【ガレージランド】アメリカントレーラーが、身近にある日常を提案

ガレージランド

これが俺たちのAmerican Life
アメ車と一緒に素敵なアメリカンライフ
VINTAGE AIRSTREAM

埼玉県狭山市の欅の下で、ヴィンテージのエアストリームの販売や、レンタルなどを行なっているのがガレージランド。アメ車や逆輸入車などのパーツ販売も行なっているガレージランドだが、今回はヴィンテージ・エアストリームの魅力と使い方に焦点を当てる。

トレーラーを使用する文化を日本にも根付かせたい

埼玉県に位置する航空自衛隊の入間基地。このすぐ隣に店舗を構えてエアストリームの販売やレンタルを行なっているのがガレージランド。エアストリームといえば、アメリカはオハイオ生まれのキャンピングトレーラーであり、アルミの流線型ボディが特長的なモデル。そしてガレージランドが取り扱っているのは、1970年代までのエアストリームを中心に、ヴィンテージトレーラーを輸入販売している。

田口代表から教わったヴィンテージ・エアストリームの魅力について少し紹介すると、モデルイヤーによって流線型を形成するアルミパネルの枚数や固定するリベットの数が異なり、古いモデルの方が、より当時のアメリカ人のクラフトマンシップを感じることができることなのだと。エアストリームは趣味的な要素が強いトラベルトレーラーとして人気が高いことに加え、趣味部屋などにも用いられるほか、カフェなどの商業利用としても高い需要がある。事実、ガレージランド自体がヴィンテージ・エアストリームを使った商業利用としての一例を示しており、カフェの併設に加え、撮影スペースとしての貸し出しも行なっているのだ。

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とはいえ、本場アメリカにおいてもヴィンテージ・エアストリームの数は減少傾向にあるため、早めの購入が吉であることは確かな状況にある。しかし、ヴィンテージ・エアストリームを手にすることで、独特の世界感が得られることも事実。このスタイルが古き良き時代のアメリカを彷彿させ、忙しい日常からの解放に繋がるだろうし、そのような空気感の中で飲むコーヒーやワインは大きな癒しにも繋がり、非常に魅力的な一杯となるのである。

カフェなどに限らず、テナント活用も目指す

入間基地の横にあるガレージランドからクルマで約15分、入間市新光に位置するここは、現在、船便にて輸入したヴィンテージ・エアストリームが運ばれ、フロアの修復や内外装のリフォームなどの作業場として使用されている。アルミボディの磨き、またはヴィンテージ感を生かした仕上げ、さらには外装ペイントなど、オーナーの希望に沿ったカスタムを行なうことが可能だ。取材時はオーダーに沿って、グランピングに使用する宿泊施設用のヴィンテージ・エアストリームを製作中で、キッチンやベッドルームなどが職人の手により製作されていた。それに車検の取得やキッチンカーやキャンパー使用などの各種施工も行なっている。

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約300坪ものスペースを持つここは、ヴィンテージ・エアストリーム使った新たな商業スペースとなる「ギンノマチプロジェクト」が始動している場所でもある。アルミ製のアメリカンヴィンテージトレーラーを並べ、テナントとして貸し出し、カフェやオフィスとして使用してもらうというのがギンノマチプロジェクトだ。ヴィンテージ・エアストリームを使った商業スペースは、アメ車オーナーによるツーリングスポットとしても最適な場所になるであろうことは間違いない。その進展の模様は同社のブログで確認できるとのことなので、完成を楽しみに待っていてもらいたい。

要望に合わせて製作のエアストリーム

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1956年エアストリーム・フライングクラウド。航空機と同じアルミ合金を使った贅沢な作りで、前後のルーフは13枚のパネルをリベットで組み合わせた独特の形状が特徴。金属の曲面加工技術が発達していなかったからこそ、13枚ものアルミ合金パネルを使ったスタイルであり、1957年製までがこれだ。短いピッチで打たれたリベットやアルミの細かい返しなどに当時のアメリカの心意気が感じられる。

室内のフロア回りをリメイクしたほかは、輸入したままの状態だという販売車両の1960年エアストリーム・サファリ。この状態から希望に合わせて各種内装工事を行なうことも可能。また、購入後に内装をDIYでチャレンジするというのもアメリカントレーラーライフの楽しみ方の一つ。外装の鏡面加工のオーダーも受け付けている。

VINTAGE AIRSTREAM CAFE

ガレージランドからクルマで約5分、彩の森入間公園の敷地内で営業しているのが、ガレージランドが運営する「JACKSON CENTER,OH(ジャクソンセンター, オハイオ)」。1955年エアストリーム・サファリを使ったハンバーガーショップだ。彩の森入間公園は埼玉県の姉妹友好都市であるアメリカのオハイオ州の風景をイメージして造られたところ。エアストリームが製造される工場もオハイオ州にあるジャクソンセンターにあることから、屋号は「JACKSONCENTER,OH」となった。ここにあるヴィンテージのエアストは、移動が前提なためナンバー付きとなる。

JACKSON CENTER, OH

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JACKSON CENTER, OH
埼玉県営 彩の森入間公園
ADDRESS ★埼玉県入間市向陽台2丁目地内
TEL:04-2960-1664
HP:https://www.seibu-la.co.jp/sainomori

ガレージランド内に併設されているのが、1958年エアストリーム・トラベラーを店舗として使っている「ガレージランド・チコ」。その存在自体が高いキャッチとなっているため、入間基地近辺でもかなり目立つ存在にもなっている。メニューはキューバサンド、キューバコーヒーを中心に、その他軽食や、各種メキシカンビールなどのアルコール類も提供。それらをOSB張りでリメイクされた1952年スパルタン・スパルタネット内で堪能することも可能。実際、このスパルタネットはカフェの食堂車としては6代目で、販売されると他の在庫車がモデルケースとして使用される。ちなみにこの車両も販売中である。

GARAGELAND CHICO

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GARAGELAND CHICO
ADDRESS:埼玉県狭山市北入曽1177-2
TEL:04-2968-6679
HP:https://garageland.co.jp

エアストリームを日本全国に納車

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販売したエアストリームは納車整備及び仕上げ後に、北は北海道から南は沖縄まで全国に納車している。下記写真は実際にこれまでに納車した一例。岐阜県高山市(写真右)、千葉県九十九里町(写真中央)、鹿児島県奄美大島(写真左)。


GARAGELAND【株式会社ガレージランド】
ADDRESS:埼玉県狭山市北入曽1177-2
TEL:04-2968-6679
HP:https://garageland.co.jp

エアストリームは主にカリフォルニア、アリゾナ、ネバダ、ニューメキシコ、テキサスから仕入れており、これらをベースにオーナーの希望に沿った内外装のカスタムを実施して販売される。カフェ&商談スペースは、ヴィンテージ・エアストリームの活用例も兼ねており、敷地を含めた全体はスタジオとしての役割も担っている。

ガレージランド

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PHOTO★清野央
TEXT★マーク清原
アメ車マガジン 2020年 5月号掲載

アメ車でドリフトをもっと楽しみたい!だからドリフト用ナックルを本気で開発!

