんは一人でやって来る方が多い。なんだかそこに、Jeepのダンディズム(女性も含め)を感じてしまうのだ。

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それにしても、この心地よさはなんだろう?いるだけで楽しくなる、参加者たちの愛車を見るだけでワクワクする、それはもちろんなのだけれど、とにかくこの、Jeeperたちが作り出す空気感が、とても心地いいのだ。

イベントは主に、集まった参加者たちの撮影がメイン。1台1台、記念撮影をし、コンボイ走行の様子をビデオに撮る。そして後にDVDに編集して、参加者全員に配るという。その合間合間に、Jeeperたちがいろいろおしゃべりを繰り広げる。毎週のように会っている人もいれば、1年ぶりの人も。もちろん今回が初めて会うなんて人も大勢いるようだ。それでも「Jeep」というキーワードがあれば、長年の知り合いに会ったように話せるのが不思議。主催の山口さんによれば、このイベントへの参加資格は「Jeepが好き」、ただそれだけなのだという。

Jeepは生き様である。これは今回、参加したレポーターの頭に、まず浮かんだ言葉だ。ただ単にカッコいいクルマに乗りたい、オフロードを走りたい、キャンプに出かけたい…というなら、ほかにも選択すべきクルマはたくさんある。しかしボクらは、なぜJeepじゃなきゃいけないのか?それは自分の持つDNAがそうさせるのか? 人間は3分に1度は異性(とは限らないが)のことを考えているという(つまりエッチのこと、ね)。生物としてのDNAがそうさせるのだろうが、気がつけば、Jeepも同じ。ボクらは仕事をしていようが遊んでいようが、3分に一度はJeepのことを考えてしまっている。そして今回、ここに集った人々は、きっと同じ思いなんだろうな…。

イベントは前夜祭がクライマックス!?

本番の日を前に、スタッフさん、常連さん、そして一部参加者の皆さんは前日に現地入り。夜はもちろん、楽しい宴!フレンチシェフを志していたという大西基嗣さんが腕をふるう料理は、もはや前夜祭になくてはならないもの。今回は獲れたてのネタでつくったお寿司が!

稀少車ばかり! 超マニアなファミリー発見!

CJ-8スクランブラー、LJ(TJのロングホイールベース仕様)、CJ-7ラレード……。レアな3台が並んでいたが、なんとすべて栗山さんファミリー所有のJeep!CJ-8はお父様、サミーさん(修さん)が24年も所有するもの。LJは娘(姉)の千穂さんが、CJ-7は妹の秋穂さんが所有。いやー、ステキすぎるご一家です!

ラングラーのルーツが!

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1958年型のCJ-3Bで参加した石田仁彦さん。ステンレスボディ、ローフード化、三菱ジープJ57のG54Bエンジン搭載など、カスタム、というより、少しでもこの貴重なJeepを守ろうとなさっているのだ! もちろん、今回の参加車の中ではもっとも旧いJeepだ。

唯一のワゴニア!

今回はただ1台の参加だった’90グランドワゴニア。オーナーは生井千秋さんで、もう16年も所有しているとか。大切に乗られているのがキレイなコンディションからも分かるのだ。こうしたラグジュアリーなワゴンが存在したのも、Jeepのもうひとつの顔。

イベントを盛り上げてくれたスタッフの方々

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IOJではおなじみになっている“ 顔出し? ” パネル。オジさんたちで乗っても楽しいのがJeep!太郎さんの“J”マーク、2021年はこれで行きましょう!( 今回はJが逆だけど)

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今回の参加車両で最も多かったのが、実はXJチェロキー(1984~)。Jeepワゴンのヒストリーは実は戦後すぐにスタートしたが、スタイリッシュなボディデザインとユーティリティの高さで、XJは北米でも大ヒット。今見ても、ホレボレするスタイリングだ!