2009 FORD MUSTANG SHELBY GT500

これが俺たちのAmerican Life
アメ車と一緒に素敵なアメリカンライフ
DRIFT EASY KNUCKLE【ドリフトイージーナックル】

新しい挑戦は新しい遊びだ!ドリフトを楽しむ!アメ車のパワーを全開で振り回す!

日本のモータースポーツとして人気の高いドリフトだが、そこに参戦するアメ車はまだまだ少ない。そんな中、もっとアメ車でドリフトを楽しんで欲しいと動き出したのが、埼玉県にあるジョイベース。マスタング専用ドリフト用ナックルを開発し、上手にかっこ良く誰でもドリフトを楽しめる仕様にする!

アメ車でドリフトを楽しむ、それをもっと広めたい

モータースポーツではもちろんF1が人気であり、見た目の面白さで言えば、ドリフトも人気の競技だ。しかし自分参加型となると、愛車にチューニングを施し性能を高めてサーキット走行でタイムを競うのが一般的で、ドリフトはまだ「見るもの」として捉えているのが、アメ車業界での現状だ。

その理由のひとつとして「上手く操作できないから、面白くないというのが大きいと思います」と語るのは、埼玉県さいたま市でアメ車中心の販売・整備・カスタムを行なうジョイベース代表でありながら、ドリフト走行会に参戦し受賞経験もある大谷さん。確かにドリフトには独特なブレーキ・ハンドル・シフト操作が必要となり、誰もが簡単にできるものではないのは確か。しかし、映画や代表的ドリフトレースで見る後輪を横滑りさせながら走るクルマは、ドリフト走行用に足回りを変更しているのが当たり前。ノーマル状態で上手に操作しようと思ったら、馬力のあるアメ車でも「ある程度は流れますが、さすがに難しい」。

2009 FORD MUSTANG SHELBY GT500

ドリフトの楽しさを身を持って知り、アメ車をトコトン愛する大谷さんにとって、アメ車でドリフトを楽しんでもらうためにはどうすれば良いかは、長年のテーマだった。アメリカではドリフト用の足回りパーツも販売され、装着すれば確かにキレイなドリフト走行が可能になるが、アッセンブリー交換で非常に高価なため、一般街乗りを共用するユーザーには、おいそれとオススメできない。

そこで決断したのが、容易に交換できるドリフト用ナックルを、アメ車用として開発すること。「国産車では、様々な部品を交換して作り上げていかないと楽しくドリフトすることができませんが、アメ車だとナックルを変えれば楽しいドリフトが可能で、V8エンジンの多いアメ車ではそれを全開にできる楽しさ、全開にした時のエキゾーストノートに痺れます」と、遊びであるドリフトに、本気で取り組んで行くことにしたのだ。

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埼玉県さいたま市で、アメ車をメインに販売・整備・カスタムを行なうジョイベース・代表の大谷さん。誠意ある販売車両、整備を心掛け、カスタムも幅広く対応することで多くのユーザーが足を運ぶ。モータースポーツ全般に精通し、特にドリフトは自らハンドルを握り走行会に参戦し、多くの受賞経験を持つ。「日本でアメ車のドリフトといえばジョイベースと言われるように、ガンガン走っていきます」と今後の意気込みを語る。

上手にかっこ良くドリフトする肝はタイヤ切れ角にあり!

2009 FORD MUSTANG SHELBY GT500

「ドリフトを上手に行なうには、タイヤの切れ角が重要なんです。切れ角をより大きくすることにより、車体のコントロールが容易になる。アメ車はそもそも馬力があるので、横滑りはしやすいんです」。そのタイヤ切れ角を向上させるパーツが「ナックル」だ。国産車でドリフトを行なう車両の多くが、様々なメーカーのナックルを装着しているといっていい。

ジョイベースが開発したのは、日本初となるアメ車専用(マスタング)ドリフト用ナックル「ドリフト・イージー・ナックル」。ドリフト業界では有名なリバースナックルの協力を得て、プロドライバーによるセッティングも実施し、4点ボルト固定で脱着も容易のため、競技会場での交換も可能。

マスタングを選んだ理由は、ホイールが国産メーカーを装着可能・消耗品等のパーツが入手しやすい・NAエンジンでもパワーがある・LSD装着済み・車両価格が手頃になってきたことを挙げ「マスタングは、ドリフトやるためのクルマですね」と大谷さんは笑う。

2009 FORD MUSTANG SHELBY GT500

まずはマスタング用の反応を見ながら他車種用の開発も検討し、さらにはより操作性を高めるため、タイヤ接地面積を増やすネガティブキャンバーのロアアーム開発も視野に入れる。

「アメ車でドリフトに挑戦したいけど、誰に相談すれば判らないというオーナーさんがいれば、ぜひ相談してください。ドライビングテクニックはもちろん、クルマの構造的な知識も勉強になると思いますよ」。

ドリフトという、アメ車にとっては新しい遊びが、近い将来スタンダードになるかもしれない。

2009 FORD MUSTANG SHELBY GT500

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スーパーチャージャー搭載の500馬力を誇るGT500だけに、エンジンチューニングは施されていない(もちろんNAマスタングでもドリフトは可能)。ボンネットは、ジョイベースのカーラッピング部門であるRISE1が手掛けた星条旗ラッピング。ミラーは本物と見間違うようなカーボンラッピング。シートはブリッド・バケットシートに、星条旗をイメージした赤・青のシートベルトの組み合わせ。リアシートは取り外されている。

リバースナックル・ジョイベース共同開発
DRIFT EASY KNUCKLE【ドリフトイージーナックル】

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日本初開発のマスタング用ドリフト“ナックル”登場!
タイヤ切れ角を増幅させるナックルで別次元の走りを実現!
増幅したタイヤの切れ角を見よ!

2019年9月に開催されたAMZでスタートした「マスタング・ドリフトプロジェクト」。その第一弾となるのが、タイヤの切れ角を増幅させるナックルの開発。ドリフト業界では有名なリバースナックルの協力を得て開発が進められ、プロドライバーによるセッティングも何度も実施。そして完成したのが「ドリフト・イージー・ナックル」だ。アッセンブリー交換となる既存のアメリカ製ドリフト用キットとは違い、4点ボルト固定で容易に交換ができるのも大きな特徴。そのため、通常は純正ナックルで走行し、ドリフト会場でドリフト・イージー・ナックルに交換ということも可能だ。今後はマスタング以外の対応ナックルも検討し、よりドリフト操作性を高めるネガティブキャンバーのロアアーム開発も視野に入れている。

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ドリフト走行にはタイヤ空気圧の微妙なセッティングも重要となる。タイヤは数本コースを走っただけでボロボロになるので、スペアは数セット必要だ。「ドリフトを楽しむことでクルマの事をもっと知られて、タイヤ交換などで運動不足解消にもいいですよ」と大谷氏は笑う。

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大谷氏が愛用するヘルメットは、AMZのアワードトロフィーでもお馴染みのグランドアーツ・ヒデさんが製作を手掛ける。さすがのクオリティだ。

■競技用部品
■適応:フォード・マスタング
問い合わせ:ジョイベース
TEL:048-812-4176
HP:http://www.joy-base.co.jp

Photo:古閑章郎
Text:相馬一丈
アメ車マガジン 2020年 5月号掲載

同じC4コルベットでも前期と後期では異なる魅力を放つ

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THE 90’s STRIKES BACK ナインティーズの逆襲

バブリーな時代のツーシーター、リアルスポーツカーは永遠の憧れだった

C3ほどビンテージな要素もなく、C5ほど洗練された現代風でもない。だからといって魅力があるかないかは、また別の話。「このカタチこそコルベット!」と愛してやまない二人のオーナーからその魅力について話を伺ってきた。

大阪在住の吉村さんが愛用する赤いC4(前期モデル)と三重県在住の若槻さん愛用の黒いC4(後期モデル)の2台を、ブルーリバーにコーディネートしていただき取材を決行した2020年2月中旬の日曜日。還暦を過ぎた若槻さんにわざわざ大阪までお越しいただくのは忍びないと三重県伊賀市の某所で待ち合わせ、C4前期と後期が初対面を果たした。

不思議なもので、初対面で年齢差があるにも関わらず、到着するや否やお互いのC4を眺めながらコルベット談議に花を咲かせていたのが印象的。なかでもエンジンの違いによる燃費の差やテールレンズの違い、オリジナル志向の若槻さんとは対照的な吉村さんのホイールのことなど、話はどんどんとエスカレートしていって尽きそうになかったので、少々割って入る形で取材を敢行したのは言うまでもない。

聞くところによると吉村さんはアストロから1年半ほど前に乗り換え、若槻さんは半年ほど前になんとネオクラシックベンツの560SELから乗り換えたとのこと。どちらも共通して言えるのは90年代のスクエアでバブリーな時代のフォルム造形美が好みという点。

1989 CHEVROLET CORVETTE

ちなみに取材をしている最中に発覚したことだが、1990年モデルのつもりで取材要請を進めた赤い前期モデルが、実は旧インテリアの1989年モデルだった。とはいってもエクステリアやエンジンに関しては1990年モデルと何ら遜色ないのでそのまま進めさせていただく。そんな吉村さんの前期モデルは若かりし頃に憧れを抱き続け、40代半ばにしてその憧れを現実に。当時人気を博したカマロやマスタングなどの4シータースペシャリティクーペとは異なる、2シーターのリアルスポーツカー然とした姿に魅了され、後に登場したC5C6、それにC7には見向きもせずに大本命であるC4一筋を貫き、数少ない中古車市場の中から探し当てたのが現在の愛車である。

特徴としては若干のローダウンとWORK L8のフロント19インチ、リア20インチ履き。前後異なるサイズでリアアングルのワイドフォルムを増したスタイリングは迫力満点。しかし攻めすぎたこともあり、フルバンプした際にインナーフェンダーとタイヤが稀に接触してしまうところがネックとなり、近々フェンダー加工を検討中。それにしてもお世辞にも燃費が良いとは言えないC4で片道30kmを毎日通勤に愛用しているとは中々の強者である。

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一方、黒のC4を半年前に手に入れた若槻さんは、漆黒ボディに赤いインテリアがお気に入りのポイント。喫煙に厳しい昨今、赤いLARKを堂々と車内で喫煙しながら当時らしく乗りこなす姿はなんとも懐かしく、〝ザ・昭和スタイル〟を貫く雰囲気は実に誇らしい。一世代前はアメ車に乗って煙草を燻らせながら片手ハンドルでワイルドに乗りこなす姿が度々映画に登場し、そんなシーンに魅せられた者も多かった。今考えると同乗者に気を使ってわざわざクルマを降り、車外でしか喫煙を許してもらえないなんて、なんとも窮屈な時代である。

唯一の難点と言えば小回りが利かないことくらいで、後期モデルのLT‐1エンジンは非常にパワフルで力強いトルクもあって、坂道の多い三重県を走っていてもまったく不足を感じさせないと満足の様子。人を乗せて複数でドライブを楽しんだり、荷物を積載してアウトドアや行楽地を楽しむためじゃなく、パーソナルスポーツカーとして個人で官能的なドライビングフィールを堪能することこそ、リアルスポーツカーの醍醐味。40代と60代の異なる世代でも、クルマとの向き合い方が共通しているからこそ初対面でも意気投合できるのだ。いずれビンテージモデルとしてC4が取り上げられる時代になった時、また二人のカーライフスタイルを取材してみると面白いかもしれない。本当の楽しみ方を知る彼らはきっと、50代、70代になってもC4を愛用していることだろう。

1989 CHEVROLET CORVETTE OWNER:Masaki Yoshimura

1989 CHEVROLET CORVETTE

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4本出しの社外マフラーが奏でるエギゾーストサウンドは、それこそ往年のアメ車らしいドロドロ感を色濃く残すもので、LT-1とは似ても似つかぬ別物。

90年代は割と国内メーカーのホイールを履くアメ車が多かった時代。現車は大口径化が進み始めた時代とは多少時系列が異なるが、WORKのL8ホイールをフロント19、リア20インチで異なるサイズ感を絶妙に履きこなすボトムスが個性的。サイズマッチングもお見事!