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コイルリジッドへのサスペンション変更が衝撃だったTJ(1997~)。もちろん、今なお人気が高く、軽量コンパクトなボディと直6・4.0ℓの強烈なエンジンが魅力。カスタムのバリエーションも広いのだ。

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初代“ラングラー”の名を与えられたYJ(1987 ~)。フルオープン、幌車のリフトアップ車ばかりが参加。屋根付き車も存在したが、やっぱりJeepはこうでなくっちゃ!

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CJシリーズも計5台が参加。栗山ファミリーも、石田さんも、北井さんも、皆さん、本当に素晴らしい状態で乗られているのだ。ちなみに意外にもJKラングラーは、今回は少数派。ただしショートが何台かいたのがウレシかった!

PLACE:朝霧アリーナ


台風接近中!でも熱い思いを持ったJeepオーナーが集合!【IT’s ONLY JEEP 3rd Meeting】


PHOTO:It’s ONLY JEEP、高坂義信
TEXT:高坂義信
アメ車マガジン 2021年 2月号掲載

【フォードF150】圧倒的な人気を誇るラプタースタイル、マスクだけでなくボディもアレンジ!

2008 FORD F150

2008 FORD F150

EXTREME AMERICAN

FORD自らが、オフロードを走るためにチューニングを施したラプター。そのスタイルに憧れるユーザーは多いが、ちょっと現実的ではない。そこでライオンハートでは、F150をベースにプレランナー仕様へとアレンジした、カスタムモデルを絶賛販売中だ。

まるでダートを疾走するレーシングマシンのよう

同じF150シリーズとは思えないほど、圧倒的にカッコいいラプター。スタイリングだけでなく、オフロード性能を徹底的に追求しており、ボディをワイド化する事で、スタンダードモデルをはるかに凌ぐサスペンションストローク量を確保しており、オフロードを走ってこそその真価を発揮できる。だが正直言ってラプターは、日本で乗るにはオーバースペックすぎる内容で、そのポテンシャルを発揮できるシチュエーションは、ほとんどないと言っていい。

そうは言ってもラプターの方が断然カッコいいのは誰もが認めるところ。また旧モデルになったとはいえ、まだまだ車両価格は高値をキープしている。そこで様々なアメ車をプロデュースするライオンハートでは、ラプターを彷彿とさせるオフロードスタイルにカスタムしたF150を提案中だ。

2008 FORD F150

2008 FORD F150

ベース車両は2WDのXLTで、フロントマスクをラプター仕様に変更。前後のフェンダーは丸ごとFRP製に交換し、ワイド化するだけでなく後付けのオーバーフェンダーを装着した様に見えるデザインを採用。ラフカントリーのキットで6インチリフトアップを行い、40インチという圧巻のタイヤサイズに変更し、バハを疾走するオフロードマシンと思えるような様相へと大胆なアレンジを実施。

他の誰ともカブらないクルマに乗りたいと多くのアメ車ユーザーは口をそろえるが、このF150ならそんな希望を叶える事が可能。このクルマを乗りこなすには、ドラテクよりも注目度に耐えられる、強いハートが必要かも知れない。

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フロントマスクはヘッドライトやグリルをラプター風に変更。バンパーはADD製で、オフロード色を強調する。フロントフェンダーはボンネット一体型になっており、まるでレースカーのカウルの様に上から被せる形状。

FRP製のアイテムは、全てリバティウォークのフルボディキットをチョイス。ラプターを彷彿とさせる形状を採用しつつ、細かなラインも作り込む。塗装で別パーツに見せるのもアリだ。

ホイールはFUEL・D608をチョイス

ヨコハマジオランダーX-MT

ホイールはFUEL・D608をチョイス。タイヤはファッション性だけでなく高いグリップ能力も実現する、ヨコハマ・ジオランダーX-MT。40×13.5R17という、桁違いのサイズを装着する。

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サスペンションは、ラフカントリーのキットを組み込み、6インチリフトアップ。フロントはメンバーダウンとコイルスペーサーを使用。リヤショックはラフカントリーのロングストロークをセット。


ラムの厳つさを残しつつ、ラグジュアリーピックアップに変貌!?