L98型のV8エンジンを搭載する前期モデル。後期のLT-1と比較すると燃費やパフォーマンスで若干劣るものの、メカニカルよりもノスタルジーなサウンドで実に味わい深いエンジン。なかでも低速のトルク感は後に誕生するモデルとは異なる心地良さがあり、オーナーがこの年代にこだわる理由も頷ける。

フォルムはC4前期で90年代初頭のモデルではあるが、インテリアは89年を境に一新される。現車は80年代独特の造りで室内はネオクラシックな雰囲気。ステアリングは小ぶりな物へ換装し、操作する感覚はまさにレーシングマシン!

1994 CHEVROLET CORVETTE OWNER:Wakatsuki

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ほんのり大きめのサウンドとなる4本出しマフラーは、還暦を過ぎたダンディなオーナーにマッチしており、リアエンドをスポーティーに演出。

赤い前期モデルとは異なり、オリジナル志向の強い若槻さんのC4は、ノーマル車高にノーマルホイールを愛用。90年代中盤らしいデザインは独特で、大口径やコンケーブなど大胆なリムデザインがトレンドとなる現代のホイールとは異なる魅力を放つ。

5.7ℓV8 LT-1エンジンを搭載する後期モデル。715cc×8発のトルクフルな底力は、アルミ製サスアームやプラスチック製スプリングなど、軽量化と相まってスムーズな加速を実現。300hpを4速ATで走らせる感覚は、ジェントルな乗りこなしと荒々しさが絶妙に混じり合い、ワイルドダンディな大人にピッタリの仕立てと言えるだろう。

デジタルスピードメーターにアナログなスイッチがインパネを囲うようにレイアウトされ、まさにコックピット。バケットタイプのシートはホールド性も良く、赤いインテリアと黒いボディカラーのコントラストも実にクール&スタイリッシュに映える。


THANKS:BLUE RIVER
TEL:0725-56-6400


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載

アメ車デビュー!今からチャレンジャーを誰よりもお買い得にカッコよく乗る方法!

ラグジ、LUXZ

チャレンジャーのことならお任せください! LUXZ代表:島澤 典詳さん

ライフスタイルも“かっこ良くキメる”それがチャレンジャーの楽しみ方!

2008年に登場し、デビュー12年目にして最高の盛り上がりを見せる現行チャレンジャー。その火付け役となったラグジ代表・島澤さんに、チャレンジャーのベストな選び方と購入方法を直撃取材! チャレンジャーが欲しい人はもちろん、乗り換えを検討している人も要チェック!

V6は経済的に有利だがV8が断然オススメ!

編集部(以下編) デビューから12年目を迎え、その勢いは衰えるどころか、毎年様々なモデルがチャレンジャーは発売されています。グレードだけでなくエンジンバリエーションも豊富なので、どのモデルを選べば良いのでしょうか?

島澤(ラグジ代表) いきなりお金の話をしてしまいますが、まずは予算を考えるべきですね。前期型のV6なら実は300万円から選べますよ。前期型のV8・5.7ℓも意外とリーズナブルで、400万円台から選べますね。後期型の場合はV6で400万円後半からとなり、V8は500万円以上と段階的になるので、自分がどの価格帯なら手が出せるのかをまずは見極めましょう。若い人でとにかくチャレンジャーが欲しい!と言う人は前期型のV6が多く、予算が潤沢にある人なら、V8のハイスペックモデルを選ぶ傾向が強いですね。

 前期型と後期型で、フロントマスクやインパネのデザイン以外に違いはありますか?

島澤 パッと見た印象は大きく変わりません。最大の違いは、5ATか8ATかですね。この差は歴然で、前期型は階段を段飛ばしながら登るような感じで、たまにV8だと息継ぎするような感覚がありますね。それに対し後期型は非常にスムーズで、まるで階段を駆け登るような印象で、全くストレスなく加速しますね。

 燃費はどうなんでしょう?

島澤 自動車税などの維持費を考えると、確かにV6は経済的ですが、一度でも音を聞いてしまうと皆さんV8を選びますね。V6からV8に乗り換える人も多く、頻繁にアクセルを踏まなければそんなに変わらないですし、高速ではむしろV8の方が伸びますね。

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 アメ車=壊れると言うイメージが強いですが、どうですか?

島澤 クライスラーが内製でエンジンを作っていた時代はトラブルも多かったですが、今はほとんどないですね。それよりはユーザーの心掛けが重要だと思いますよ。クルマのオイルは人間の血液と同じで、循環が良くないと人間の場合疲労も取れないですよね。長く乗り続けたいと考えるなら、しっかりと定期的なメンテナンスをして欲しいですね。ラグジでは国家資格の整備士も在籍しているので、購入だけでなくアフターメンテナンスもお任せください。まさに頼れる主治医といったところです。

 ラグジ=カスタムと言うイメージが強烈に強いのですが、お客さんの傾向はどうでしょうか?

島澤 オートサロンで受賞したこともあり、お客様の殆どが「カスタムしなきゃ…」とか「カスタムしてないと入れない」と思われがちです。でも、ノーマルで購入される方の方が圧倒的に多く、65%はノーマルですね。

 ちなみに購入する場合、頭金などは必要になりますか?

島澤 あるに越したことはないですが、当社で購入された方の85%はオートローンを利用されていますね。ラグジでは通常で2.9%、最長で120回も選べるので、月々の支払いを抑えられます。チャレンジャーの魅力が引き出される場所に出かけてもらい、そこに似合う服装を楽しむ。ラグジがユーザーに提供しているのは、カーライフではなく、ユーザーのライフスタイルのお手伝いなんです。

チャレンジャー選び最大の悩みポイント「どのグレードがいいの?」

やっぱりV6が燃費良い?マッスルならV8?最大で16グレード!

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価格で選ぶならV6になりがちだが、ここは妥協せずV8を選ぶのが賢い選択。圧倒的なパフォーマンスが欲しいならヘルキャットなどのスーパーチャージャーモデル一択となるが、NAの場合は6.4ℓのスキャットパックが個性的でオススメ。特にボンネットを貫いたシェーカーフードは特徴的すぎるほど。島澤さんに聞いた所「しっかりアクセルを踏んでやれば、エンジンが揺れるところが見れますよ」とのこと。

やっぱりリーズナブルに買いたい!チャレンジャーを賢く購入するポイントは?
前期・後期が価格の大きなターニングポイント

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前期・後期とも初代モデルのリバイバルというか、そのイメージを色濃く残したフロントマスクを採用。比較的平坦な前期に対し、後期はややシャープになった印象を受ける。ちなみに島澤さんは「断然後期型のフロントマスクの方が好き」と語る。前期型よりも後期型の方がV6・V8ともに排気量のアップが図られており、ATも5速から8速へと進化。価格で選ぶなら前期型となるが、マッスルカーらしい走りのパフォーマンスを重視するのなら、迷わず後期型と言えるだろう。

2008~2014前期型 前期型のオススメモデルはこれだ!
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予算はあまりないけどチャレンジャーに乗りたい人にオススメ!
前期型のV6 なら300 万円からチョイス可能!