本国でもプレミアムな存在価値 2019 F-150ラプターが降臨

充実装備の新車ラムトラックがライオンハートに3色到着!


LION HEART
TEL:0586-67-1711
URL:https://www.lionheart2005.com


写真:浅井岳男
文:空野稜
アメ車マガジン 2020年 12月号掲載

-フリースタイルで行こう- #04 ショーグン・ウォリアーズの世界

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-フリースタイルで行こう- #04 ショーグン・ウォリアーズの世界

「フリースタイルで行こう!」は、アメリカンカルチャーが大好き過ぎる男:石橋秀樹氏がリコメンドするアメリカンなモノを紹介していくというもの。今回は日本からアメリカに輸出されたスーパーロボットコミックス「ショーグン・ウォリアーズ」をフィーチャーする!!!

あのマーベルがコミックスとして日本のスーパーロボットをフィーチャー!!

自分の所有物の大半は、クルマに関係した物でして、「ホットウィール」などの小スケールダイキャストがとにかく多い。その他のTOY関連となると、アメリカの映画やアドバタイジング関連のフィギュアなどがチョイチョイといった感じ。欲しいと思うアイテムは無限にあるので、予算とスペースの関係で自分なりに絞っているのですが、コレクションを改めてチェックしてみたところ、“Shogun Warriors” を意外と沢山持っていたのでフィーチャー!

「ショーグンウォリアーズ」でピンとこない方も多いかもですが、昭和生まれのおじさんたちなら誰もが熱狂したロボットアニメ、『勇者ライディーン』、『惑星ロボ ダンガードA(エース)』、『超電磁ロボ コン・バトラーV』のマーベルコミック版のタイトル。そして、ロボットアニメのもう一つの魅力である「超合金」などのTOYも、アメリカ版では「ショーグンウォリアーズ」のネーミングで販売されたのでした。

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オリジナルのロボットのカッコ良さが魅力に直結しているのですが、登場人物の雰囲気や絵のタッチに、勝手にアメリカっぽさを感じるのです。金属製フィギュアの「超合金」は大人気でしたが、当時の我が家にとっては高級品だったようで、買ってもらえませんでした。それがリバウンドして、大人になってから入手しようと思ったら、プレミア価格で手が出なかったり…。

そして、重度なアメリカ依存症の自分としては、オリジナルのアニメよりも、マーベルのコミック版の方が格段に魅力的。そんなわけで、同じライディーンでも、“Shogun Warriors”の“Raydeen”の方がカッコ良く感じるのです!「超合金」のアメリカ版は、Hot Wheelsでお馴染みのマテル社が販売してまして、製品自体は日本版と全く同じでも、独自のパッケージデザインが猛烈にアメリカンでたまらないのです!!

クルマにおける北米仕様同様に、三菱のランサー・セレステも悪くはないけれど、プリマスのアローとなると、ハンパなアメ車よりもアメリカらしさを感じて欲しくなっちゃうのです。ちなみに、アメリカ人にしてみると、しゃべることのないロボットにはあまり魅力を感じないようで、会話ができて、明確なキャラクターがあるトランスフォーマーの方が好まれるようです。個人的にはショーグンウォリアーズもトランスフォーマー同様に、CGを駆使した実写映画化されることを熱望します!

★ Marvel Comics 1st Issue / 1979 Feb

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マーベルコミックでは79年2月から80年の9月まで、全20号が発行。何はともあれ、アメコミならではのダイナミックな画風が素晴らしい!オリジナルのアニメよりもリアルなのにキャッチーなのもアメリカ的で魅力大!

★ Marvel Comics 19th Issue / 1980 Aug

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コミックスでは、テストパイロット、海洋学者、スタントマンと、世界中から選ばれた者が操縦し、悪と戦うのですが、後半からは異星人勢力に乗っ取られてしまう!? そこで、ショーグンウォリアーズを制すべく、ファンタスティック・フォーやトニー・スタークが立ち上がるのです!! このエピソードを映画『アベンジャーズ』なんかで再現してほしい!

★ 23 1/2” RAYDEEN / 1976 Mattel

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全長60cmほどのビッグなサイズが最高。日本では「ジャンボマシンダー」の名で1974年にポピーがリリース。留学先のヨーロッパで入手した友人から、近年譲り受けたもの。当時は¥4.000程度でしたが、現在で数十倍のプレミア価格で取引されているそうな!

説明書も英語版だとカッコ良く感じる。ちなみに、これはヨーロッパ対応版でして、言語はマルチリンガル、パッケージの印刷はイタリアだったりします。

★ 3-Inch Collectors / 1978 Mattel

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ポピー版の超合金では商品が見えない箱入りなのに対して、アメリカ版ではフィルムの窓がある吊り下げタイプのパッケージが素敵! 印刷も国内で対応している割には、発色も良くて異国感が高い。当時のまま残る値札には$1.99表示!

ラインナップの6種がプリントされたパッケージの裏側。ウォリアーズなだけに複数あった方が望ましいし、サイズが小さいので、何とか全6種揃えてみた!でも、3”版は最終的に10種類リリースされた模様。

★ Model Kit Monogram

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74年あたりにバンダイが販売した模型のアメリカ版。バンダイ版のパッケージは、劇画タッチのイラストが採用されていましたが、アメリカ版では規制に則って完成状態が確認できるデザインなのがポイント。これこそアメリカンなモノグラム版だからこその魅力。

装備されたアタッチメントによって、ミサイルなどの飛び道具ギミック付き。ちなみに、他のフィギュアでも発射ギミックが売りだったのですが、アメリカでは安全上の懸念から新たな規制が制定された関係で、ショーグンのラインは80年で廃止となったのでした。

★石橋秀樹
アメリカンホビーショップ「ホットワイヤー」の店主であり、フリーペーパー「イグナイト」の編集人、そしてアメ車マガジンでもライターを行なうなど、アメリカンカルチャーに関する偉人(変人)である。人生は肩ひじはらずに「フリースタイル」なのが信条。

アメ車マガジン 2020年 8月号掲載

岐阜県のジラードが、店舗移転&店名を変えてSWAGとして生まれ変わった。

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宣戦布告狙うは業界のトップ
SWAG【スワッグ】

クルマを売るだけじゃ満足しないオーナーの人生が最高に豊かになるのを見届けたい

岐阜県のジラードが、店舗移転&店名を変えてSWAGとして生まれ変わった。単なるカーショップという枠を超え、SWAGというブランドでクルマを買う誇りと自慢を、オーナーに持ってもらいたい。そのために、ありきたりなカーショップとは決別し、一線を画したショップとなっている。

ショップもスタッフも自慢できる姿に

2020年9月、岐阜県多治見市のジラードが、同県可児市の国道21号線沿いに店舗を移転。それに合わせ、店名を「SWAG(スワッグ)」に変更して新たな出発を果たしている。

ジラードはオーナーに寄り添うカタチで、より良い車両の販売、購入後のオイル交換などのアフターサービスに力を入れ、売上実績も順調だった。しかし売上は上がるものの、代表である早川氏は、満たされるものがなかったという。「クルマを売ってお金を得る。そのために、安くて品質の高い車両を並べ、アフターサービスも厚くする。でもそれって、どこのショップもやっていること。購入したオーナーさんは、ジラードにどんな価値を求めて来店してくれたのか。ただ店が近い、クルマが安いだけだとしたら、店も俺たちの価値もないってことになる。そう考えたときに、売上が上がっても嬉しくは無かったですね」。

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ジラードの価値とは何か。その答えのヒントが、とあるオーナーの「クルマを買って毎日の生活が楽しくなった」。という言葉だった。「人の人生を楽しくさせることって、中々出来るものじゃない。それを聞いてスタッフのモチベーションも上がったし、俺も嬉しかった。だから、クルマという商品を通して、オーナーさんの人生を豊かにできることを、俺たちはもっと武器にして追求していくべきだと思ったんです」。