2012 CHALLENGER SXT

2012 CHALLENGER SXT

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国産車はツマラナイし、他の人と同じようなクルマに乗りたくない。まだ独身なので、やっぱり2ドアに乗りたい! そんな人に最適なチャレンジャーだが、やっぱり上をみればきりがない。でも、前期型のV6なら想像以上にリーズナブルで、夢を叶えることが十分可能。インパネデザインや5AT は後期型と比べるとやや古めかしく見えるかもしれないが、むしろそれが味と言えなくもない。V8と比較するとV6はコンパクトなエンジンと見られがちだが、それでも3.5ℓあり必要にして十分すぎるほどのポテンシャルを秘めている。

マイナーチェンジ 2015~後期型 後期型のオススメモデルはこれだ!
2019 CHALLENGER 392HEMI Scat Pack Shaker
ヘルキャットを凌ぐ6.4ℓの大排気量
後期型のV8 なら様々な選択肢がある!

2019 CHALLENGER 392HEMI Scat Pack Shaker

2019 CHALLENGER 392HEMI Scat Pack Shaker

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やっぱりV8が欲しいけどヘルキャットは手に負えないなぁ…という人に、自然吸気エンジンの392HEMIがオススメ。さらにシェーカーフードなら、ノーマルでもインパクトは絶大!前期モデルとは見違えるほど現代的なインパネデザインに変更されており、包み込まれるような一体感が特徴。8ATは滑らかな加速を実現し、ストレスがない!と島澤さんが絶賛するほどなので、予算に余裕がある人なら、後期型を迷わず選ぶべき。また新車をチョイスできるなら、安全装備なども選べるので、お気に入りの1台をオーダーすることも可能だ。

もっと刺激が欲しいならコレが一番狙い目!
2019 CHALLENGER SRT HELLCAT Wide

2019 CHALLENGER SRT HELLCAT Wide

世界中を震撼させたチャレンジャー・ヘルキャット。その進化版となるのが、このヘルキャット・ワイド。今ヘルキャットを選ぶなら、断然ワイドがオススメ。大きく張り出したフェンダーはもちろん、深リムのホイールなど、ノーマルでも非常にカッコ良い!

CHALLENGER HISTORY
初代チャレンジャーが現行型のベースとなるデザインだ

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1970 チャレンジャー

1971チャレンジャー

マスタング、カマロの2大コンパクトカーがブームになるなか、乗り遅れたクライスラーが新型コンパクトカーとして1970年に発売したのが初代ダッジ・チャレンジャー。ダイナミックなスタイルと、ハイパフォーマンスカーとしての資質を高く評価され人気に。翌年の71年にはフェイスリフトが行なわれたが、排ガス規制によりハイパフォーマンスグレードのR/Tは消滅。そして同規制の影響で、わずか5年で消滅する。

プチカスタムから世界進出までオーナーの要望に全力で答えます!

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オートサロンはもちろん、SEMAショーにも車両を出展した実績を誇るラグジは、カスタマイズも得意メニューの1つ。個性を最大限に強調した愛車が欲しい! と言う人も納得できる、様々なスタイルを提案中。購入後にカスタムを計画しているのなら、最初からカスタマイズドモデルを選ぶのもアリだ。


LUXZ
TEL:058-259-3922
URL:http:/luxz.jp
所在地:岐阜県岐阜市長森本町2-1-4
営業時間:9:00 – 19:00
定休日:火曜日


写真★浅井岳男
文★空野稜
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載

レトロスタイルで映える、魅力溢れるシェビーバン

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1984 CHEVROLET CHEVY VAN G30 LAZY DAZE COACHES / 1991 CHEVROLET CHEVY VAN G20 EXPLORER / 1993 CHEVROLET CHEVY VAN G20 GULF STREAM

Wonderful VAN Life -素晴らしきバン生活-

気兼ねなくアメ車を楽しんでほしいからと「街の修理屋」としてアメ車乗りをサポートし続けるアメリカンクラシックス。ヴィンテージ感漂うシェビーバンはどんなシーンでも映えること請け合い!

気兼ねなく通える頼れる街の修理屋さん

神奈川県高座郡寒川町、圏央道寒川北インターを降りて産業道路を寒川神社方面へ向かい、中原街道の大蔵交差点を左折した住宅街に店舗を構えるのが「アメリカンクラシックス」だ。2005年にスタートし、2020年4月に15周年を迎えて16年目に入ったばかり。

そんなアメリカンクラシックスは「楽しくアメ車に乗る」という単純明快なコンセプトを掲げる街の修理屋さん(もちろんアメ車専門)。代表である武藤氏は大きくてカッコいいクルマが好きで、行き着いた先がアメ車だったとのこと。しかし、誰に聞いても〝壊れる〟や〝燃費が悪い〟など、アメ車の悪い噂は絶えず…。それなら自分で試しにどこまで壊れるか乗って確かめてみれば話が早いと購入したものの、そのアメ車はトラブル知らず。そんな経緯を踏まえてアメ車の整備工場に就職した後に、武藤氏の地元である湘南地区にショップを構え、自分が楽しくアメ車に乗るだけではなく、今度は数多くの人にアメ車を楽しんでもらいたいという思いからアメリカンクラシックスを起こし、いつでもアメ車が集まれる場所を提供し続けたいと語る。

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取り扱うアメ車は店名どおりにクラシックモデルを中心としたラインナップで、SUVやピックアップトラック、バンにセダンとジャンルも豊富。向かいに販売中のフルサイズバンが並ぶその光景は、まさにアメ車乗りの隠れ家といった雰囲気を漂わせる。

ちなみに今回は同ショップが取り扱う中からフルサイズバンだけを抽出しただけでなく、さらにシェビーバンだけに限定。世代はサードジェネレーション。この世代は丸目、縦目、横目のフェイスがあり、好みが分かれるところでもあるが、縦目のハイルーフコンバージョン&モーターホーム、横目のハイルーフコンバージョンの3台を紹介しよう。