店舗店名を変えただけでは、本当の意味で生まれ変わることはできない。SWAGは、オーナーがクルマを購入し、最高の人生を送るためのキッカケを作る場所にすべく、どこにもない魅力溢れるショップ作りを求めた。早川氏を含めスタッフのファッションから一新し、見た目から人としての魅力を高め、店舗内装も唯一無二のファンタジックな雰囲気を作り上げている。「アメ車を買うって、やっぱり格好いいからでしょ?その格好良さに相応しい魅力ある店を目指したんです。SWAGで購入したということを絶対に自慢できるように」。

職人気質のあるショップからは、煙たがられることは承知。逆に宣戦布告する勢いでSWAGはスタートした。業界のトップを取るという野望と共に。

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一番格好いいと思う車両を展示販売し、車両に対するこだわりは無いと断言する早川氏。安さだけを求めるなら他店にも同じ車両はある。車両を購入する店のバックボーンを重要視するのがSWAGの狙いで、ショップの高い魅力が車両の付加価値として付いてくるというわけだ。

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アメリカン雑貨を並べたり、モダンなインテリアのショップは数あれど、アンティーク家具を使ってファンタジックなデザインの商談スペースはSWAGが初めてかもしれない。ドライフラワーを天井に張り巡らせ、ダウンライトを使った効果的な照明は、カーショップであることを忘れさせる。

販売車両で一番人気はチャレンジャード派手な納車儀式も注目!

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多くの車両が展示しているなかで、一番人気はチャレンジャーだという。ピックアップしたのは2018年型R/Tシェイカー。レッド&ブラックのハーフレザーシートが大きなポイントだ。なお車両が止まるショップガレージでは納車儀式も行なわれ、ライトアップやスモークを焚くなどして演出し、オーナーの門出を祝う。


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スタッフ:二村明星さん

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SWAG代表:早川義記氏


SWAG【スワッグ】
所在地:岐阜県可児市今渡1660-1
TEL:0574-40-8014
営業時間:平日9:00~19:00
定休日:水曜日


Photo&Text:KAZUTAKE SOMA
アメ車マガジン 2020年 12月号掲載

ラム史上最強のオフローダーそれがTRXだ!

2021 RAM 1500 TRX

2021 RAM 1500 TRX

AMERICAN TRUCK & SUV ピックアップトラック&SUVの無限なる可能性

ライバルは当然F150ラプターとなる!

ピックアップトラックでハイパフォーマンスオフロードモデルといえば、フォード・F150ラプターの独壇場だった。FCAとしても打倒ラプターを模索し開発を進めており、遂にラム1500TRXを登場させたのである。

ラプターかTRXか米メディアも答えは出ず?

このタイミングで、ついに登場。ラム史上最強のオフローダーである、ラム1500TRXがついに量産された。アメリカでロングリードと呼ばれる、大手自動車メディア関係者を主体として、荒野の中で激走体験試乗会が開催された。果たして、メディアの反応はいかに…。

時計の針を少し戻すと、ラムTRXの存在が明らかになったのは、今から(2020年11月現在)4年以上も前のことだ。場所は、テキサス州ダラスのコンベンションセンターで行われたステートフェア・テキサス。州政府を中心として、テキサスの魅力を州内外にアピールするイベントであり、ダラス周辺の州民にとっては年に一度のお祭りだ。移動式遊園地やステーキドックや地元の焼きたてトウモロコシなどの屋台も多数出展される。仔馬のポニーライドは家族連れに大人気だ。

そんなステートフェアで、もうひとつの目玉がダラスモーターショーだ。デトロイトやシカゴなどでの開催と比べると規模は少し小さいが、全米メディアの注目はピックアップトラックだ。毎年、デトロイト3(GM、フォード、FCA)はこの地でワールドプレミアするピックアップトラックがあるからだ。テキサスは全米最大のピックアップトラック市場だ。

そして2016年に登場したのが、「ラムTRXコンセプト」だった。搭載ユニットはHEMI6.2ℓV8にスーパーチャージャー装備(最高出力575馬力)。トランスミッションは、パドルシフト付8速ATで4×4パフォーマンスコントロール機能を持つ。

トランスファーはボルグワーナー社44-45をベースとした。走行モードは5つあり、N(ナチュラル)、2Hノーマル(通常FR)、4Hウェット&スノー(4WD)、4Lオフロード(低速走行4WD)、そしてメキシコのバハカリフォルニアで行われるオフロードレース・バハをイメージした4Hバハ(高速オフロード走行)とした。

驚くことに、ラム1500TRXとして量産されたモデルは、最高出力がなんと702馬力を実現。その数字を活用したマーケティング戦略として、ローンチエディションを702台限定発売するも、予約開始からなんと1日も経たず完売してしまった。

量産モデルの駆動系やサスペンションは、ダナ製M250リアアクスル、ビルシュタインの2.5インチブラックホークe2アダプティブパフォーマンスショックアブソーバーを作用。ホイールトラベルはそれぞれで13インチ(約36cm)となり、ノーマルモデル比で約40%もの拡張だ。リアサスはコイルスプリングによる5リンク式で、タイヤは37インチを装着する。ローンチエディションは、カーボンファイバーのインテリアや、ヘッズアップディスプレイ、ハーマン・カルドンのプレミアム19スピーカーシステム、さらにパノラミック・サンルーフなどスペシャルなオプションパーツ満載だ。

2021 RAM 1500 TRX

さて、アメリカの一部メディアのラム1500TRX体験はどうだったのか?

まずは、通常走行としてスーパーチャージド702馬力の大迫力な加速感や、それを支えるしっかりしたブレーキ性能を確認。その上で、助手席に開発担当者が同乗し、メディア記者もヘルメットを装着して、「バハモード」による超高速でのオフロードコーナーリングを満喫した。試乗後、メディア記者たちの感想の中で共通点があった。もちろん、フォードF150ラプターとの比較である。当然のことだが、FCAはラム1500TRXの商品企画の段階でF150ラプターをベンチマークとした。見方を変えると、ラムの販売店やユーザーから「ラムのラプターが欲しい」という声が市場から定常的に聞こえていた、ということだ。

では、ラム1500TRXとF150ラプター、どちらに軍配が上がったのか?両車ぞれぞれの個性が光るなかで「なんとも評価が難しい」と苦笑いするメディア関係者が多かった。

2021 RAM 1500 TRX

2021 RAM 1500 TRX

パッと見て超スーパーモデルという感じではない。うちに秘めた凄み。外観からそんな雰囲気がある。とはいえ、フードには702馬力HEMIへの冷却機能も加味した鋭いシェイプのバルジ。また、たんなるリフトアップではなく、実走向けに洗練されたサスの存在感を感じされる37タイヤまわり。リアビューは至ってシンプル。ノーマルラムと比較して2インチリフトアップされている。

これぞ、次世代スーパーラムのインテリア。ひと目で、そうした強いインパクトをカラダ全体で感じる。なんとも「攻めの姿勢」を感じる意匠である。ダッシュボードやドアトリム、そしてシートにはダッジ魂である深いレッドカラーのステッチが心を打つ。ローンチエディションではステアリングなど各所にカーボンファイバー調のオーナメントが力強さを主張する。ダッシュボード中央の12インチ大型ディスプレイは機能性第一主義の設計だ。

ラム最強の702馬力となる、HEMI・V8スーパーチャージャーは見た目も迫力満点のパワーユニット。フードのエアスクープによってエンジンでの空気吸入量が約50%向上している。トランスミッションは8HP95(8速AT)。走行性能は0-60マイル(約96km)が4.5秒。0-100マイル(約160km)加速が10.5秒。クオーターマイル(0- 約400m)加速が12.9秒。そして最高速度は時速118マイル(188km)。

2021 RAM 1500 TRX

2021 RAM 1500 TRX

TEXT/桃田健史
アメ車マガジン 2021年 2月号掲載

【GMC タイフーン】モンスターSUVの異名を誇る、90年代を代表するプレミアムカー!