1984 CHEVROLET CHEVY VAN G30 LAZY DAZE COACHES
G30をベースに仕上げたLAZY DAZE製モーターホーム

1984 CHEVROLET CHEVY VAN G30 LAZY DAZE COACHES

1984 CHEVROLET CHEVY VAN G30 LAZY DAZE COACHES

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1956年創業のモーターコーチメーカーである「LAZY DAZE」がG30シェビーバンをベースに製作したモーターホーム。最後部がリビングスペースとなり、その並びにキッチンや冷蔵庫、トイレ&シャワースペースを配した作りとなっており、デザインはウッド調で仕上げられている。内外装からヴィンテージ感が漂っており、これをベースにリフォームしていけば、映えること間違いなしの1台に仕上がるだろう。

1991 CHEVROLET CHEVY VAN G20 EXPLORER
新車並行で走行距離5万km台の縦目ハイルーフコンバージョン

1991 CHEVROLET CHEVY VAN G20 EXPLORER

1991 CHEVROLET CHEVY VAN G20 EXPLORER

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5.7ℓV8エンジンを搭載する1991年型シェビーバンG20。コンバージョンメーカーとしては日本でも馴染みのあるエクスプローラーの手によって製作された1台。運転席周りをはじめ、インテリアにはウッドパネルをあしらい、シートはレザーで仕立てて、まさに豪華さと快適性を融合した作りとなっている。現車は新車並行で、走行距離が5万km台。極上モデルでバンライフを楽しんでみるのも悪くない。

1993 CHEVROLET CHEVY VAN G20 GULF STREAM
販売車両としてだけでなくレンタカーとしても稼働する横目のショーティ

1993 CHEVROLET CHEVY VAN G20 GULF STREAM

1993 CHEVROLET CHEVY VAN G20 GULF STREAM

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搭載するエンジンは4.3ℓV6だが、ボディサイズはショートだけにパワー不足を感じることはまったくなく、むしろ軽快さを感じる。ホイールも16インチのアメリカンレーシング・トルクトラストを組み合わせてスポーティな装いが演出されている。一方インテリアはというと、ほか2台と比べたらやはり狭さを感じてしまうものの、窮屈さは一切なく、どの座席に座ってもゆったりと過ごせるスペースがある。


SHOP INFORMATION
AMERICAN CLASSICS【アメリカンクラシックス】
住所:神奈川県高座郡寒川町小谷4-1-41
TEL:0467-75-2221
HP:http://www.american-classics.com
定休日:木曜日(水曜日隔週休み)

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PHOTO&TEXT:編集部
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載

アメマガ編集部員も定期的に通う。「愛車のこんな純正パーツが欲しかった」に出会えるかも

中古パーツ入手の穴場 T&K international

「解体屋でお宝をGET!!」

すでに生産されていないアメ車は、消耗品こそまだ購入可能なものもあるが、傷ついたり破損した純正パーツを手に入れるのは難しい。そんなときに頼りになるのが解体屋。日本でも数少ないアメ車を多く扱うショップが、埼玉のT&Kインターナショナルだ。

クルマの墓場ではなく再生工場だ

解体屋と聞くと、事故でグチャグチャになり、不動になったクルマが山積みなっているのをイメージする読者もいるかもしれない。だが実際には、エンジンが不動になったとかボディが凹んだといった限定的な不具合により手放された車両を仕入れ、無傷で使えるパーツを販売しているのが解体屋だ。なかでもT&Kインターナショナルは、日本でも数少ないアメ車&ドイツ車をメインに扱うとして、愛読者には有名なショップ。

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数年前まではエアロやホイールといったカスタムパーツを求めるオーナーが多かったが、現在は「純正に戻したい」との理由で問い合わせが増加傾向にある。販売終了から何年も経過した車両に乗っていると、新品のパーツを購入するのは困難の場合もあるし、チョットしたパーツが欲しいと思うときは、T&Kは本当に頼りになる存在。使えるものは再利用。まさにアメ車の再生工場だ。

現在置かれている車両はアストロが主で、他にタホなどのC/Kモデル、エスカレードやナビゲーターといったものから、サードカマロやラムバン、ファイヤーバードといった希少モデルも。車両は定期的に入れ替わるので、まずは電話で問い合わせてみよう!

名前の分からないあのパーツ、ほんの小さなパーツなど、入手困難の破損した純正パーツ、もしかしたらT&Kで見つかるかも

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T&Kには事故車が入庫することはほとんどなく、エンジン不調、ボディが凹んだなどの理由で手放された車両がほとんど。トラブル要因以外の部分は普通に使えるパーツが多く、それらを業者はもちろん、一般ユーザーへ販売を行なっている。今回ざっと眺めただけでも、アストロ、タホ・サバーバン、ラムバン、シェビーバン、サードカマロ、ナビゲーター、エスカレード、ファイヤーバード・トランザムといった車両が並ぶ。ラムバンは内装も綺麗のまま。ホイールは純正から社外品まで山積みだ。右下の写真は、アストロのボディ側面ごと切り取って販売したもの。そういった依頼も受け付けている。

5年前にお世話になった部品取りデュランゴは健在、今も色んな方に使われているようですな~

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ご存知かもしれませんが、編集部カズのデュランゴは、微々たる不具合で手放されたものをT&K で購入。その後、シートベルトの受け口やらボディパネルなど、本当に細かいパーツを購入しております。5年前にパーツを剥ぎ取ったデュランゴがまだ健在で、当時の写真と比べると、だいぶ色々と外されているのがわかるね。ここから取り外されたパーツを使い、誰かのデュランゴが再生されていくのだ。

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アメ車&ドイツ車を専門に扱う日本有数の解体ショップ
SHOP DATA:T&K international【ティーアンドケー・インターナショナル】
住所:埼玉県所沢市三ヶ島1-306
電話:04-2947-3322
URL:http://www.gaishachuukobuhin.com
営業時間:9:30 ~18:30
定休日:土、日、祝

車両の入れ替えも多いのでこまめのチェックは必須!

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2ndファイヤーバード・トランザム!

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こんな車両も入庫することもあるので、まずは電話して聞くのが一番だ!


TEXT&PHOTO:編集部
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載

史上最強のトラック“ラプター”を仲間と共に飼い慣らす快感!

FORD F150 RAPTOR

FORD F150 RAPTOR

EXTREME AMERICAN

世界的なアウトドアブームのせいか、ピックアップトラックも車高を下げるカスタムばかりでなく、車高を上げるオフロードスタイルが目立つようになってきた。中でも一番人気にして最強なラプターに乗る3人に、その魅力を直撃した。

USナンバーワン車種の最強グレードとして誕生

ピックアップトラックの世界において、アメ車は性能の面でも販売台数の面でもナンバーワンの地位を長きにわたって占めている。そして今、販売台数で頂点に君臨しているのがフォードF150で、その最強仕様がラプターと呼ばれるモデルだ。

ラプターはバハなどのレースを走るトラックの公道バージョンとして、2010年モデルからラインナップに登場した。パワフルな6.2ℓのV8エンジン、アフターマーケットで人気のフォックス社製サスペンションの投入、ワイドフェンダーを組んだルックスなどが相まって、人気は一気に加熱。発売当初はプレミアが付いて、入手困難なほどだった。

FORD F150 RAPTOR

そんな熱気を、当時ハマー・H2乗りだった「やまちゃん」は現地で体感。2年がかりでようやくラプターを手に入れ、以来、どっぷりとその魅力にハマっていく。同時にハマー仲間だったムラっちさんと大森さんにも声をかけ、一緒にSEMAショーを見学に行ったりする中で、彼らもラプター乗りへと転身させていったのだ。「H2より大きいけど乗りやすい」、「トラックとは思えないくらいに速い」、「とにかく目立つ」など、彼らの口から出てくる言葉はポジティブなものばかり。

それでは彼らの愛車を通して、ラプターの魅力に迫ってみたいと思う。アメリカンフルサイズピックアップの底力を、とくと思い知るがいい!

2013 FORD F150 RAPTOR Owner:ムラっちさん

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ムラっちさんは2018年にやまちゃんと一緒にSEMAショーに出掛け、ラプターへの買い替えを決意したという。このころなら新型のラプターも発売されていたが、「アメ車といえばやはりV8エンジン。新型はV6ターボになってしまうので、あえて前モデルを選びました」と、選択の理由を話す。それだけにエンジンにはaFeのエアインテークやCPU交換までも行ない、さらなるパワーを稼ぎ出しているのだ。足元はフューエル・ゼファーホイール(18×9.0)、BFグッドリッチマッドテレーン、ファブテックの4インチリフトアップキットとブロックを使い、野生味あふれるイメージを投入。このほかADDのバンパー、ANZOとリジッドのLEDライトを組んでいるが、こういったパーツの取り付けなどに関しては、すべてやまちゃんにお任せしているそうだ。

2012 FORD F150 RAPTOR Owner:やまちゃん

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いち早くラプターの可能性に気付き、2012年にラプターを購入したやまちゃん。ここで紹介するラプターは、実は彼にとって2台目のラプターで、「現行モデルを買おうと思って1台目を手放しましたが、初代のほうが迫力があるので買い直しました」とのことだ。

外観はADD製前後バンパーやリジッドのLEDランプ、ビードロック付きのKMC XD222ホイール(17×8.0)、BFグッドリッチオールテレーンなどでオフローダーらしさをアピール。タイヤに施した赤/青のステッカーは、バハのレースを走っているクルマのカラーリングを模しているのだそうだ。サスは純正のフォックスから、アイコンのステージ3サスペンションとディーバーの2インチリフトアップスプリングに組み替え、車高をアップ。その分ビーストップ製電動サイドステップを取り付けて、乗り降りのしやすさを確保していた。

このほかキッカーのオーディオ、バックフリップのトノカバー、社外ECUまでも装備済み。

2018 FORD F150 RAPTOR Owner:大森一慶さん

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3台の中で唯一現行モデルにお乗りなのが大森さんだ。「買おうと思ったときには、すでにモデルチェンジされていたんです。実際に乗ってみてV6ターボの速さにも惹かれ、現行型を選びました」と、車種選びに迷いはなかったようだ。確かに先代の411hpに比べて、現行型は450hpと馬力の面で優位に立つものの、ラプターならではの巨大フェンダーが小ぶりになってしまうというハンデがある。それを克服すべく、FRPのフロントフェンダーを後付けして迫力を増強。おかげでメソッドMR312(17×8.5)とBFグッドリッチオールテレーンの履きっぷりもサマになっている。フォックスの純正サスは交換せず、カラーを入れることで2インチのリフトアップを果たす。


★ Photo:犬塚直樹
★ Text:佐藤アキオ
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載

アメ車マガジン2021年3月号 絶賛発売中!

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アメ車ファンから憧れの視線を集める強烈な個性で染め上げたカスタムカーのオンパレード!人気根強いアメリカンバンも特集!

EXTREME CUSTOMS 「自分色に染め上げる」それがカスタムの醍醐味
AMERICAN VANS イカしたバンに乗ろうじゃないか!
AMEMAG GIRLS 彼女たち流アメ車との付き合い方

その他にもアメリカンカルチャーをテーマとしたコラムや各種イベントなども網羅しているので今月号もお見逃しなく!

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洗練されたスタイリングに生まれ変わった、グローバルスポーツカーのC4コルベット

1994 Chevrolet Corvette

1994 Chevrolet Corvette

THE 90’s STRIKES BACK ナインティーズの逆襲

C3のグラマラスなコークボトルシェイプから、直線基調で洗練されたスタイリングで一新されたC4コルベット。リアガラスはハッチバック式が採用され、機能性も格段に向上。よりグローバルなスポーツカーとして総合的にアップデートされた。

革新的な技術がふんだんに盛り込まれた新時代のコルベット

アメリカを代表するスポーツカーであるコルベットは、ダイナミックでグラマラスなコークボトルシェイプの、いかにもアメリカらしいスタイリングに発展。しかし、時代の流れに沿って進化する中で、C3の後期の段階では、エミッションに向けた電子制御インジェクションは成熟しておらず、最高出力は200hp程度。それまでの3速ATから、高速巡航時での回転数を軽減する4速オーバードライブの700R4が投入されたことで、燃費の面では向上したが、スポーツカーとしてのポテンシャルでは、世界水準とは言い難いものだった。

1994 Chevrolet Corvette

1994 Chevrolet Corvette

しかし、当初の予定よりもずれ込んで83年末に登場したC4では、かつてないほどの大掛かりな変更を受け、外観からメカニズムまで一新。フレームにボディを載せる従来のメカニズムに変わって、ドアポスト、フロントガラスフレーム、座席の後ろにのU字型フレーム、フロアパンを接合する「ユニフレーム」を採用。それによって、従来のTトップからタルガトップタイプに変更された。フレーム強度を高めるためにサイドレールが強化されたことで、サイドシルが深く、乗り降りがしにくいのが難点だが、ショートホイールベース化、ワイドトレッド化、ダブルウィッシュボーン式、5リンク式サスペンションの導入によって、バネ下荷重を軽減。総重量でもC3よりも軽量となり、優れたハンドリングと安定性を確保する世界水準のスポーツカーに発展した。