1992 GMC TYPHOON

1992 GMC TYPHOON

THE 90’s STRIKES BACK ナインティーズの逆襲

90年代SUV&トラックシーンにおいてどうしても触れておきたいクルマが紹介するGMC・タイフーン。C/Kとは異なる2ドアコンパクトボディに圧巻のハイパフォーマンスエンジンを搭載するマニアックなスタンスは今なお色褪せない魅力を放つ。

GMCサイクロン譲りのスペシャルチューン!

1990年のスピードトライアルにトラック部門としてエントリーしたGMC・サイクロン。ソノマをベースにハイパフォーマンス化を図り、ツインターボ搭載の4.3ℓ V6エンジンにコルベット用の5.7ℓ V8エンジンよりインジェクター、スロットルボディ、さらにはピストン本体までを移植。コルベットZR1、フェラーリF40に対抗するレベルのモンスタートラックとして君臨した名車。

1992 GMC TYPHOON

1992 GMC TYPHOON

そのGMC・サイクロンの兄弟モデルに当たるのが紹介するタイフーン。ソノマのSUV版であるS15ジミーをベースに、サイクロン同様のメカニズムを持ち、プラットフォームはGMT325と呼ばれるピックアップトラック用のフレームを採用。フォルムこそS15ジミーに近い物があるが、中身はほぼサイクロンと言っても過言ではない。わずか4697台しか製造されていないレアなモデルで、一部のマニアの間ではいまだ絶大な人気を誇る。しかし絶対数が少ないだけに絶滅危惧種といった位置づけである。

足回りはフロントがダブルウィッシュボーン、リアはリーフスプリングのリジッドを採用。S15ジミーよりも約2インチロワード化され、空気抵抗を加味したフロントのエアダムやサイドスカートが標準で装備される。総重量1725kgに対して285hpのハイパフォーマンスエンジンを搭載。それをビスカスカップリング採用のAWDで駆動する感覚と、トラックシャーシならではの豪快な荒々しさの混じる感覚は官能的。

1992 GMC TYPHOON

1992 GMC TYPHOON

撮影時に少し乗せてもらったが、わずか4.3mほどの全長に1730mmの全幅は4ナンバートラックとさほど変わらないサイズ感で、当時のZR1のごとく軽快に加速していく感覚は異次元。それでいてアメリカンSUVとしてのフィーリングも顕在しており、この絶妙なニュアンスがマニアを虜にする魅力と言える。

ツインターボ搭載のV6 4.3ℓエンジン

ツインターボ搭載のV6 4.3ℓエンジン。ギャレット製の水冷インタークーラーで冷却されたエアを強制的に詰め込み、コルベット用のフューエルインジェクター&スロットルによる吸気系チューニングが施され、最大出力285hp を発揮。当時はテスタロッサキラーと呼ばれ、スーパーカーに匹敵する走りを堪能できる唯一無二のモンスターSUVとして注目を集めた。

1992 GMC TYPHOON

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トラックらしからぬホールド性の高そうな形状のフロントシート、そしてSUVらしいベンチ式のリアシートはスタイリッシュなブラックレザーを採用。ヘッドレストにはタイフーンの刺繍が入り、MOMOステアリングへの換装以外はオリジナルをストックする。28年前とは思えないグッドコンディションを保つインテリアも特筆物。

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コルベット用のホイールなどへ換装されることの多かったタイフーンで純正の16インチをストックしている点も素晴らしい。装着するタイヤは225/45R16。現状はオリジナルを忠実に守った状態ではあるが、今後J`S Fam PIT川上氏によって大掛かりなカスタムを構想中とのこと。


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載