初期に投入されたL83エンジンは、200hp程度であったが、92年からのLT1では、300hpの大台に乗リ、最強のLT5では400hpを超える。デビュー当時はコルベットらしさが薄れてしまったように感じたが、8世代目に突入した現在では、むしろコルベットらしさが感じられて、より魅力的だ。

1994 Chevrolet Corvette

直線基調で洗練されたプロポーションで一新されたことで、C3と比べるとコルベットらしさが薄れたように感じるが、総合的な運動性能向上に向けた正常進化であることが、今こそ確認できる。ソフィスティケートされたロングノーズ&ショートデッキが際立つ。

1994 Chevrolet Corvette

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1994 Chevrolet Corvette

初期では外観同様に直線基調でフラットなダッシュにスクエアなデジタルゲージだったが、後期ではコックピットを思わせるアーチ状のダッシュとなる。94年型で助手席にもエアバッグが装備された。スポーツカーとしてのムードに溢れるデザインで、後のC7に受け継がれている。ラゲッジスペースへのアクセスが格段に良く、GTカーとしての魅力が向上した。

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エンジンは92年から設定されるLT1(350ci/5.7ℓ)は、最高出力300hpを発揮する。トランスミッションはLT1に合わせて4L60E(4速AT) が投入される。

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ホイールはフィンがカーブする94年以降のオリジナル。パウダーコートされているだけに、劣化は避けられない。装着タイヤは、Goodyear Eagle LS200(F:235/50R17)、FALKENFR510(R:275/40ZR17)。ストックよりも僅かにロワードしたプロポーションが、シャープなフォルムを際立たせて魅力的だ。


Photo & Text ◆ Hideki Ishibashi
アメ車マガジン 2020年 4月号掲載

C6コルベットばかりを3台乗り継いだ、生粋のC6フリークに迫る

2013 CHEVROLET CORVETTE ZR1

2013 CHEVROLET CORVETTE ZR1 OWNER:KIYOSHI OKAZAKI

CORVETTE CHRONICLE

2005年型のC6を皮切りに、2009年型のZ06、そして現在の愛車である2013年型のZR1と、ステップアップしていくかのごとく、C6ばかりを3台乗り継いだ岡﨑さんの、波乱万丈カーライフに迫る。

2人しか乗れないと反対、その妻が今は良き理解者

独身時代ならまだしも、結婚して家族ができるとクルマ道楽も独断で進めるわけにはいかなくなる。紹介する岡﨑さんもその一人で、昔からアメ車に興味はあったものの中々その一歩が踏み出せないでいた。しかしある時、自宅前で偶然C5を見かけた瞬間にコルベットの持つ独特のボディラインに惚れ込み、その場で家族に「このクルマが欲しい!」と本音をぶちまけたが、「何人乗れるの?」と聞かれて「2人…」と答えた瞬間に即却下された経験を持つ。それでもコルベットへの想いは冷めるどころか募るばかりで、C5からC6へとモデルチェンジを果たした瞬間、「コレだ!」と決意。遂に家族を説得して購入へと踏み切ったのが、最初に乗った05年型のC6だった。しかし無残にも信号無視で突入してきた車両にぶつけられて泣く泣く手放すことになる。それでもC6への未練は絶てずに、09年型のZ06を再び購入した。

2013 CHEVROLET CORVETTE ZR1

当時のコルベット史上最強のパワーを誇っていたLS9の6.2ℓV8は、以前乗っていたのとは別次元で、イーストン社製スーパーチャージャーとインタークーラーの組み合わせによる647hpにも及ぶ圧倒的なハイパフォーマンスに心の底から惚れ込んだ。

この頃には奥さんも同乗してドライブすることが増え、ようやくコルベットの魅力に気づいてもらえたと喜んでいたところで3度目の正直かのごとく、高速道で除雪用の塩化カルシウムに乗り上げてしまい大破の悲劇。さすがにもうC6は諦めるかと思っていた奥さんを横目に、その場で電話をかけてZR1をオーダーしている姿を見た時は、呆れると同時に夫のC6に対する熱い想いを理解していくこととなった。初めてコルベットに乗りたいと本音をぶつけた時は、首を縦に振らず「2人乗りなんてありえない!」と答えていた奥さんだったが、今では一緒にミーティングやイベントにまで参加してくれる様になり、ほかのコルベットオーナーとのクルマ談義にも一緒になって付き合ってくれている。半ば強引な面もあったが、C6ライフを続けられる一番の秘訣は〝奥さんの理解〟と言って間違いなさそうだ。

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車重1530kgの軽量化と高剛性を実現させることに貢献すべく、各部にカーボンパーツが採用されるZR1。黒いボディカラーにカーボンのコントラストがナチュラルに溶け込むと同時に、ラグジュアリーなスポーツカーとしての存在感を高める。

1ピース鍛造ホイールRAYS TE-37

純正ホイールよりも軽量な1ピース鍛造ホイールRAYS TE-37。専用スペーサーとロングボルトキットを介してZR1への装着が可能となる。タイヤサイズはフロントが275/30ZR19、リアが325/30ZR19となり、リアの極太さが際立つ履きこなしはタダモノじゃないオーラを放つ。

2013 CHEVROLET CORVETTE ZR1

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6.2ℓのスーパーチャージドエンジンLS9を搭載するZR1。チタン製のコネクティングロッドにインテークバルブ、ドライサンプ式オイルシステムなどレーシングテクノロジーが凝縮され、発売当時はコルベット史上最強エンジンと讃えられたハイパフォーマンスエンジン。リアルカーボンボンネットに樹脂製のクリアパネルを設けて、その存在を際立たせるギミックも特筆物だ。

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基本構造はベースのC6となるが、ZR1はレザー& カーボンによるカスタムレザーラップインテリアが標準装備となり、ブースト計の付いたメーターも専用品となる。6速マニュアルのコントロール性も上々で、専用チューニングされたマグネティックセレクティブライドコントロールのダイヤルで「TOUR」「SPORT」のセレクトも可能。ロゴが刺繍されたバケットタイプのレザーシートはホールド性に長けており、アグレッシブな走りも存分に堪能できる。


取材協力:ホテル& リゾーツ長浜
HP:https://www.daiwaresort.jp/nagahama


PHOTO&TEXT:石井秋良
アメ車マガジン 2020年 8月号掲載